旅レポ
韓国の西南部・全羅南道(チョルラナムド)の旅。木浦・海南のグルメや歴史観光スポットを紹介
2025年2月27日 12:00
韓国観光公社主催の視察ツアーで、韓国の西南部に位置する全羅南道を訪れました。後編の本稿では、木浦(モクポ)と海南(ヘナム)で巡ってきたスポットを紹介します。
青い海が目の前! 開業したての「海南126ホテル」に泊まってきた
海南で宿泊したのは全室オーシャンビューの「海南126ホテル」です。なんとここ、韓国観光公社が建てたホテルで、海南では初の4つ星ホテルなのだそう。「126」はホテルが建つオシアノ観光団地が東経126度の場所にあることにちなんでいます。
海が目の前で、絶景のインフィニティプールやサウナなどを備える「海南126ホテル」は、かしこまった感じはなくファミリーにもぴったりのリゾートホテルという印象でした。近くには海水浴場やゴルフ場、キャンプ場などもあるそうですよ。
未来の世代のための庭園「サニガーデン」。2024年5月にオープンした一部を見てきた
海南126ホテルからクルマで10分ほどの場所に造られた“未来の世代のために未来の庭園を作る”がテーマの「サニガーデン」に立ち寄りました。正確には造られたではなく、造られ続けているようで、完成までにまだ10年ほどかかる構想と聞いてびっくり! 9つの美しい風景をテーマに造設中で、そのうちの1つがサニガーデンとのこと。
なんと完成するとソウル漢江の中州にある汝矣(ヨイド)島の8倍の広さになる予定だそうですよ。入場料は大人平日1万ウォン、週末は1万2000ウォンで、所要時間1~2時間の園内ツアーがいくつか開催されています。5年後、10年後の姿が楽しみな、壮大な未来庭園でした。
往復約40分! 韓国最長を誇る木浦海上ケーブルカー
全羅南道を代表する観光都市、木浦(モクポ)は、韓国の西海と南海の中間に位置する港町です。海の絶景をパノラマビューで眺められる「木浦海上ケーブルカー」に乗車してきました。
この木浦海上ケーブルカーは、長さが3.23kmと韓国で最も長いケーブルカーで、スタート地点の北港駅とゴールの高下島駅の間に、復路のみ下車できる儒達山駅があります。
市内から山へ、山から海へ、海から島へと変わる景色は見ていて飽きません。圧巻なのはその高さで、ケーブルカーの柱の1つ5番タワーは、世界で2番目に高いのだそう。ぜひクリスタルキャビンに乗ってスリルを味わってみて! 結構こわいです。
木浦の海鮮カルビチムは絶品旨辛味! 強烈なアンモニア臭の珍味ホンオも食べてきた
海の近くに位置する木浦は、テナガダコやワタリガニ、ニベなど海鮮が人気グルメ。「Theラクシク香950」でいただいたのは、アワビやエビ、タコが入った海鮮カルビチムです。チムとはお肉や魚、貝などをソースやスープでマリネして蒸した料理のことをいいます。
この食材で美味しくないわけがない!と思う海鮮カルビチムは、見た目のわりには辛くなく、お酒(特にマッコリ)がグイグイすすむ旨辛味鍋といった感じ。
そのマッコリに合うお料理が、ゆで豚、ホンオ(ガンギエイ)、キムチがお皿に盛られて出てきた「海肉三合ポッサム(ホンオサムハプ)」です。ホンオとは、ガンギエイを発酵して作る好き嫌いがはっきり分かれる韓国珍味で、私はマッコリと一緒なら全然オーケー! 3つ一緒に口に入れて食べるのが木浦のポピュラーが食べ方だそうです。韓国でホンオに遭遇したらぜひチャレンジを!
千年の歴史を持つ世界遺産の古刹、海南大興寺
海南では、「山寺・韓国の山地僧院」として2018年にユネスコ世界遺産に登録された仏教寺院・大興寺(テフンサ)を訪ねました。
韓国の茶を確立させた僧侶を祀るお堂があったりと、韓国の茶文化の聖地と位置づけられている大興寺。ちなみに文在寅前大統領は司法試験のために、ここで一年間泊まり込んで勉強したことがあるのだとか。
山に囲まれ、清流が流れる大興寺の敷地はとても広く、なかにはおシャレなカフェやゲストハウスなども。風水の観点からみて災いがない場所と言われているというお寺で、数日滞在する旅もよさそうですよね。
最後は、大興寺への道すがら立ち寄った「HAENAM STORY」で食べた五色ビビンパを紹介します。昔ながらの独自製法で味噌を作っていたりする農園で、滋味深い味わいのビビンパをいただきました。
ソウルや釜山は訪れたことがあるけれど、今回紹介した韓国の西南エリアは行ったことがないという人も多いはず。日本と同じく韓国の地方エリアには、まだまだ見るべきスポットや独特の食文化などがたくさんあるんだなと感じました。ぜひ次の韓国旅行のヒントにしてみてください。