旅レポ

青い海と自然に囲まれた魅惑の島、インドネシア・スンバ島への旅(その2)

ホテル「ニヒ・スンバ」のハネムーン・ヴィラを満喫編

スンバ島で滞在したホテル、ニヒ・スンバのハネムーン・ヴィラ

 インドネシア・スンバ島にあるホテル、「ニヒ・スンバ」とガルーダ・インドネシア航空によるプレスツアーに参加して初めて訪れたインドネシア。

 今回はバリ島から国内線のバリ島・デンパサール空港~スンバ島・タンボラカ空港線に乗り継ぎ、いよいよスンバ島へ。独自の文化と歴史、生活が息づく島の様子と滞在したホテルを紹介する。

バリ島から約1時間、ボンバルディア CRJ1000 NextGen型機に乗ってスンバ島に上陸

バリ島・デンパサール空港(イ・グスティ・ングラ・ライ国際空港)~スンバ島・タンボラカ空港線を運航しているボンバルディア CRJ1000 NextGen型機

 デンパサール空港で国内線への乗り継ぎを始める前に、スンバ島の位置をおさらいしよう。スンバ島はインドネシアのヌサトゥンガラ諸島に属する島で、バリ島からは東に400km離れた場所に位置しており、世界的なサーフスポットとしても人気がある島だ。

 面積は約1万1153km2でバリ島(約5632km2)よりも大きい。気候は熱帯のサバナ気候で雨季(12月~3月)と乾季(4月~11月)があるが、年間を通して雨が少なく温暖。時差は日本よりマイナス1時間だ。

スンバ島の位置

 バリ島に到着した次の日、ガルーダ・インドネシア航空が運航するデンパサール~タンボラカ線に乗って早速スンバ島へ向かった。

 国内線ターミナルでは、カウンターに向かう前に手荷物検査を受ける。ここでは優先セキュリティゲート「FastTrack」を使って、スムーズにセキュリティチェックを済ませることができた。これは、ガルーダ・インドネシア航空のファーストクラス/ビジネスクラス/ガルーダマイルズプラチナ会員とスカイチームエリートプラス会員が受けられるサービスで、待ち時間も少なくとても便利なサービスだ。

 また、ファーストクラス/ビジネスクラス/ガルーダマイルズプラチナ会員向けには、プレミアムチェックインカウンターも用意している。ここでは荷物の有無に関係なくダイレクトチェックインできるサービスや、ビジネスクラスやファーストクラスへの座席のアップグレードなどといったサービスに対応している。

ファーストクラス/ビジネスクラス/ガルーダマイルズプラチナ会員とスカイチームエリートプラス会員が利用できる優先セキュリティゲート「FastTrack」
空港に迎えに来てくれたホテルスタッフ。バリ島の空港で宿泊客をチェックイン・カウンターまで案内したり、スンバ島の空港で荷物のピックアップしたりというグリーティングサービスを提供する
こちらはプレミアムチェックインカウンター。ホテルのラウンジの一角のような落ち着いた雰囲気でファーストクラス/ビジネスクラス/ガルーダマイルズプラチナ会員が利用できる

 それに加え、今回滞在するホテル「ニヒ・スンバ」では、バリ島の空港で宿泊客を航空会社のチェックイン・カウンターまで案内したり、スンバ島の空港で荷物をピックアップしたりというグリーティングサービスを提供している。また、バリ島の空港でホテルスタッフと会うことでチェックインが完了するため(事前に質問票などを提出)、実際にホテルに着いたときには、クルマを降りてからチェックインの手続きなどをせず、直接部屋まで連れて行ってもらえる。初めてこのようなサービスを受けた記者は、迎えに来てくれたホテルスタッフの爽やかな笑顔とサービスに、滞在する前から心をぐっと掴まれてしまった。

 飛行機とホテルのチェックインを終え、空港内へ。搭乗口に向かって足を進めると、バリ島らしい伝統的な飾りつけや展示物、また窓の外にはバリ島伝統の割れ門「チェンディ ブンタル」も。この門は邪気が通り抜けようとすると閉まると言われていて、寺院や宮殿などの入り口に多く建てられている。ちなみに、この門は到着フロアの入り口の前にあるので、門を通り抜けることができるそうだ。

バリ島の新年を祝うニュピの前日に担ぐ悪魔の形を形どった「オゴオゴ人形」
こっちは「ペンジョール」と呼ばれる飾り。バリ島の迎え盆「ガルンガン」に飾り、送り盆「クニンガン」まで各家庭の家の前に飾ってあることが多い
割れ門「チェンディ ブンタル」。邪気が通り抜けようとすると閉まると言われているバリ島の伝統的な門

 空港内を見て歩いたあとはビジネスクラスラウンジへ。ラウンジ内は2階建てでシャワールームやビジネスセンター、リフレッシュエリア、足裏マッサージ機、授乳室、プレイルーム(礼拝室)などを備えている。食事や飲み物も豊富だ。このラウンジは、ビジネスクラス利用者、ガルーダマイルズプラチナ/ゴールド会員、スカイチームエリートプラス会員が利用できる。

ビジネスクラスラウンジの入り口。笑顔で迎えてくれる
1階の内部。いろいろな種類の食事が用意されている。奥にはオムレツなどを作ってくれるシェフも
2階にも食事と飲み物が用意されている
サンドイッチや、おかずとご飯が一緒に入った弁当のようなインドネシア料理「ナシジンゴ」(左上の写真)、フレッシュフルーツなどさまざまな種類の食事を用意している
テーブル席のほかに、ゆっくりくつろげるソファ席も用意している

 ラウンジでゆっくり過ごしたり、空港内を散策したりしていたらあっという間に搭乗時間に。スンバ島に向けデンパサール~タンボラカ線を運航するのは、細長い機体が特徴のリージョナルジェット旅客機、ボンバルディア CRJ1000 NextGen型機だ。同路線を1日1往復2便運航している。

 ボンバルディア CRJ1000 NextGen型機は、機体に階段が内蔵されており、階段を使って直接搭乗する。細長い機内にはエコノミークラスの座席が96席あり、前方の12席は広いシートでシートピッチ約81cm、シート幅約48cm。後方のシートはシートピッチ約76cm、シート幅約43cmだ。まだ新しい機体で、内装もとてもきれい。ブルーとグレーのコントラストがとても印象的でかっこいい!

CA(客室乗務員)が笑顔で迎える
機内はエコノミークラスが96席
前方の12席は足元が少し広めのシート。シートピッチ約81cm、シート幅約48cm
通常のエコノミークラスのシートは、シートピッチ約76cm、シート幅約43cmだ
通常のエコノミークラスのシートに座ってみたところ

 スンバ島・タンボラカ空港までの飛行時間は約1時間。離陸して少し経つと機内サービスで軽食と飲み物が提供される。この日の軽食はクリームパンとミックスナッツ、飴が2個。軽食を食べながら窓からの眺めを楽しんでいると、あっという間にスンバ島に到着した。ここからは送迎車に乗ってホテルへ向かう。

離陸してすぐの風景
軽食はクリームパン、ミックスナッツ、飴2個
スンバ島上空を飛行中
空港に到着したボンバルディア CRJ1000 NextGen型機。近くでみてもかっこいい。小さな預け入れ荷物はターンテーブルではなくシップサイドで直接受け取る
中央部が突出したスンバ島独特の屋根が特徴的なタンボラカ空港
到着ゲート
空港~ホテル間は送迎付き。今回はサファリカーに乗ってホテルへ
スンバ島に到着したときは曇りだった

手付かずの自然と昔からの暮らしが残るスンバ島

とんがり帽子のように中央部が突出した屋根が特徴的なスンバ島の伝統家屋。屋根には「マラブ」と呼ばれる精霊がいると信じられている

 タンボラカ空港から目的のホテル「ニヒ・スンバ」までは、クルマで約90分の道のり。その途中、クルマから見えた景色は手付かずの自然や、昔からの伝統を大切に守る人々の暮らしだ。途中で立ち寄った集落では、とんがり帽子のように中央部が突出した屋根が特徴的な伝統建築や、イカットと呼ばれる伝統的な織物などを見ることできた。

途中クルマから見えた風景。路上で大きな芋や野菜を売っていたり、収穫を終えた田んぼや山々が見えた
スンバ島の伝統的な民族衣装を身に着けたホテルスタッフ
手織りで伝統的な織物「イカット」を作る女性。とてもきれいなブルー

 集落をあとにしてしばらくすると、今回の旅の目的地である「ニヒ・スンバ」に到着。早速ホテルを紹介しよう。

総面積は567ヘクタール! まるで楽園のようなホテル「ニヒ・スンバ」

総面積は567ヘクタール。ホテルの目の前には約2.5kmにわたるプライベートビーチが広がる

 スンバ島の南西部に位置するニヒ・スンバは、総面積567ヘクタールの広大な敷地を持つリゾートホテル。その敷地内には、趣向の異なる27棟のヴィラ(部屋数は38室)と、レストランやボートハウス、チョコレート工場、山頂のヨガ・パビリオン、乗馬、ニヒオカ・スパ・サファリなど複数の施設があり、目の前には、約2.5kmのプライベート・ビーチが広がる。

 その敷地の広さに驚くところだが、まずは、このホテルの成り立ちを紹介したい。スンバ島がサーフスポットとして世界的に有名なのは紹介したが、もとはサーフィン目的の旅行者しか来ないドミトリーだったそうで、それを米国のラグジュアリーブランド「トリーバーチ」財閥ファミリーの1人、クリストファー・バーチがラグジュアリーリゾートに一新させ、ホテルを開業した。

 ホテルは、世界有数のラグジュアリーホテルのみが加入できる「The Leading Hotels of The World (ザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールド)」のホテルメンバーであり、米国の旅行雑誌「Travel+Leisure(トラベル・アンド・レジャー)」で2016・2017年世界No.1ホテルの座を獲得している。

 また、ホテルは社会貢献にも力を入れており、従業員の93%は現地に住むスンバ人を採用して島の雇用を生み出しているほか、リゾートの収益はバーチ氏が設立したスンバ財団をとおして、井戸を掘ったり、クリニックを建設したり、また学校も設立し教育にも力を入れるなど、島の人々の生活の改善に充てられているという。島と人とホテルが共存し合うホテルでもあるのだ。では早速部屋を紹介しよう。

大きなベッドやお風呂、プライべート・プールが印象的! ハネムーン・ヴィラ

1ベッドルームのハネムーン・ヴィラ。高い天井から吊るされた天蓋が印象的

 27棟あるヴィラのうち、記者が宿泊したのは全4棟ある「MARANGGA(マランガ)」という名前が付いた1ベッドルームのハネムーン・ヴィラ。室内はベッドルームとバスルームの2部屋で構成されていて、2人で滞在するにはちょうどよい広さだ。ベッドはなんと天蓋付き!

部屋の入口には、宿泊者の名前を書いたウェルカムボードを用意してくれる
ベッドルームにあるソファ
机の上には、ヴィラやアクティビティのインフォメーションが用意してある
ゆったり座れる椅子も
ベッドから見える眺めも素敵。プライベート・プール付きで、奥には海が見える
部屋にはナッツやチョコレート、お酒類も用意している(すべて無料)

 バスルームには、大きくて使いやすい鏡が付いた洗面台、そしてその奥にはトイレやシャワールームがあるのだが、部屋の中心には大きなバスタブも用意されている。バスソルトも用意してあるので、手足を伸ばしてのんびり湯船に浸かればリラックスできること間違いなしだ。

ベッドルームからバスルームを見たところ
大きな鏡が付いた洗面台
バスルームの中心には大きなバスタブ。バスソルトを入れてゆっくり湯船に浸かれば心も体もリラックスできること間違いなし
バスソルトなど
バスルームにもくつろげるソファが設置してある
シャワールーム
トイレ

 部屋にはヨガマットも用意してあり、テラスで朝の空気を感じながらヨガをすれば心も体もリフレッシュできるはずだ。そして、ヴィラには海へと続く階段があり、降りてみるとそこにもまたプライベートな空間が登場。海からの眺めを独り占めできる贅沢な場所だ。

ヨガマットも用意している
部屋から続く階段を下ると……
海を一望できるテラスが登場
テラスから見える景色

 ちなみに、宿泊料金は選ぶヴィラや時期によって変動はあるが、ヴィラの料金にアルコールを除く(ただしヴィラ内のミニバーのアルコールは無料)1日3回の食事代が含まれたオールインクルーシブ。各部屋に専属のスタッフが付くなど、細やかなサービスを受けることができる。と言っても、滞在中は四六時中彼らと過ごすわけではなく、宿泊客とよい距離感を保って接してくれるのもありがたい。

 施設内にはメインレストラン&バー「OMBAK」、ランチに魚料理やサラダ、ピザなどが食べられる「NIO BEACH CLUB & POOL」、軽食やカクテルなどが楽しめる「BOAT HOUSE」があり、さまざまな料理を提供している。今回は「OMBAK」と「NIO BEACH CLUB & POOL」で食事をしたので紹介しよう。

 メインレストラン&バー「OMBAK」は、アラカルトの朝食や、インドネシア料理、インターナショナル料理を提供するレストラン。料理もとても美味しいが、レストランからも眺めも格別で「リゾートに来てる!」ということを実感させてくれる。また「NIO BEACH CLUB & POOL」ではグレープフルーツを使ったさっぱりとしたサラダをいただいた。

メインレストラン&バー「OMBAK」
レストランから見える景色
パンケーキ
野菜をたっぷり使ったブリトー
食器もかわいらしい
こちらは「NIO BEACH CLUB & POOL」で食べたグレープフルーツを使ったサラダ

 プライベート・プールや海を独り占めできるテラスが付いた部屋や、素晴らしい景色とともに楽しむ食事など、どこをとってもラグジュアリーな経験をさせてくれる「ニヒ・スンバ」。次回は、目の前に広がる海と、自然を満喫できるアクティビティを紹介する。

BOAT HOUSEから見える景色

編集部:峯岸麻美