【イベントレポート】ファンボロー国際航空ショー2016

自衛隊が導入を決めた「F-35」から第2次世界大戦時代の戦闘機まで軍民いろいろ飛行機ギャラリー

2016年7月11日~17日(現地時間)開催

 トラベル Watchでは7月11日~17日(現地時間)に英国で開催された「ファンボロー国際航空ショー(Farnborough International Airshow)2016」の模様をお伝えしてきたが、最後にショーのトレードデー期間(11日~15日)に撮影した展示機を写真で紹介しておきたい。

 パブリックデー(16日~17日)は取材を行なっていないが、1900年代前半、つまり飛行機の黎明期に空を舞った飛行機の展示も行なわれた。そのためのフェリーフライトが前日にも行なわれていた。

ロッキード・マーチン「F-35B ライトニングII」がホバリングをデモ

 日本の航空自衛隊も導入を決めた米ロッキード・マーチンが開発するステルス戦闘機「F-35」が飛行展示も行なったほか、地上展示ではコックピットも公開しており、長蛇の列ができていた。

 今回展示されたのは「B型」「F-35B」と呼ばれる、短距離離陸・垂直着陸(STOVL)に対応するモデルで、日本の航空自衛隊が導入する「A型」(通常着陸機)とは別のモデルとなる。機体には米軍のマークや、MARINESの文字が描かれており、アメリカ海兵隊向けの機体であることが分かる。

 展示飛行では、通常の飛行を行なったあと、ゆっくりと滑走路上空を進み、ホバリングを開始。ホバリングしたまま向きを変えて、再び戻っていくデモも実施。垂直着陸のデモこそなかったが、元祖STOVL機の「ハリアー」を開発したイギリスの地で、このようなデモが行なわれたことに興味をそそられる。

F-35Bのホバリング。望遠レンズを付けたデジタル一眼の手持ち撮影のためブレが激しいのはご容赦いただきたい

「F/A-18」や「P-8」ほか現代の軍用機

マクドネル・ダグラス(ボーイング)「F/A-18F スーパーホーネット」
マクドネル・ダグラス(ボーイング)「F/A-18F スーパーホーネット」
ボーイングの対潜哨戒機「P-8 ポセイドン」
ダイヤモンド・エアクラフトが開発を進め、2016年に初飛行したばかりの練習機「Dart 450」の飛行展示も実施
マクドネル・ダグラス(ボーイング)「AH-64 アパッチ」
パナヴィア・エアクラフト「トーネード」

第1次世界大戦から第2次世界大戦にかけて使われたヴィンテージ軍用機

「PBY カタリナ」
「PBY カタリナ」
第2次世界大戦時のイギリスの主力戦闘機「スピットファイア」
ソビエト連邦の「Yak-3」
米陸軍で利用された「P-40 ウォーフォーク」
スピットファイアとともに第2次世界大戦時のイギリスで主力だった「ホーカー ハリケーン」
第2次世界大戦時に米軍で利用された「P-51 ムスタング」
「OV-10 ブロンコ」
「ボーイング・ステアマン モデル75」。別記事でお伝えしたブライトリング・ウィングウォーカーズでも使用している
「Auster AOP6」
「Auster A6 タグマスター」
太平洋戦争時に空母から離陸して日本本土へ初めて爆撃を行なったことで知られる「B-25 ミッチェル」
「B-25 ミッチェル」
機体の色は異なるがどちらも「フォーランド ナット」
ピラタスの練習機「PC-21」
英空軍のアクロバットチーム「レッドアローズ」が使用する「ホーク」

商用、民間用の航空機

Auster J2 Arrow
アクロバット飛行などで広く使われている「Extra 300」シリーズ
「Stolp Starduster Too」
「Pitts Special(S-2)」
デ・ハビランドの「DH.89 ドラゴン・ラピード」。Scillonia Airwaysの機体
「ピラタス PC-12 NG」
「ピラタス PC-12 NG」
1980年台にヘリコプターの代替として計画された観測業務機「Edgley Optica」
オートジャイロの「Calidus」も展示飛行。オートジャイロは機体後方のプロペラで推進力を生み、上部の回転する羽根が揚力を生む
鳥のように羽ばたいて飛行する「オーニソプター」。ホバリングや滑空なども行ない、遠くからはちょっとぎごちない動きの鳥のように見えた
英陸軍、パラシュート連隊のパフォーマンスチーム「レッドデビルズ(Red Devils)」。上空のセスナ機からパラシュートを開いて落下。赤いスモークを出し、隊員が分散しながら、地上でも炊かれた赤いスモークの地点に向けて降下する