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JAL、サメ肌塗膜のボーイング 787-9型機を世界で初めて国際線に導入
2025年1月13日 06:00
- 2025年1月10日 発表
JAL、JAXA、オーウエルは、世界で初めてボーイング 787-9型機の機体胴体の大部分にリブレット形状(サメ肌状)の塗膜を施したことを発表した。
リブレット形状塗膜を施した機体を国際線として運航するのは世界初。同機体の就航は1月中旬を予定している。
JAL、JAXA、オーウエルは、航空機の脱炭素化を推進しており、その一環としてオーウエルが改良を続けた技術(Paint-to-Paint Method)により、機体外板にリブレット形状塗膜を施し、その耐久性と燃費改善効果を検証してきた。
2022年7月からJALの国内線機材(ボーイング 737-800型機)でリブレット形状塗膜の耐久性を検証し、2023年11月からは胴体下部に大面積の施工をして燃費改善効果の確認を進めた。Paint-to-Paint Methodでは、塗膜に直接リブレット形状を施工するため、デカールやフィルムによるリブレット加工と比べて、重量の軽減や耐久性の向上が可能になるという。
JAXAによる風洞試験や数値解析により国際線機材(ボーイング 787-9型機相当)の抵抗低減効果を確認できたこと、オーウエルによる機体大型化に対応できるリブレット塗膜施工システムの開発により、国際線機材の胴体上部まで施工面積を拡大して検証を進めることとなった。国際線機材では、長距離の飛行によってさらに燃費改善効果が見られるという。
今回施工した機体では、巡航時の抵抗低減率が0.24%となる。これにより、スギ約2万7000本の年間CO2吸収量に相当する年間約119トンの燃料消費量と約381トンのCO2排出量の削減が期待できる。