旅レポ

初めても久しぶりもシンガポール旅ならド定番で大正解。名所もグルメもやっぱり最高でした!

マーライオン像は、夜昼それぞれのよさがあるんです

 海外渡航の本格解禁で、GWや夏休みの渡航先を検討している人は多いはず。久しぶりの海外、あるいは初めての海外なら、シンガポールはいかがですか?

 整備された都市に治安のよさ、さらにどのお店に入っても美味しいご飯に清潔感、どこをとってもイイコト尽くし。ということで、今回は初めてでも久しぶりでも楽しめる、ド定番シンガポール観光地5選+αをお届けします。

行くまでにやっておくことは「SG アライバルカード」のみ。意外と簡単に行けちゃいます

 アフターコロナの海外渡航と聞くと、「手続きがめんどうそう」と思ってしまいがち。ですが、各国の入国制限がかなり緩和されており、コロナ前の水準に近くなってきています。

 シンガポールでは、ワクチン接種状況を問わず「SG アライバルカード」のオンライン登録のみで入国ができるんです。もちろん日本帰国の際には「Visit Japan Web」の登録で接種の有無を問われ、場合によってはシンガポール出発前にPCR検査の陰性証明が必要となるので、そこはお忘れなく。

「SG アライバルカード」のオンライン登録は入国3日前から可能
パスポートナンバーや現地宿泊先、電話番号などを登録
問題なければ、アドレスに完了メールが届きます。基本20分ほどで来ますが、翌日届く場合も
入国すると登録したアドレス宛に滞在許可日数が記されたメールが来ます

やっぱりマーライオンにごあいさつは必須。小マーライオンも後ろにいるの知ってた?

 シンガポールといえば、海沿いのウォーターフロントの「マーライオン・パーク」。シンガポールらしい、水辺と青い空、そしてビル群とともにマーライオン像が一緒に撮影できる場所です。

 豪快に口から溢れ出る水流を口で受け止めるトリックアート撮影も定番中の定番。マーライオン像の佇まいも愛らしく、何度も会いに行きたくなる、そんなシンガポールの象徴的存在です。

朝日を浴びて神々しい姿のマーライオン像。旅の1日目を飾るのにぴったりです

 常に混雑している観光名所ですが、ゆったり撮影するなら朝一がベスト。昇る朝日を浴びて生き生きとした表情のマーライオン像を撮影しに、日の出を狙って向かいましょう! もちろん、夜のマリーナベイ・サンズの屋外ショータイミングで訪れるのも◎。ただしショー前後は、記念撮影の観光客で周囲はごった返すので、お気をつけくださいね。

 マーライオン像を眺めたら、くるりと振り向きすぐ後ろのエリアもチェック。こちらには小マーライオンがいるんです。ちょっぴり表情も幼くて、なんだかかわいらしい。高さ約2m、ちょろっと出るお水にキュン! さらにマーライオンたちが好きになるはず。

日没後に訪れるなら、屋外ショータイミングがベスト! マリーナベイ・サンズとパチリ
小マーライオンはマーライオン像を背にするようにいます。水もしっかり出てますよ

マリーナベイ・サンズ名物“天空のプール”へ! 宿泊者専用だから、ゆったり泳げます

 お次の定番観光スポットは、「マーライオン・パーク」の対岸にそびえる「マリーナベイ・サンズ」。ショッピングにカジノ、宿泊にビジネスユースまで対応する総合型リゾートです。2010年に誕生してから、新たなシンガポールの名所として大人気。特に“天空のプール”として知られるインフィニティ・プールは、まさに映えの宝庫です!

屋上エリアには全長150mのインフィニティ・プール
超高層ビルが立ち並ぶなかプールで泳ぐ優雅さといったら!

 なお、プールの利用は宿泊が必須。だからこそ混雑せずにゆったりと過ごせるというもの。今回は同じ57階に位置するルーフトップレストラン「SPAGO Bar&Lounge」を朝食利用してみました。

プールのすぐお隣「SPAGO Bar&Lounge」では朝食が楽しめます
レストランから、プールの様子も眺められますよ

 本来なら青空とプールの絶景が楽しめるのですが、この日は雨&曇天……。「またおいで」というシンガポールからのラブコールだと前向きに捉え、朝ごはんに集中します。こちらでは、セルフビュッフェとともに、キャロットケーキにロティ・プラタなど、シンガポールの定番メニューが味わえます。お腹いっぱいになったら、地上57階からチェックした観光スポットへ出発しましょう!

ポークヌードルはアツアツ、じんわりしみるスープが◎
定番のバターミルクパンケーキなども
セルフビュッフェエリアにも地域色の高いメニューが並びます
こちらはプラナカンデザート。ニョニャ・クエも発見
朝シャン(パン)だって、OKです

全天候型で安心! シンガポールの緑への本気を「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」で体感

 シンガポールを巡っていると、超近代的なビル群と対となる豊かな緑も同じように目に入ってきます。政府としても都市部における緑地化に積極的、まさに緑あふれるガーデンシティなんです。

 ウォーターフロント&ベイエリアにもその想いはしっかりと根付いており、その代表が「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」。最先端技術を駆使した植物園で、巨大人工ツリー「スーパーツリー」が光り輝くナイトエンタテイメント「ガーデンラプソディ」も人気です。

最先端技術を駆使、植物の素晴らしさが学べる「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」
マリーナベイ・サンズ57階からの眺め。意外と距離が近いので徒歩でも行けますよ
名物・巨大人工ツリー「スーパーツリー・グローブ」。雨水を集め、ガスの排出、太陽光発電も行なっています
足元には人工樹の働きや循環の仕組みなどが解説されたパネルがあります

 まさに緑の楽園の呼び名にふわさしい「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」では、6月30日まで映画「アバター」と続編「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」をフィーチャーした「アバター:ザ・エクスペリエンス」を開催中。ファンにはたまらない没入型の体験ができます。

6月30日まで映画「アバター」コラボを展開中。先住民ナヴィ族たちやバンシーにも出会えます
いよいよ、アバターの世界へ。「クラウド・フォレスト」の入り口の奥にはパンドラが!?

 さっそく大きなドームが目印の熱帯山岳エリアを再現した「クラウド・フォレスト」(大人53シンガポールドル、子供40シンガポールドル)へ。こちらでは没入感の高いウォークスルーイベントを楽しめます。パンドラの世界観と「クラウド・フォレスト」の種類豊富な植物が共鳴し、まさにアトラクション状態!

水が勢いよく落ちる滝の下にはバンシーが。今すぐ背中に乗って飛びたい!

 世界最大級約35mもの滝の下ではマウンテン・バンシーがお出迎え。水が跳ね、もうそれだけでリラックス効果抜群。草が揺れ、見上げると「バイバーウルフ」の姿にドキッ! さらに映画の主人公・ジェイク・サリーにネイティリ、そして子供たちの姿も。

草が揺れたと思い、見上げると「バイバーウルフ」が
ジェイク・サリーやネイティリ、その子供たちにも会えます
自分自身がアバターとなれるシュミレーションゾーンも用意
手を置くと生命の光がスッと生み出される参加型アクティビティも用意
本物のように動き咆哮するアニマトロニクスのバンシーはすごい迫力

 コラボレーションとともに、温室ならではのめずらしい植物もチェックを忘れずに。今回のコラボのために新たに植物たちも追加。世界中から集められた貴重な植物が目の前で生き生きと生い茂る姿を眺めるだけで癒し効果も。「クラウド・マウンテン」の周囲で空中散歩が楽しめる「クラウド・ウォーク」をあるいたり、食虫植物のプラントをながめたり、楽しみ方はさまざまです。

「クラウド・ウォーク」を散歩しながら緑を感じるのも楽しいですよ
食中植物大集合のプラント。注意書きもお茶目
鬱蒼と茂る濃い緑で目が癒されます
ミストが立ち込める幻想的な「Secret Garden」は探検家気分に
映画とのコラボグッズも手に入れたいところ TM&©20th Century Studios
ちなみに園内のスタバはロゴが苔仕様。壁には苔アートも

ユネスコ世界遺産「シンガポール植物園」の癒され度はケタ違い? 国花や希少性の高い蘭も

 もう1か所、マストで訪れておきたいのがシンガポール初のユネスコ世界遺産登録となった「シンガポール植物園(シンガポール・ボタニック・ガーデン)」。こちらは、シンガポール随一の繁華街・オーチャードにもほど近く高アクセスな国立植物園です。

「シンガポール植物園」の人気エリア「国立蘭園」
生き生きと空へと伸びる木々や草花の間をズンズン進みます
至るところに手入れの行き届いた蘭たちが咲き誇ります

 園内の1000種超えの原種と交配種2000種以上を展示する「国立蘭園」(大人15Sドル、シニア・子供3Sドル)は、必ず訪れてほしいエリア。「VIP ORCHID GARDEN」は訪れたVIPの名前がついた蘭が中心、シンガポールの国花「バンダ・ミス・ジョアキム」も随所で眺めることができます。

「VIP ORCHID GARDEN」には、その名のとおりVIPの名のついた蘭を展示
1970年の同園訪問を記念して名付けられた「レナンタンダ アキヒト」も園内に
シンガポール建国の父・植物園の立役者であるリー・クアンユー氏の名のついた蘭も
シンガポールの国花「バンダ・ミス・ジョアキム」

 特に2021年に新たにオープンした「TROPICAL MONTANE ORCHIDETUM」は蘭の魅力が集中しているエリア。トレイルしていくと低地から中高地、高地へと山を登るかのように3エリア、それぞれの地域に生息する植物が観察できます。なかには希少性の高い蘭や絶滅危惧種の蘭も。蘭の多様性とともに、環境への関心も深めるのにぴったりなんです。

「TROPICAL MONTANE ORCHIDETUM」はトレイルスタイルです
散歩にぴったりのトレイルエリアが続きます
歩いているだけでほっとする空間。心を無にして癒されたい人にお勧め
ふと横を見ると大輪の蘭が咲き誇っていました

 ひんやりと冷えた温室で美しい蘭を愛でる時間は、まさに至福のとき。リラックス度も非常に高く、カメラを手にしたら、延々に撮影をしてしまうほどの没入感も。ミストで濡れた蘭の花びらの美しいことといったら! たっぷり時間をかけて堪能したい植物園です。

「THE SEMBCORP COOL HOUSE」は蘭の大規模コレクションが一度に見れる場所
連なる蘭たち、園芸師さんたちの素晴らしい腕前を感じます
定期的にミストが噴出しているので、シズル感たっぷりな写真も撮れますよ
ふかふかのコケも見事。保全と展示の両方の角度から植物が観察できるんです
フォトスポットとして人気のアーチ
かわいい蘭のキャラが各フォトスポットをお知らせ!

お腹が空いたらホーカーセンターに! シンガポールならではの文化飯が勢揃いです

 旅のお楽しみといえば現地グルメ! 「もう一度食べたい」がきっかけになり次の旅の原動力にもなったりしますよね。とはいえ、初めての場所・初めての食べ物って、若干緊張が走るもの。

 でもご安心を! シンガポールなら屋台が連なるホーカーセンター(ユネスコ無形文化遺産)が丸っと食事の不安を解決。安心・安全・しかも美味しい。お気に入りを見つけに毎食通うなんてこともできるほど。そんなバラエティ豊かなホーカーを2か所訪れてみました。

「ラオパサ・フェスティバル・マーケット」は駅近で移動ついでに寄れるんです

 まずはシンガポール最大のホーカー「ラオパサ・フェスティバル・マーケット」へ。天井の高いコロニアル様式の建物が目印です。金融オフィス街のど真んなかという立地で仕事帰りのビジネスマンから地元民、そして観光客まで常に賑わっていました。

記念碑も。「テロック・エア・マーケット」として1894年に誕生
座席のキープにはティッシュを置くのがシンガポール流だとか

 筆者が訪れたのは夜の21時30分過ぎ。そんな時間なのに、ホーカー内は大盛況。実はシンガポール、あまり自炊はせず外食で済ます人が多いそう。シンガポールならではのご当地メニューから、マレー料理に中華、韓国料理まで盛りだくさんでした。

 シンガポールの名産品を取り扱う「FOOD FOLKS」もホーカーに併設。こちらでは地元企業の食品などを主に扱っており、2000以上の高レベルのローカルギフトが勢揃い。シンガポール土産に迷ったらぜひこちらに足を運んでみて。紅茶やドライフルーツ、チョコレート、日持ちのするアイテムが多いのも◎。

おっきなニャンコがお出迎え! 「FOOD FOLKS」なら高品質なお土産が手に入ります
紅茶にドライフルーツなど日持ちするアイテムが勢揃い

 続いてはチャイナタウンにほど近い「マックスウェル・フードセンター」。こちらにはミシュラン・ビブグルマン獲得のチキンライス屋さん「天々海南鶏飯」があることで有名。訪れたのは18時半過ぎ、もちろん夕食のため賑わっていました。

チャイナタウンからすぐの「マックスウェル・フードセンター」
夕食どきに訪れたので、各店舗が賑わっていました

 食事だけでなくデザート「老伴豆花」などもお勧め。チャイナタウン散策に疲れたら、ホーカーでひんやりデザートで休憩、なんて時間もよいですよね。

つるんとした喉ごしで地元でも人気の「老伴豆花」
お店が多くて迷ったときは地元の人たちが並んでいるお店を選ぶのがベスト

 ちなみに、チャンギ国際空港の地下にあるホーカー「KOPITIAM」も使い勝手がいいんです。「あのメニューもう一度食べたい!」や「ちょっとフライト前に腹ごしらえしたい」なんてときにぴったり。空港職員御用達のホーカーなので、なんだかちょっと空港で働いているような気分にも。旅のラストまたは、到着時にささっとお腹をシンガポール飯で満たいときにぜひ!

チャンギ国際空港ターミナル3の地下2Fにある「KOPITIAM」
空港でリーズナブルで美味しい食事を探しているなら、こちらへ
もちろんデザート類だって豊富。「チェンドル」もありますよ
近くにはスーパー「フェアプライス」も。手頃なお土産探しにぜひ使ってみて

【番外編】移動に便利なホテル選びを考える。ホーカーに名所、アクセスしやすい立地をお勧め

 旅では宿泊先と周辺アクセスも重要な要素。今回はホーカーセンターやマリーナベイ・サンズ、さらにマーライオン・パークまで徒歩圏の5つ星ホテル「THE CALN HOTEL」に宿泊しました。

 MRT「テロック・エア」駅真ん前の好立地なので、空港やオーチャードへ行く際の地下鉄移動時にとってもラク。

MRT「テロック・エア」駅すぐの「THE CALN HOTEL」
美食ストリートとして話題の「アモイ・ストリート」もホテルから見えます

 2020年にオープンしたばかりの同ホテル、24m2の「デラックスルーム」を利用しましたが、内装はモダンで使い勝手がよい印象。金融街は高層階から見渡せるほど近く、観光から仕事まで幅広く使えそうなホテルでした。

24m2の「デラックスルーム」
バスルーム。アメニティは高級アジアンライフスタイルブランド「vuudh」製

 30階にはスカイプールやジムも。観光エリアに近いため、疲れたら戻ってちょっと休む……そして、気分転換に泳いでリフレッシュ。なんて贅沢な使い方もできますよ。

 ちなみに、先ほど紹介したホーカー・ラオパサへ行った帰りも、ホテルに数分で到着。治安は非常によいシンガポールですが、夜散歩の安心感も含め、絶対に観光地近がベストと感じました。

夜景を見ながらのプールも贅沢
美味しいものをたっぷり食べたあとは高層階のジムで汗も流しましょう
相川真由美

ライフスタイル系雑誌の編集アシスタントを経て、IT系週刊誌・月刊誌で10年以上編集者として刊行にたずさわる。現在は、フリーの編集記者として国内外のテーマパークやエンタメ、ならびに観光、ファッション関連を中心に執筆中。