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ハワイ・ツーリズム・オーソリティ、ハワイ諸島各島への日本からの直行便の可能性を提示

成田空港が米国の「プリクリアランス対象空港」になる場合に

 米国国土安全保障省が5月29日に発表した、出発時に米国の税関、入国管理、検疫を済ませられる「プリクリアランス対象空港」の1つに成田空港が選ばれたのを受け、ハワイ・ツーリズム・オーソリティはプレジデント兼CEO ジョージ・シゲティ氏のコメントとして以下の内容を発表した。

 「プリクリアランス(事前入国審査)を実施は、ハワイの観光業界において、素晴らしいニュースです。日本は2014年に150万人以上のハワイへの渡航者を有し、ハワイへ渡航する海外マーケットの中で最大であり、ハワイへの渡航者全体の18%を占めています。プリクリアランスの導入は、日本を出発する旅行者が、ハワイ諸島に到着する際により快適なアクセスと効率的な時間を提供することができるでしょう。ハワイ・ツーリズム・オーソリティの主な取り組みの1つとしては、渡航される皆様をハワイ諸島に送り出すことですが、プリクリアランスの導入によって、成田国際空港からオアフ島以外の各島へもホノルル国際空港での乗り継ぎなく直行便で移動できるようになります。ホノルル国際空港は、ハワイで唯一米国の税関・国境警備局を有していましたが、今回のプリクリアランス導入によって、同空港を利用する他の国籍の旅行者にとっても、ホノルルでの税関手続き行う渡航者の人数減少に伴い、快適になるでしょう」とのこと。

 ここで注目さるのは「プリクアランスの導入によって、成田国際空港からオアフ島以外の各島へもホノルル国際空港での乗り継ぎなく直行便で移動できるようになります」という一文。今後、米国にプリクアランスが導入されれば、日本からオアフ島以外の直行便が設定される可能性があるという。

 また、ハワイ州観光局 局長エリック高畑氏も「成田国際空港においてプリクリアランスの導入を検討していることを大変嬉しく思っております。今後、成田国際空港から各島へ直行便が就航すれば、オアフ島のみならず、ハワイ島、マウイ島、カウアイ島といった隣島への渡航誘致にも繋がることを心より期待しております」とコメントしている。

 直行便に関して本誌の取材に対し、ハワイ州観光局、JAL、ANAの担当者らは「まだ公表できる情報はない」としているが今後の米国国土安全保障省の動向によっては、成田空港からのハワイ各島への新規路線就航の可能性がある。

編集部:柴田 進