旅レポ

フルーツのまち和歌山県紀の川市で女子を魅了するとっておきの1日(後編)

絶品ジェラート三昧♪ ニタマ駅長にも会ってきたニャン

 今回はフルーツのまちとして有名な和歌山県紀の川市のご紹介をしています。後編の本題にいく前に、ここで紀の川市へのアクセスをご案内しておきましょう。県北部に位置する紀の川市は、北は大阪府と接しています。空の玄関口である関西国際空港からは約30kmと近く、3月18日の京奈和自動車道の開通で阪和自動車道と接続したことにより、ますます便利になりました。

 鉄道はというと、和歌山と奈良を結ぶJR和歌山線が紀の川と平行するように市の東西を走っています。ちなみに私は今回東京から東海道新幹線で新大阪駅、新大阪駅から在来線の特急くろしおに乗り換えてJR和歌山駅に降り立ったのですが、そのJR和歌山駅の9番ホームにあるのが、これからご紹介する和歌山電鐵 貴志川線の乗り場です。和歌山電鐵といえば……そう、あの“日本一有名な”ネコ駅長で人気のローカル線です。

移動のバスの中でもフルーツやジェラートなどが配られた今回のプレスツアー
このほうれんそうのジェラートが絶品すぎましたっ!

猫駅長、ニタマ駅長に会いに貴志駅へ

JR和歌山駅の9番ホームにある和歌山電鐵の乗り場

 和歌山電鐵 貴志川線は、和歌山駅から貴志(きし)駅までの14.3km、14駅を約30分で結ぶローカル線です。駅の隣の売店で飼われていた猫の「たま」が2007年に駅長に就任し、その愛くるしい姿が人気となり日本全国からたま駅長に会いに来る人が急増。海外メディアもこぞって取材したことから、世界中から観光客が訪れるまでになったのは有名なお話です。たまは2015年に「神様」になりましたが、現在はニタマ(メス)が駅長として貴志駅に勤務中です。

猫の顔がモチーフの、たまミュージアム貴志駅 「DESIGNED BY EIJI MITOOKA + DON DESIGN ASSOCIATES」
落ち着いたたたずまいの、ステキな駅舎
駅長のパネルと記念撮影♪
紀の川の観光振興に貢献した、たま駅長の写真

 現在の貴志駅の駅舎は2010年に改築されたもので、印象的な猫モチーフの屋根は、檜皮葦(ひわだぶき)という、お寺や神社などで見られる伝統的な工法で作られているのだそうです。この日は日曜日ということもあって駅舎はかなりの人出。外国語もあちこちで飛び交っていて、ちょっと不思議な光景でした。そんななか、ニタマ駅長はというと……電気毛布の上で優雅にお昼寝中。起きてくれるのを期待して、しばらくたまミュージアム貴志駅を見学することにしました。

ガラス越しなので触ることはできません。写真を撮る時はカメラのフラッシュをOFFにするのを忘れずに

 和歌山電鐵では現在、いちご電車、おもちゃ電車、たま電車、うめ星電車が走っています。なかでも一番人気はやっぱり“たま電車”。かわいらしい猫のイラストが描かれた白い車体が入線してくると、ホームにはカメラを構えた大勢の人達でいっぱいになります。

耳がついている!
ヘッドマークも素敵です
イラストがキュート
たま文庫なるものも
車内の装飾もいちいちかわいいのです
ウッド調の吊革がいい感じ
もちろんチビっ子にも大人気
先頭車両
ホームには「たま神社」があります

 駅舎の向かって右側はたまカフェというカフェスペースになっていて、ここでは紀の川市の新鮮なフルーツを使ったジュースやジェラートを食べることができます。ほかにもホットドッグならぬ、ホットキャットやスパイシーキャット、ニタマキャットなど、ユニークなメニューが充実。とっても居心地のいい空間なので、“ニタマ駅長に会う+このカフェでくつろぐ”ためだけに来る価値はじゅうぶんアリだと思いました。

 その際は乗り放題の1日乗車券(大人780円)がオススメ! 和歌山から終点の貴志駅を往復すれば元がとれちゃうというオトクな切符です。なお、貴志駅には駐車場がないので、クルマの場合は伊太祈曽駅の駐車場に停めて、貴志川線で訪問するようにしてくださいね。

たまカフェ
椅子の背もたれが猫の耳
たまのカフェモカを飲みました

 カフェモカを飲んでいたら、駅長が起きているという知らせが! 急いで駅長室をのぞいてみると、そこには勤務終了時間の約15分前にようやく起きて、せっせと毛づくろいをするニタマ駅長の姿がありました。

毛づくろい中
ニタマ駅長の勤務時間は10時~16時です
また遊びに行きたいな
和歌山電鐵

Webサイト:和歌山電鐵

桃を知り尽くした桃農家さんが作る絶品ジェラートを堪能

この4月で4年目を迎える藤桃庵は静かな住宅地にありました

 紀の川市プレスツアー最後の訪問地は地元で絶大な人気を誇るというジェラート店「藤桃庵(とうとうあん)」です。こちらは家族経営の桃農家さんがご自宅の庭先に開いている小さくてかわいらしいお店。まるで農家さんのお宅に“ごめんくださ~い”とおじゃまするような感覚です。

季節や日によって変わるメニュー

 藤桃庵の看板商品は、無肥料・減農薬栽培の桃を使った「桃ミルク」。一番の美味しい食べごろを見極められる桃農家さんならではの技術を活かして作られた、香料・着色料一切不使用の手づくりジェラートです。常時6種類ほどあるジェラートですが、悩みに悩んだ末、今回私は甘酒の中に桃の果汁を練り込んだ「桃蕾」と人気No.1「桃ミルク」のハーフハーフにしてみました。

桃づくしのジェラート♪

 SサイズとMサイズがあって、Mサイズはカップかワッフルが選べます。プラス30円で2種類のジェラートをチョイスできるハーフハーフにできるのがうれしいところ。低温殺菌ノンホモ牛乳をベースに使って、特製の桃ソースが練り込まれた桃ミルクは、さすが不動の人気というだけあって文句なしの美味しさ!そして甘酒の豊かな風味がふんわりと口の中に広がる「桃蕾」』は、どこか和のテイストがあってこちらも絶品でしたよ。

外にもパラソル席がありますが、店内でも食べることができます

 藤桃庵は紀の川市で現在開催中の「ぷる博」にも参加しています。ぷる博公式パンフレットのNo.48「地元果物のできたてジェラートと、生フルーツで創作パフェ」がそれ! 藤桃庵の絶品ジェラートと紀の川市で採れたイチゴやキウイ、ハッサクなどフルーツを盛り込んで自分だけのパフェが作れちゃうという、甘いもの好きにはたまらないプログラムなのです。

 4月9日までの土日曜と祝日の10時~12時に開催していますので、気になる方はぷる博のWebサイトからお申込みを。参加費はドリンク付きで2500円だそうですよ。

緑を見ながらのこんな特等席も

 藤桃庵のある紀の川市桃山町一帯は、その名の通り桃の一大産地。ブランドである“あら川の桃”を求めて、夏の収穫シーズンには県内外から大勢の人が買い物にやってくるそうで、直売所が並ぶ幹線道路は毎年“桃渋滞”が起きるほど大盛況なんだとか。朝収穫したばかりの甘~い桃、私も今シーズンぜひ食べてみたいなぁ~!

藤桃庵

所在地:和歌山県紀の川市桃山町元901
TEL:0736-66-8475
受付時間:10時~17時(3月~9月)、11時~16時(10月~12月)
定休日:水曜日(1・2月は休業、7・8月はお盆休み以外無休)
Webサイト:藤桃庵

 フルーツ王国・紀の川市の魅力を前後編でご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。今回のプレスツアーで食べたフルーツはどれも甘くて美味しくて、私はすっかり紀の川市産フルーツのファンになってしまいました。

和歌山駅に向かうバスの中から見えたピンク色の建物「紀の川市桃山特産センター」

 冒頭の写真でご紹介した、ほうれん草のジェラートはどこで売っているのか聞いたところ、JA紀の里の直売所「めっけもん広場」とのこと。全14種類のジェラートがイートインできるそうです。このめっけもん広場も紀の川市では外せないスポットのようですよ。

今回は行きませんでしたが、こちらが「めっけもん広場」。新鮮な地元野菜や果物が格安で売られているそう。行ってみたいっ!

ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。