旅レポ

LOTポーランド航空で行く5泊8日チェコの旅! まずは経由地・ショパンの生まれ故郷ワルシャワをプチ観光

LOTポーランド航空でチェコに行ってきました。ポーランド・ワルシャワを経由してチェコ・オストラヴァへ

 チェコ政府観光局とLOTポーランド航空共催のFAMツアーに参加してきました。私は2022年5月に続いて二度目のチェコ共和国訪問です。

 2024年はチェコが誇る音楽家、ベドジフ・スメタナの生誕200周年の年。「チェコ音楽年」として、チェコ国内を中心にさまざなまイベントが開催されています。

ワルシャワ発成田行きの復路はポーランド独立100周年を祝う特別塗装機でした
ワルシャワにあるポーランド最大の空港、ワルシャワ・ショパン空港

 これから数回にわたってお伝えする旅レポでは、かつて鉄鋼業で栄えたオストラヴァ、重要文化財いっぱいのオロモウツ、スメタナの故郷リトミシュルといった、あまりメジャーではないチェコの街をご紹介します。

チェコ旅で利用したのはLOTポーランド航空

成田発ワルシャワ行きのLO80便

 現在、日本~チェコ間の直行便はないので、どこかの国を経由して向かうことになります。今回利用したのはワルシャワ乗り継ぎのLOTポーランド航空です。

オンラインチェックインなどが可能なモバイルアプリが便利

 95年の歴史があり、ヨーロッパを中心にアジア・北米など約100都市に就航しているポーランドのフラッグキャリア、LOTポーランド航空。「LOT(ロット)」とは“飛行”を意味するポーランド語だそう。日本線就航は2016年1月。スターアライアンスに加盟しています。

成田~ワルシャワ線の2024年夏期スケジュール(画像提供:LOTポーランド航空)

 今回のツアー行程は、ワルシャワからチェコ第3の都市オストラヴァに飛び、西へ西へとクルマで移動しながら首都プラハを目指すというもの。帰りはプラハからワルシャワに再びLOTポーランド航空で飛び、ワルシャワから成田へ直行するという5泊8日のスケジュールでした。

成田空港は第1ターミナル南ウイングJカウンター
今回はエコノミークラスを利用
利用した冬期スケジュールでは第1ターミナルの最終出発便でした
欧州内の就航都市まで3時間以内でスムーズに結びます(画像提供:LOTポーランド航空)
チェコ政府観光局の公式マスコット「レフ丸」と出発前に記念写真

 成田~ワルシャワ線のLO80便は、食べて寝ていたら着く夜間フライトで、現地には翌日早朝に到着します。運航機材はボーイング 787-8型機で、ビジネスクラス、プレミアムエコノミークラス、エコノミークラスの3クラス仕様です。ちなみにLOTポーランド航空はヨーロッパで最初にボーイング 787型機を導入した航空会社なのだそう。

エコノミークラスは3-3-3の座席配列
モニターはリモコンでの操作も可能
モニター横にUSBの差込口

 利用したエコノミークラスはシートピッチ81cmで、座席幅は43cm。映画や音楽、ゲームなどの機内エンタテイメントは8.9インチの個人モニターで楽しめます。そのモニター横にはスマートフォンなどを充電できるUSBポートを完備。ワルシャワ到着までは2回のホットミールが提供されます。

今回は機体の真ん中くらいの席にしました
シートポケットには機内誌や有料のBARメニュー
まずは飲み物とスナックのサービス

 2023年1~6月期、ヨーロッパの航空会社において定時運航率No.1だったというLOTポーランド航空。竹から作られた環境に優しいカトラリーやストローを導入していたり、個包装を廃止するなど、エコへの取り組みが熱心な航空会社でもあります。2026年から2030年にかけては、787型機の機内インテリアをリニューアル予定とのことですよ。

1回目のホットミールはチキンをチョイス。日本人が安心する甘じょっぱい味付け
この日はいわゆる北回りルートでした
到着の約2時間前に2回目のホットミール。白ワインとともに
ノルウェー、スウェーデン、バルト海上空を通って、まもなくワルシャワ到着

 約15時間のフライトを経て無事ワルシャワに到着しました。ポーランド、チェコはともにシェンゲン協定実施国なので、今回のような旅の場合、入国審査は乗り継ぎのワルシャワで行なわれ、チェコ到着時にはありません。なお、受託手荷物はワルシャワで受け取る必要はなく、最終目的地のオストラヴァまで運ばれます。

朝7時のワルシャワ・ショパン空港は人の姿がまばらでした

ショパンやキュリー夫人の生まれ故郷ワルシャワをプチ観光

世界遺産に登録されているワルシャワ旧市街の路地

 ポーランドを代表する音楽家、フレデリック・ショパンの名前を冠したワルシャワ・フレデリックショパン空港は、市内中心部まで約8kmと利便性が高い空港です。この日は乗り継ぎ時間を利用して、ワルシャワをプチ観光することができたので、写真メインでご紹介しましょう!

小雨降るあいにくのお天気

 世界中で愛される音楽家ショパンはワルシャワ近郊の村で生まれていることから、ワルシャワの街にはショパンゆかりの場所が点在しています。人生の後半はポーランドを出てフランス・パリで過ごし、39歳という若さで亡くなったショパン。「心臓は故国ポーランドに戻してほしい」という遺言どおり、ワルシャワにある聖十字架教会の柱に安置されています。

ワジェンキ公演にある巨大なショパン像
ボタンを押すと音楽が流れるショパン・ベンチは街のいたるところに
ショパンゆかりの場所がたくさん
ショパンの心臓を柱に安置している聖十字架教会。なかではちょうどミサが行なわれていました
淡いパステルカラーがかわいらしい街並み
COSTA COFFEEが街のあちこちに
ショパンがオルガンを弾いたヴィジトキ教会はかろうじて戦火を免れた建物なのだそう
ポーランドの大統領官邸
王宮広場に面して建つ旧王宮

 第二次世界大戦時、ナチス・ドイツによって徹底的に破壊されガレキと化したワルシャワの街。しかし市民が一丸となって復元し、驚異的な再建を果たしたのだそう。現在は観光の中心地となっているワルシャワ歴史地区(旧市街)は、市民の熱意によって復元された街として1980年に世界遺産に登録されています。

王宮広場。ここが旧市街の南端
洗礼者ヨハネ大聖堂はワルシャワで最も古い教会
ポーランド名産品の琥珀のジュエリー
愛らしいポーランド陶器を売るお店
旧市街広場。雨の朝だったのでひっそりとしていましたが、露店のカフェなどが出て一番にぎやかな場所とのこと

 急ぎ足の観光でしたが、ショパンの生い立ちやワルシャワの人々の愛国心、世界遺産に登録されている旧市街、ポーランド陶器など、興味深いものがいろいろあったワルシャワの街でした。

旧市街にある素敵なカフェでアップルパイを食べながらコーヒータイム

ビジネスラウンジ「POLONEZ(ポロネーズ)」を見学

ショパンの曲から名前をとっているビジネスラウンジ「POLONEZ」

 13時過ぎのオストラヴァ行きLO501便に乗るために、再び戻ったワルシャワ・ショパン空港では、シェンゲンエリアにあるビジネスラウンジ「POLONEZ(ポロネーズ)」を特別に見学することができました。シェンゲン外エリアにはもう一つ「MAZUREK(マズルカ)」というラウンジもあります。

さまざまなタイプの席を用意
軽食や飲み物も充実しています

 早朝から活動したので1日が終わったような気になってしまいましたが、まだ正午。軽食をつまみながらポーランドのビールをグビグビっと飲んで英気を養いました。

ポーランドで最もポピュラーなビール、ジヴィエツ(Zywiec)

ワルシャワからオストラヴァへは55分のフライト

再びLOTポーランド航空で飛びます

 7時間ほどのワルシャワ滞在のあとは、いよいよ旅の目的地チェコへ! 向かうのはポーランドとの国境に近いオストラヴァ。チェコの東端に位置し、かつて石炭の採掘で栄えた歴史ある産業都市です。

オストラヴァ行きのLO501便
いよいよチェコに行くよ~!(byレフ丸)
機材はエンブラエル 170型機で2-2の座席配列
短いフライトですがアップルケーキが出ました
オストラヴァ空港で待ち構えていたのはかわい過ぎる検疫探知犬(なのか?)

 次回は、「未来少年コナン」を彷彿とさせたオストラヴァの工場跡地「ドルニー・ヴィートコヴィツェ」などをご紹介します。工場萌えな人は必見ですよ!

オストラヴァ空港からまず向かったのはこの超カッコいい工場跡地。着陸寸前の機内から偶然撮っていました
ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。