旅レポ

ニューヨーク・ヤンキースの本拠地ヤンキー・スタジアムを訪ねた

ライトスタンドには青空に映える新しい「DELTA」の看板、ショップにはマー君グッズも多数

 米国の航空会社であるデルタ航空は、長年にわたってニューヨークを本拠地とするメジャーリーグベースボール(MLB)チーム、ニューヨーク・ヤンキースのオフィシャル・エアラインを務めているが、2016年シーズンより同チームの本拠地であるニューヨークのヤンキー・スタジアムに新しい看板を出す。

 同社のロゴは従来スコアボード/バックスクリーンの左側(レフトスタンド上)に表示されていたが、それに加えて今シーズンからはスコアボード/バックスクリーンの右側(ライトスタンド上)に、より大きく立体的なデルタ航空のロゴと社名が表示されるようになる。4月から始まる今シーズンを前に、同球場を訪れる機会を得たので、新しい看板やDelta SKY360° Suite、球場の様子などをレポートしたいと思う。

現在のヤンキー・スタジアムは2009年から利用されている比較的新しい球場なので、外装なども非常にきれいだ

ニューヨーク・ヤンキースのオフィシャルエアラインとなっているデルタ航空の新しい看板

周辺図。現球場の向かいにあるHeritage Fieldは先代のヤンキー・スタジアムがあった場所になる

 MLBで一番の名門といえば、ニューヨーク・ヤンキースであることを否定する人はおそらくいないだろう。これまで27回のワールドチャンピオンに輝くこのチームは、近年日本人選手を多く受け入れているため、日本のファンにとっても身近なチームの1つだろう。松井秀喜外野手(2003年~2009年)、イチロー外野手(2012年~2014年)が有名だし、今は2014年に楽天ゴールデンイーグルスから移籍したマー君こと田中将大投手が今年で3シーズン目を迎える。

 そうしたヤンキースの本拠地は、ニューヨークのブロンクス区にあるヤンキー・スタジアムだ。現在のヤンキー・スタジアムは2代目のスタジアムで、現在のスタジアムの隣にあった旧スタジアムが老朽化したために建設され、2009年のシーズンから利用されている。現在はニューヨーク・ヤンキースだけでなく、米国のプロサッカーチームであるニューヨーク・シティFCの本拠地にもなっており、サッカースタジアムとしても利用されている。

 デルタ航空はニューヨーク・ヤンキースのオフィシャルエアラインとしてスポンサーになっているが、同社のロゴがヤンキー・スタジアムのスコアボード/バックスクリーンにあるのを野球中継で見た人も少なくないだろう。同社は今シーズンからヤンキー・スタジアムに新しい看板を出す契約をしたことをすでに発表しており、4月から始まる公式戦に向けてすでに設置を終えている。3月上旬に筆者が訪れた際には、ライト側の上部に、同社のロゴマークである赤い三角形(三角形は英語でdelta)と「DELTA」の文字の立体看板が設置されており、かなり目立っていた。訪れた日は天気がよく、青空に赤の三角形と濃い青の社名が映えていた。

球場内にヤンキースのオフィスがある
オフィスに入ると、その入口には、偉大なるホームラン王、野球の神様ベーブ・ルース氏の写真が飾られている
球場内にはこれまでヤンキースで活躍したヒーローの写真が飾られている
旧球場のモニュメント
球場内にはチームがワールドシリーズで優勝したときの写真が飾られている。最近では2009年、松井秀喜選手が8打点を挙げてMVPを受賞したあのときだ
バックネットからスコアボード/バックスクリーンを見たところ。右にも左にも「DELTA」のロゴがあるが、ライト側に新しいロゴが設置されていた。左側のヤンキー・スタジアムのロゴよりも目立って見える
レフト側にある看板の「DELTA」のロゴと文字は白色だ
ライト側に新しく設置された看板は、赤い「DELTA」のロゴと青い文字が立体的で、かなり目立つ
球場内には「27-Time World Champions(27回のワールドチャンピオン)」と書かれていた
球場に飾られているペナントはヤンキースが優勝した年を示しており、27枚飾られている
ヤンキースの選手が座る一塁側のダグアウト
訪問時はシーズンオフで球場は整備中だった
地下鉄の駅に近い側のゲートには公式ストアやHard Rock Cafeがあった
Hard Rock Cafeの中、ヤンキースカラーのギターオブジェやユニフォームなども展示されていた
ヤンキースオフィシャルショップの中、当たり前だがヤンキースグッズが多数販売されている
オフィシャルショップの中のかなり広いエリアが田中将大投手のグッズに占められている。日本人的には漢字は逆に興醒めするが、アメリカ人にはこの方が受けるのだろうか……
どんな仕事も断らないと評判のサンリオのキティちゃん。ヤンキー・スタジアムでも働いている
ヤンキースの試合のテレビ中継に映る“アレ”(アレとしか言いようがないのだが)はどこで売ってるのかと疑問だったが、ヤンキースオフィシャルショップで販売されていた(当たり前か……)

バックネット裏席の上部に用意されているスイート席となるDelta SKY360° Suite

 MLBなどで使用されるレベルのスポーツスタジアムでは、どこでもスイート席と呼ばれる特別料金のプレミアムシートが用意されており、ゆったりとゲームを楽しみたい富裕層のニーズに応えている。ヤンキー・スタジアムも例外ではなくスイート席が用意されているが、そのネーミングライツ(命名権)もデルタ航空が持っており、「Delta SKY360° Suite」と呼ばれている。ちなみにヤンキースのWebサイトで公表されているチケット価格は、契約期間などによって変動するが1試合あたり数百ドル、日本円で数万円するそうだ。

 Delta SKY360° Suiteは通常のスタジアムのシートと、エアコンとバーが備わったラウンジの2つがセットになっており、外のシートでゲームを観戦することも、ラウンジで提供される飲み物や食べ物(スナックやノンアルコールの飲み物は無料)を楽しみながら観戦することも可能になっている。また、球場への入場にも専用の入口が用意され、行列に並ぶ必要もなくプレミアムな気分を味わえる。

 訪問時はシーズンオフだったためラウンジのバーなどは営業していなかったが、このDelta SKY360° Suiteも見学させてもらった。こちらにもデルタ航空の看板が設置され、カップホルダーにも「DELTA」のロゴが入り、ブランドをアピールしていた。

 今シーズンのヤンキー・スタジアムの公式戦は米国時間4月4日のヒューストン・アストロズ戦から始まるが、ニューヨークへ旅行して、ヤンキー・スタジアムで観戦する機会があれば、ライトスタンド側の空に映える「DELTA」にも注目してみてほしい。

Delta SKY360° Suiteには専用のゲートと専用のエレベータでアクセスできる
入口にも大きく「DELTA」のロゴ
バーが併設されているラウンジの内部
Delta SKY360° Suiteの外観
Delta SKY360° Suiteのテラス席
ヤンキースのオフィシャル・エアラインであることを示す看板
カップホルダーにも「DELTA」のロゴ

笠原一輝