【イベントレポート】ツーリズムEXPOジャパン2016

富嶽三十六景デザインの最新パスポートから幕末のパスポートまで、一挙に展示する「パスポート150周年記念展」

2019年9月から採用される新パスポートの査証欄もサンプル展示

2016年9月22日~25日 開催

2019年9月から採用される富嶽三十六景デザインの査証欄

 9月22日に開幕した「ツーリズムEXPOジャパン2016」のヨーロッパブースが集まるエリアには、「パスポート150周年記念展」と題した、日本(大日本帝国)のパスポートの変遷が分かる展示が設けられている。

歴代のパスポートの変遷が分かる

 展示されているなかで最も古いパスポートは150年前、西暦1866年(慶応2年)10月17日に発行された「亀吉」という男性のもの。通常は外務省外交史料館に保管されているもので、現存する最古のパスポートだという。現在のパスポートとは異なり、1枚の書面に手書きされていて、サイズはかなり大きい。

150年前に発行された最古のパスポート
分かりやすいようにタイプし直されたものも掲示

 汚れやしわで読み取れない部分もあるが、名前や年齢だけでなく、身長について「高キ方」、目について「小キ方」、腕について「草花之彫物有」などというように、写真がない代わりに身体の特徴を記載しているのが興味深いところ。

 ほかには明治時代、大正時代の貴重なパスポートや、昭和時代の今よりひと回り大きいもの、現在のICチップが内蔵された一般旅券、公用旅券、外交旅券も合わせて展示されている。さらに、2019年9月の新しいパスポートから採用される、富嶽三十六景がデザインされた査証欄のサンプルも見ることができる。

明治~大正時代のパスポート
昭和時代のパスポートと、現在使われているもの
「パスポート150周年記念展」のブース