旅レポ

ルーベンスからモンドリアン、ミッフィーまで! アートに触れて美食に酔いしれるオランダ&ベルギーの旅(その1)

KLMに乗ってアムステルダム~ブリュッセルへ

KLMに乗ってオランダ&ベルギーへいざっ!

 6月中旬にオランダ政府観光局とベルギー・フランダース政府観光局、KLMオランダ航空主催のプレスツアーが開催されました。題して「オランダ&ベルギー・フランダース アートとグルメを探検プレスツアー」。聞いただけでワクワクしちゃいそうなそのツアーに、両国初上陸の私ゆきぴゅーが参加してまいりました~!

 ということで、ベストシーズン真っ只中だったオランダ&ベルギーの旅レポをこれから全5回でお伝えします。今回は行き帰りで利用したKLMオランダ航空のエコノミークラス搭乗レポート! たっぷりの写真とともにご紹介します。

さすが100年近い歴史をもつ老舗航空会社、機内安全ビデオが素晴らしかった!

 搭乗したのは成田発アムステルダム・スキポール空港行きのKL862便。成田空港は第1ターミナルになります。フライト時間は11時間40分。成田を10時30分に出発して現地時間の15時過ぎに到着するというスケジュール。今回はスキポール空港からベルギーのブリュッセル空港まで同じくKLMで乗り継ぎをするので、成田ではブリュッセルまでのチェックインを済ませます。

目指すはアムステルダム・スキポール空港
搭乗機はボーイング 777-300型機

 オランダのフラッグキャリアとして知られるKLMオランダ航空は、1919年設立の世界でも最も歴史ある航空会社の一つです。2016年は日本への就航65周年を迎え、記念のセレモニーなどが行なわれました。日本路線は東京と大阪の2路線で、世界有数のハブ空港であるスキポール空港を経由してヨーロッパのさまざまな都市へ乗り継ぎができます。

私は3人席の真ん中
上下に動いて調整可能なヘッドレスト
機内の様子

 KLMは出発予定時刻の30時間前から1時間前までインターネットチェックインが可能なので、空いている好きな座席を指定することができます(有料の場合もあります)。11時間超えのフライトなので「絶対通路側!」とか、「できれば足下が広々とした座席がいいな」という人は早めに確保することをお勧めします。と言っている私は成田の自動チェックイン機でしたが。

 エコノミークラスは3-4-3の配列で、今回私は左側3席の真ん中でした。シートは人間工学的なデザインを採用しているそうで快適。ちなみに下の写真、左隣は190cmはあろうかというオランダ人男性で、私が小さすぎるということではありません念のため。

エコノミーレギュラーは座るとこんな感じ。158cmの私は全然余裕
機内誌『Holland Herald』
2段階で開くテーブル

 興味深く観てしまったのが機内安全ビデオ。青い制服のCA(客室乗務員)さんの「ロイヤルデルフトの窯元からお伝えします」という挨拶からスタートするのですが、すごく手の込んだパラパラマンガになっているのです。

 イラストが描かれているのはオランダのデルフトで作られている伝統的な陶芸品“デルフト焼”のタイル、その数なんと1000枚以上! 17世紀創業の窯元「ロイヤルデルフト」の職人さんがイラストを転写して手作業で絵付けしているのだとか。それを1枚1枚撮影してアニメーションにした機内安全ビデオなのです。歴史あるデルフト焼をこんな形で紹介する演出はさすがKLM! こちらにメイキングなどもあるのでぜひチェックしてみてください。

“デルフトブルー”と呼ばれるタイルの藍色。手の込んだ機内安全ビデオは必見!
イヤフォンは耳にひっかけるタイプ
モニターの下にはイヤフォンジャックとUSBポート
座席下には電源も完備

充実の機内エンタテイメントは日本語対応の映画がいっぱい

 KLMの機内エンタテイメントは、目の前のタッチパネルモニターで、テレビ(スポーツやコメディ、ドラマ、Lifestyle、人&地球、就航都市、オランダのテレビ番組など)や音楽(KLMFM、オランダDJ、世界のFM)、ゲームなどを楽しむことができます。特に映画はかなり充実していた印象で、日本語で観られる映画には「美女と野獣」や「ドクター・ストレンジ」「この世界の片隅に」「タイタンの戦い」「湯を沸かすほどの熱い愛」「デスノート」など多数ラインアップされていました。

タッチパネルモニター
最新映画のラインアップ
日本語で観られる映画多数。ラインナップは毎月変わる
「ショッピング」ではKLMユニホーム姿のミッフィー人形も!

 今どのあたりを飛んでいるのかな? が分かるフライト情報には地図ソリューション「FLIGHT PARTH 3D」を採用していて、地図好きの私としてはかなり楽しめました。用意されたフル3Dの地球衛星画像はなかなかの没入感で、コックピットからの眺め、左右の窓それぞれからの眺めとビューを変えられます。

フライト情報。ピンチイン&アウトでグリグリ遊べる
操縦室、右側窓、左側窓とビューを変えて楽しめる

最高級ホテルシェフ監修の機内食に大満足!

 行きの便の機内食は2回出ます。離陸後しばらくするとお手ふきが配られ、ナッツと食前酒のサービスがスタート。1食目の昼食は和食か洋食を選べるチョイスメニューということで、私は「サバの竜田揚げとカレー風味のごはん」という和食を選んでみました。するとこれがとっても美味! 白いご飯ではなくスパイスの効いたカレー味というのが気に入りました。オクラや山芋の揚げ物もエコノミークラスの機内食とは思えないクオリティなのです。

 それもそのはずKLMの機内食は、オランダの最高級ホテルであるホテルオークラ・アムステルダムの和食レストラン「山里」が監修しているから! 「山里」はミシュラン星付きのレストランだそうですよ。納得!

和食。でもパンがつく
食前酒とナッツのサービス
エコノミークラスとは思えないクオリティでした。特に揚げ物
「フランス トノン」のミネラルウォーター
ルヴァンのクラッカーはクリームチーズをつけて
「もしあなたが食べなくても無駄にしないで。もしかしたら隣の人が2つ食べるかもしれないから」。箱に書かれていたのはほっこりするメッセージ
プラスチックですがカトラリーのデザインが素敵
和食のデザートはあんみつ! これも美味しい
蓋の模様が可愛い
ナプキンシートの柄に注目。本物のデルフト焼きのお皿のように見えますが印刷なのです
ヒュー・グラント似(?)のCAさん。日本人のCAさんも数人搭乗していました
紙コップや紙ナプキンにはオランダの風景画
映画を2、3本観て、寝て、起きた絶妙のタイミングでアイス♪
座席で真似できるヨガプログラムもあった!
もう少しでフィンランド上空を通過
2回目の機内食はチーズたっぷり、ボリュームのあるペンネパスタ

アムステルダム・スキポール空港到着、乗り継いでブリュッセルへ

 現地時間の15時、オランダのアムステルダム・スキポール空港に到着です。が、日本時間のままの腕時計の針はすでに夜の10時。11時間半も乗ったはずなのに同じ日の昼間に逆戻り……。長~い1日はまだまだ終わりません。

青いKLMの飛行機がいっぱい@アムステルダム・スキポール空港

 スキポール空港では飛行機を降りると、乗り継ぎの人はそのままセキュリティチェックへ。待ち時間に飲もうと思っていたミネラルウォーターはここであっけなく没収となりました。セキュリティチェックを終えると入国審査へ進みます。オランダと次に向かうベルギーはともにシェンゲン協定加盟国なので、ここスキポール空港で入国審査を受ければOK。ブリュッセル空港に着いてからの入国審査はありません。

どこを見てもオシャレな空港内。さすがデザインの国。カッコいいスターバックスも
チューリップの球根を売るお店! さすがオランダ
目移りしちゃうけど、ここで買うわけにはいかない
次に目指すはブリュッセル空港
また飛びましたわ~
スナックと水が出た

 ブリュッセル空港まではわずか30分ほどのフライトです。国内線みたいな感覚でお隣のベルギーに到着。そうそう、忘れてはいけないのが(まぁ忘れませんが)受託手荷物。15時間以上前に成田で預けた荷物をようやくここで受け取ります。「私の荷物ちゃんと来ているだろうか?」とちょっぴり不安でしたが、ターンテーブルで自分のスーツケースが流れてきたときはホッとしました。

30分程であっという間にお隣の国ベルギーに到着

 次回はビールとワッフルとチョコレートの国、ベルギー・フランダース編。たっぷり3泊して散策したアントワープの街をご紹介します。お楽しみに!

ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。