旅レポ
ロックワラビーの瞳とお手手にきゅるるん! 気球フライトでマリーバ探訪! キュランダでは熱帯雨林で鳥になってみた!
2024年1月7日 00:00
オーストラリアといえば、シドニーやメルボルンにタスマニアにウルルとさまざまな注目エリアが盛りだくさん。そんななか時差も1時間で日本から一番近いオーストラリアで年中常夏なエリアといえば、ケアンズですよね。
熱帯雨林にグレートバリアリーフの2大世界遺産を有しており、ダイビングや散策をはじめ豊かな自然が満喫できるアクティビティが多く楽しめる場所。今回はそんな魅力あふれるケアンズの近郊をフィーチャー。マリーバ、さらにキュランダへ! ちょっとでも気になったら、ぜひ次の旅のスケジュールに入れてみて!
気球に乗るために朝3時起床。ケアンズ&マリーバの朝は超・超・超〜早いんです
熱気球内部と外気の温度差により浮力を生むため、気球体験に早起きはつきもの。利用した「hot air BALLOON CAIRNS」の「往復送迎付きケアンズクラシック熱気球」(440AUD)は、4時にお迎えのワゴンがホテルに来るため朝3時起きです。
ピックアップ後に注意事項のビデオ(日本語)を鑑賞し、あっという間にマリーバに到着。朝焼けとともに準備中の気球が3機見えてきました。ちなみに、マリーバは晴天率が高く1年のうち330日ほどが晴れ。周囲の山が風と雲を抑え、大気が安定しているので“マリーバ=気球の町”とも呼ばれているんです。
準備ができた熱気球からグループごとに乗り込み出発。気球はゆっくりと上空へ。
朝日を眺めたあとは、果樹園の方へと向かいカンガルーなどの野生動物探しがスタート。さらにスタッフによるマリーバ周辺の農産物に関する説明も。
着陸エリアは天候や風向きなどにより毎回異なるんだそう。ハラハラしながら無事に地上へ。と、ここで終わらないのがイイトコロ。なんと、お片付けも1つのアクティビティとして楽しめちゃうんです。
ひと仕事終えたら、朝食タイムがスタート。乗るだけじゃない、片付けたり食べたりとそのあとのお楽しみが満載で思わずほかの参加者とのおしゃべりが自然と弾む、そんなフレンドリーな空気が漂います。
シャンパンやジュース、マリーバ産のフルーツをかじってニッコリ。日本では味わえない、充実の朝っぷり。この時点でまだ8時台と1日は始まったばかり。ホテルに直帰コースもいいですが、そのままマリーバでの滞在やオプション付きのツアー参加がお勧めです。
コーヒーの名産地・マリーバさんぽ。「Coffee Works」は休憩にぴったりの癒しの空間です
のどかな高原エリア・マリーバは先ほど空から眺めたように農業がとっても盛ん。マンゴーやライチをはじめとするフルーツ農園に広がるサトウキビ畑、そしてコーヒーファクトリーとさまざまな美味しいが集まっています。
そんなエリアの休憩どころとして人気なのが「Coffee Works」。ブティックロースターにチョコレートショップが合わさったショップで、1988年に「Rusty's Markets」の一角で始まったんだそう。
コーヒーは注文するとして、ここで筆者が注目したのが紅茶。コーヒーだけでなくローカルの紅茶もかなり美味しいんです。メニューの“locally grown highland teas”セクションから「Hills of Clouds-Full Rounded Body」(6AUD)をチョイスしました。
ロングまつげにうるるん瞳、ちんまりな手に心奪われるっ! マリーバロックワラビーがかわいい過ぎっ
コーヒー&紅茶ブレイクを挟んでもまだ10時前。ということで、野生のマリーバ・ロックワラビーと触れ合える「Granite Gorge Nature Park」に向かうことに。めずらしいマリーバならではのいきものに出会える人気の場所で、キャンプサイトも併設しています。
ロックワラビーの本物の爆発的なキュートさに全員がメロメロに。午前中の早い時間は、比較的涼しく彼らも活発に動き回っていました。性格の合う子と仲良くすると、なでさせてくれたりと野生とは思えない慣れ具合がたまりません(でも突然走ってどこかにいったりも)。
ちなみに、この時点でまだ午前中。ということで、午後はキュランダへ向かうことにしました。マリーバからはクルマで約30分ほど。1日で2エリア巡っても問題なしの近さがありがたいっ!
水陸両用車で熱帯雨林体験、静かに時を刻む植物たちと会話を楽しんで
続いて訪れたのは、世界遺産内に位置する「レインフォレステーション ネイチャーパーク」(Big Nature Package:大人59AUD、子供37ADU)。
1976年オープンで「アーミーダック」「パマギリ文化体験」「ワイルドライフ・パーク」の3つのアクティビティが一度に体験できるテーマパークです。
「ワイルドライフ・パーク」では、落ち着いた環境のなか動物たちがスヤァ〜。オーストラリアを代表するコアラにカンガルー、ワラビーにタスマニアンたちが暮らしています。
さらに幻の鳥・ヒクイドリのケータにも会えます。ちなみにキック力と足の爪の威力がすさまじく、蹴られると腹が裂けるんだそう。熱帯雨林で突然出会っても絶対に近づかず、そっと見守る程度で。
続いては「アーミーダック熱帯雨林ツアー」に参加。1942~1943年製の米国製軍用車両に乗り込み熱帯雨林探検に出発! ダックキャプテンが、熱帯雨林についてそうとうの知識量で説明してくれます。
もちろん水のなかへもザバーン! と、ここで幸運の蝶・ユリシス発見! ちなみに1日に1回見れると幸せに、2回は普通、3回はお金持ちになれるそうです。
文化体験として「パマギリ・アボリジナル文化体験」もしっかりと受講。文化の尊重と継承・共有のため行なわれているアクティビティで、地元のパマギリガイドが案内してくれます。ディジュリドゥの演奏方法解説と槍・ブーメランを使った狩り体験、さらにダンスショーの2部構成です。
パークでは、新たな試みとして、蒸留所「MOUNTAN GROVES TROPICAL SPIRITS」を併設し、地元産フルーツを使ったリキュールの製造もスタート。マンゴー&チリやパイナップル&シナモンに、パッションフルーツ&ペッパーベリーなど特徴的なフレーバーを揃えています。これは一度飲んでみたいですよね。
たっぷりパークで遊んだら、お腹もぐ〜っと空いてくる頃。「OUTBACK RESTAURANT」に向かうとできたてメニューが待っていました。お肉料理が中心でサラダバーも併設。特徴は「Native Lime Dukkah」「Davidson Plum Chutney」など、ブッシュタッカー(アボリジナルピープルの伝統料理に使われる食材)も味わえること。
なお、コアラ抱っこも同園では可能ですが、ケアンズ市内の「シャングリラホテル」内「ピア・ショッピングセンター」の「Cairns Koalas & Creatures」にて11月13日から撮影が可能に。今回はふわふわお耳がチャームポイントのルルちゃんとセッション。そのどっしり感に癒されました。
キュランダエリアをサクッとお散歩。手作りアイテムが並び独特の雰囲気漂う、クセになる場所
ケアンズに戻る前にちょっと寄り道。「キュランダ・ヘリテージ・マーケット」や「キュランダ・オリジナル・レインフォレスト・マーケット」を30分ほど散策。
ヒッピーな香りがする小さなショップが連なり、ゆる〜くて心地よい雰囲気が流れています。アボリジナルアートに地元産はちみつ。雑貨屋やファッションアイテムまでいろいろ。
スカイレールで空中散歩。ぐぐーんと伸びる熱帯植物の特性と広大な森を空からじっくり観察できます
キュランダ訪問の大きな目的はケーブルウェイ「SKYRAIL RAINFOREST CABLEWAY」での空中散歩。クイーンズランド州の湿潤熱帯地域を空側から観察するのにベストなんです。世界遺産を“空から”って、鳥気分でなんだかワクワクしますよね!
1億3000年前の姿そのまま、手付かずの熱帯雨林はワイルドそのもの! グリーンの濃い植物たちが上へ上へと太陽を取り込むために30m以上に成長した姿は、生きるパワーを感じずにはいられません。これは絶対に肉眼でじ〜っくり見るしかないっ。
再びスカイレールに乗り込み、RED PEAK駅→Skyrail Smith Field Terminalを目指します。と、ここから世界遺産らしさの本領発揮! 一気に風景が変わり、キャビンですら木々に囲まれるほどの近距離で熱帯雨林が迫ってきます。
後半のハイライトは、グレートバリアリーフと熱帯雨林が交差する瞬間が楽しめること。そしていよいよ下車駅に近づいてくると一気に景色が変わります。濃く青々としていた木々が、急に薄い色合いとなり熱帯植物からユーカリにパッと切り替わります。自然ってホントにすごい!
なお、利用料金は片道乗車からキュランダ鉄道との組み合わせまでいろいろ。個人的にはケーブルウェイ、キュランダ観光、「Kuranda Scenic Railway」(Gold Classへのアップデート)セットが超お勧め。バス送迎もあるので、時間と予算でベストなチョイスを。もちろん「片道が物足りない、もっと空中散歩を楽しみたい!」なら行き帰り両方ケーブルウェイも大アリです!