イベントレポート
【ツーリズムEXPO 2019】日観振・日本旅行業協会・日本政府観光局が主催者会見で見どころを紹介。UNWTO事務局長も登壇
2019年10月25日 07:00
- 2019年10月24日~27日 開催
世界最大級の旅イベント「ツーリズムEXPOジャパン2019 大阪・関西」が10月24日から27日までの4日間にわたり、インテックス大阪(大阪市住之江区)で開催されている。
初日の10月24日には、ハイアット リージェンシー大阪で日観振(日本観光振興協会)、JATA(日本旅行業協会)、JNTO(日本政府観光局)による主催者共同記者会見が開かれた。
JATA 会長の田川博己氏は、「『エキスポ』と聞くと大阪の方々は2025年のことと思われるかもしれませんが、ツーリズムEXPOジャパンは世界100か国、国内47の都道府県が一堂に会する『観光の万博』です。G20大阪サミット2019(第14回20か国・地域首脳会合)の首脳宣言でも、観光が世界のGDPの1割を占め、引き続き世界経済の重要な牽引役となることが見込まれると記載されています。その観光のパワーを、ツーリズムEXPOジャパンを通じて感じていただきたい」と述べて、イベントの概要を説明した。
日観振による国内観光需要を喚起するイベント「旅フェア日本」、JATAによる海外への観光需要を喚起するイベント「JATA旅博」が2014年から一緒になり、2017年からはJNTOが加わり3団体による「世界最大級の旅のイベント」になったツーリズムEXPOジャパン。これまで東京・有明の東京ビッグサイトで開催してきたが、東京オリンピック・パラリンピック開催関連の影響で、2019年は大阪で、2020年は沖縄での開催となる。
2019年はインテックス大阪とハイアット リージェンシー大阪を中心に、10月24日と25日を観光業界とプレス向けに、26日と27日を一般向けとして、計4日間にわたり旅の魅力をアピールするほか、IR誘致に名乗りを上げた大阪ということから初めて「IRゲーミングEXPO2019」なども併催。
また、JNTO主催による海外のバイヤー(旅行会社関係者)と国内のセラー(ホテル、鉄道/航空/バス会社、自治体の観光部門など関係者)が参加する大規模な商談会「VISIT JAPAN トラベル&MICEマート2019」もインテックス大阪で開催中だ。
ツーリズムEXPOジャパンの2018年東京開催時の実績は、136の国と地域、日本全国47都道府県から1441の企業・団体が参加。4日間の来場者は計20万7352人だった。東京以外での初開催となる今回は、出展企業・団体数が1475と2018年より34増加。来場者数については、業界日が3万4000人、一般日が9万6000人、計13万人を目標に据えている。
ツーリズムEXPOジャパンが始まった2014年当時の日本の観光はインバウンドが1341万人、アウトバウンドが1690万人で、合計3031万人だった。2018年はインバウンドが3119万人、アウトバウンドが1895万人でいずれも過去最高を記録。交流人口は約2000万人増え、5014万人となった。この成長は世界的にも「大変注目」されていると説明。ツーリズムEXPOジャパンは、UNWTO(国連世界観光機関)からもWTM London(World Travel Market London)、ITB Berlin(Internationale Tourismus-Borse Berlin:ベルリン国際観光フェア)と肩を並べる世界の三大観光イベントとして認められていると紹介した。
続いて日観振 理事長の久保成人氏は、観光のスタイルが1か所の観光地に行くというものから、テーマ・目的を持った「~~ツーリズム」というスタイルにトレンドが変化していることにふれ、文化庁の「日本遺産」、環境省の「国立公園満喫プロジェクト」(エコツーリズム)、内閣府の「beyond2020」、スポーツ庁の「スポーツツーリズム」、農林水産省の「農家民泊」(ファームステイ)などの出展が見どころと紹介した。
JNTO 理事長の清野智氏は、同時開催のVJTM2019(VISIT JAPAN トラベル&MICEマート2019)について、国内外約700の訪日旅行関係団体・企業が一堂に会し、延べ1万3000件以上の商談機会を提供するという大きな商談イベントであると紹介。商談マッチングの精度向上や、面談時間の拡大などの改善を図っていると説明した。
ツーリズムEXPOジャパン2019の舞台となった大阪からは、大阪観光局 会長の福島伸一氏が登壇。「スポーツ」「食」「ウェルネス」「お笑い/エンタテイメント」といった大阪らしさを感じつつ観光の魅力に触れられるイベントになっていると紹介した。
UNWTO 事務局長のズラブ・ポロリカシュヴィリ氏は、立て続く天災へのお見舞いを述べたあと、それでもそのたびに復興する日本の強さに触れ、自然や遺産、グルメなどさまざまなツーリズムの魅力にあふれていると応援の言葉を送った。