旅レポ

世界遺産グレートバリアリーフをヘリで空から、シーウォーカーで海中から堪能してみた

世界遺産グレートバリアリーフを堪能します

 3月中旬に訪れたオーストラリアのケアンズ&ゴールドコースト。本稿ではケアンズの沖合いに浮かぶ緑の島・グリーン島をご紹介。海の世界遺産グレートバリアリーフで楽しんだ人気アクティビティを中心にご紹介します。

ヘリコプターフライトでグリーン島へ。鳥の目線でアウターリーフを堪能できる遊覧飛行がすごかった!

ヘリポートへ

 前回ご紹介した熱帯雨林の街キュランダと並んで、ケアンズのもう1つの人気アクティビティといえばグリーン島観光です。私も大昔ケアンズを訪れた際に船で行った記憶が。それが今回はなんとヘリコプター! 世界遺産グレートバリアリーフを、まずは空から楽しみました。

オフィスでチェックイン
最初のグループのヘリが到着

 参加したのはケアンズ発の「ヘリコプターで行くグリーン島1日ツアー」というフライ&クルーズパッケージ。ノーチラスアビエーションのヘリコプターでグリーン島に行き、グレートアドベンチャーズの高速船でケアンズに戻るというものです。大人570オーストラリアドル~のツアー料金には、シュノーケルセット、グラスボトムボート、島内プール利用料金、そして復路高速フェリー代が含まれます。

続いて私たちのヘリが到着
私は操縦席の隣。ちょうどいいポケットがありました

 体重や荷物を計測し、日本語安全説明ビデオを観たら、歩いてすぐのヘリポートへ。自分たちが乗るヘリコプターがどこからともなく飛んできて目の前に降りる光景から早くもワクワク! 機内ではヘッドセットを装着します。(セスナ機は乗ったけれどヘリコプターは人生初かも~!)なんて思っていたらあっという間にふわっと浮いて海が眼下に。刻々と変化していく海の色に目が離せませんでした。

ケアンズ市街の海は干潟なので飛び立った直後は濁っているのですが、しばらくするとバスクリン色に
グリーン島が見えてきました

 のちほど降り立つグリーン島を過ぎ、離陸から15分ほどでアウターリーフ上空に。エメラルドグリーンの浅瀬のなかにサンドケイと呼ばれる砂の島が見えます。(今、目の前に広がっているのはきっと地球上で最も美しい光景の1つだろうなぁ~!)と感動しながら夢中でシャッターを切っていました。

前の席の足元はこんな感じ

 オーストラリア大陸の北東部に広がる世界最大のサンゴ礁地帯グレートバリアリーフは、長さ約2300km。面積にすると日本列島とほぼ同じ! とんでもないスケールの世界遺産ですよね。

Googleマップで位置を確認する余裕も
これぞ世界遺産グレートバリアリーフ! でも私が空から観て感動したのはほんの一部なのですね~

 ケアンズから(グリーン島を越えて)アウターリーフまでの移動手段にはクルーズもあるのですが、船だと片道1時間半から2時間かかるそう。それがヘリコプターならわずか25分! 時間短縮になるのはもちろん、船酔いしやすい人にはうれしいですよね。空から眺める壮大なグレートバリアリーフの絶景は一生の思い出になりますよ。一度はヘリコプターフライトをやってみたいなと思っていた人はここでやるべき!

吸い込まれそうな色
サンゴのまわりに砂が堆積してできた島、グリーン島。熱帯雨林の植物に覆われています

 ノーチラスアビエーションには、ケアンズで楽しめるさまざまなヘリコプターフライトパッケージが用意されています。45分または60分の遊覧飛行なら、グレートバリアリーフと熱帯雨林の両方を体験できるものも。一度に2つの世界遺産を空から俯瞰できるってすごい! 出発はケアンズ市内からなので、参加しやすいのも利点です。個人的には今回のヘリコプターフライト、かなりオススメです。

っていうか、どこに着陸するですの~!?
と思ったらヘリパッドが見えてきました
グリーン島に着陸。素晴らしい体験でした

グリーン島ではシーウォーカーに挑戦!

太陽がまぶしいビーチ

 ケアンズの沖合い27kmに浮かぶグリーン島は、1周歩いて30~40分の小さな島。多くの観光客は片道約50分の高速船で訪れ、シュノーケルやダイビング、グラスボトムボートなどのアクティビティを楽しみます。そんなグリーン島で今回体験したのは「シーウォーカー」。そう、ヘルメットを装着して海底散歩ができる、アレです!

世界遺産であるとともにオーストラリアの国家遺産でもあるのですね
マリンアクティビティの予約ができるダイブショップ。マリン用品も揃います
日本人スタッフさんから安全説明のレクチャー
ウエットスーツ、ダイビングシューズなどは用意されています。シーウォーカーの料金はA$194
島には緑がいっぱい。木々を抜けると……
白砂のビーチが目の前に
テンダーボートに乗って沖にあるシーウォーカー専用のプラットフォームへ。5分くらいで着きます

 シーウォーカーは、海上からホースを通して空気が送られる専用ヘルメットをかぶりながら海中散歩を楽しむマリンアクティビティです。必要なのは水着だけ。特別なスキルやライセンスは必要なく、泳げない人でも大丈夫です。

 30~40kgもあるヘルメットを水面でかぶるときはちょっとドキドキしましたが、水中では浮力のおかげでそれほど重さは気になりませんでした(とはいえずっしりきますが)。耳抜きをしながらハシゴを降りるときもスタッフさんがフォローしてくれるので安心です。

1人ずつヘルメットを装着
ハシゴをゆっくり降りて水底へ

 水中散歩をするのはサンゴ礁が広がる水深約5mの水底で、時間は15~20分ほど。ガイドバーと呼ばれる長い棒を全員で持って歩きます。イソギンチャクのまわりにはかわいいクマノミも見ることができましたよ。安全のため自身の水中カメラなどは持っていけませんが、水中カメラマンが海中での様子を撮影してくれます。顔のまわりにお魚いっぱい!という南の島ならではのショットをぜひ思い出に。

写真は当日の販売で、プリントもしくは動画込みのUSBメモリとのこと(画像提供:シーウォーカーグリーンアイランド)

 グリーン島でお世話になったグレートアドベンチャーズの玉腰さんから最新情報が届きました。なんと最近シーウォーカーのプラットフォーム周辺でジュゴンの出没しているのだとか。時期によっては見られることもあるそうですよ。うらやましい!

グリーン島唯一の5つ星リゾート「グリーンアイランドリゾート」

次は泊まってみたい

 多くの観光客、特に日本人は日帰りツアーで訪れることが多いグリーン島ですが、実は島の真ん中に素敵な宿泊施設があります。それが「グリーンアイランドリゾート(Green Island Resort)」。宿泊者はシュノーケル用具やカヌーやカヤック、グラスボトムボートが無料になったり、日没時には無料のイブニングドリンクが振る舞われたりも。デイビジターがいなくなった夕方以降や、清々しい朝のグリーン島は、きっとひと味違う光景を見ることができるはず。

レセプション。素朴でいい感じ
緑のなかをデッキでつながっています
ウミガメのライトがかわいい
リーフスイートのお部屋
窓の外は癒やしの光景
鳥の声を聴きながら
バスタブ付きのバスルーム
隠れ家のようなプールも。これは宿泊者専用
エメラルドレストラン。宿泊者はここで朝食・夕食を。日帰りゲストはランチのみ利用可
エメラルドレストランでランチ
桟橋
さようならグリーン島。去るのが名残惜しい

 ケアンズから高速船でグリーン島を往復するなら、グレートアドベンチャーズの「グリーン島ディスカバリーツアー」がお勧めです。ケアンズからの往復高速船乗船券に、サンゴ観賞用のグラスボトムボート乗船やシュノーケルセットのレンタル、プール利用のほか、シャワーや更衣室など島内施設が使える特典付き。最大7時間のグリーン島滞在が可能なので、時間を有効に使ってグリーン島を楽しめますよ。日系企業なので日本語でのサポートが充実。シーウォーカーをやる前のレクチャーも日本語で受けられたのが心強かったです。

グリーン島ディスカバリーツアーに申し込むともらえるオリジナルビーチバック
ウミガメがお見送りしてくれました
帰りに利用したグレートアドベンチャーズの高速船
ケアンズまでは約45分の船旅です
高速船内ではアイスクリームの販売も。太陽の下で遊び疲れた身体に染みるうれしいおやつ
ケアンズのリーフフリート・ターミナル

ジェットスターでケアンズからゴールドコーストへ

国内線ターミナル内にある「ケアンズストア」

 丸々2日間滞在したケアンズから次なる目的地ゴールドコーストには、ジェットスターの国内線で移動しました。ケアンズ国際空港の国内線はコロナ禍で改装したそうで、センスのいいお店がたくさん。空港価格なのでちょっぴり高めですが、お買い物が楽しかったです。

ケアンズならではのグッズを置く「ケアンズストア」。アボリジナルアートのグッズもいろいろ
ケアンズ~ゴールドコーストは距離にして約1770km、東京~沖縄の直線距離以上! そこをジェットスターで2時間ちょっと
ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。