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伊豆のミシュランキー温泉旅館「おちあいろう」を見てきた。文化財を活かした1棟貸し別邸は露天風呂・サウナ付き!

Makuake先行予約で約65%オフ

2024年12月 リニューアル

2024年9月29日 予約開始

「おちあいろう」のエントランス。自然が豊かで静かな修善寺温泉にある

 Plan・Do・Seeは、伊豆修善寺温泉にある温泉旅館「おちあいろう」(静岡県伊豆市湯ケ島1887-1)の創業150周年を記念し、敷地内にある登録文化財の建物を1棟貸し切りの別邸「しゃくなげ」として12月にリニューアルする。

 これに先立ち、9月29日10時から応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」で先行予約を開始する(詳細は後述)。その現在の姿を伝える内覧会があり、営業中の「おちあいろう」とリニューアル工事中の「しゃくなげ」を見ることができたのでお伝えしよう。

2024年ミシュランキーにも選ばれたレトロモダンな温泉旅館「おちあいろう」。趣の異なる全14室、源泉掛け流しの内湯付きも!

 おちあいろうは、1874年(明治7年)創業の老舗旅館「落合楼」で使われていた建物はそのままに、水回りや温泉などの設備を一新し、2019年9月にリニューアルオープンした温泉宿泊施設。国内外46拠点でホテルやレストランなどの運営を手掛けるPlan・Do・Seeのホテルブランド「PDS HOTELS」の1つで、建物は登録有形文化財の対象となっている。

 また、2024年のミシュランガイドホテルカテゴリで「1ミシュランキー」(※)を、サウナ界でのミシュラン「サウナシュラン」を2019年と2020年に獲得した。

 最寄り駅は、伊豆箱根鉄道 駿豆線 修善寺駅。JR東日本の特急「踊り子」を使うと、東京駅から修善寺駅まで乗り換えなしで到着できる。ほかに東海道新幹線 三島駅で伊豆箱根鉄道 駿豆線に乗り換えるアクセス方法もある。いずれにしても修善寺駅では交通系ICカードが使えず、三島駅からの現金精算が必要になるので注意してほしい。修善寺駅からは宿の送迎車が利用可能だ。

※ミシュランキーとは、ミシュランガイドの星付きレストランと同様に、特に優れたエクスペリエンスを提供する宿泊施設に授与されるもの。7月4日に国内初となる3ミシュランキーホテル6軒、2ミシュランキーホテル17軒、1ミシュランキーホテル85軒が選出された

東京駅から修善寺駅まで乗り換えなしでアクセスできる特急「踊り子」
シートはリクライニング可能で快適。窓際にコンセントも完備
特急「踊り子」は東京から向かうと、途中の熱海で修善寺方面と下田方面の列車に分かれる
修善寺駅では「温泉むすめ」の修善寺透子さんがお出迎え

 敷地内は緑が多く、近くには狩野川が流れる。到着すると、静けさのなかに川のせせらぎが聞こえてきて風情を感じる。川には現在使われていない古い吊り橋もそのまま残されていて、自然が豊富で周辺を少し散策するのも楽しい。エントランスでは靴を脱ぎ、スリッパに履き替える古くからある温泉旅館のスタイルだ。

「おちあいろう」全体を車寄せスペースから見ている。緑が豊富で、建物全体は見えにくい
通常ここに案内人がいる
エントランス。のれんの色は季節によって変わるとのこと
コイたちが泳ぐ池
近くには狩野川が流れる。古い吊り橋もそのまま残されている
中庭から建物を見たところ。左上に見える瓦は、瀬戸ものではなく鉄でできた珍しい瓦
立派な土間のあるエントランス。いきなりタイムスリップしたような感覚
土間の横には生け花が飾られている
右がレセプションカウンターで、左はちょっとした待合スペース

 ロビーからラウンジにかけては、レトロモダンで落ち着いた雰囲気になっている。宿泊プランは、アルコールを含むドリンクや軽食がオールインクルーシブとなっている。客室内の冷蔵庫や各休憩場所のカウンターなどに用意されているものは、すべて気にすることなく飲食してかまわないといううれしいシステムだ。ラウンジには、コーヒーやジュースなどのソフトドリンクはもちろん、ビールやワイン、プリンやアイスクリームなどもあった。

奥に進むと広く落ち着いたロビーがある。レトロモダンな内装
大きな窓から外の緑が見える。一番奥に少し見えるのが工事中の「しゃくなげ」
デスクライトもマッチしている
さらに奥に進むとラウンジがある。囲炉裏もあり
ゆったりとくつろげる空間になっている
眺望がとてもいい。この窓の先には川が見える
ウェルカムドリンクとともに出された塩羊羹が疲れた体に効く
各種ドリンクが提供されるカウンター。自由に飲食してかまわない
ワインは白、赤、スパークリングを揃えている
ビールは地ビールもある
各種ソフトドリンクも豊富
アイスクリームなど

 客室は、すべてが趣の異なる14室。今回は大きめで居室と寝室が2部屋に分かれている2タイプの客室を見ることができた。「青藤(あおふじ)」は82.63m2で定員2〜4名、和室二間で布団を敷くタイプ。「桐壺(きりつぼ)」は69.02m2で定員2〜4名、ベッドのある和洋室タイプ。どちらも窓からの眺めがよく、源泉掛け流しの内湯がある。

「青藤」の広々としたベッドルーム。セミダブルベッド2台も追加できる
「青藤」の居室
川の見渡す眺めがよい
「桐壺」の居室。眺望は庭園側になる
「桐壺」のベッドルーム。ステンドグラスの装飾がある
どちらも源泉掛け流しの内湯がある
洗面まわりはモダンな造り
おちあいろうオリジナルスキンケア「KAGURE」
ジェームズ マーティンのソープと消毒液
冷蔵庫内は自由に飲食できる
館内の案内図。間取りが複雑なので各所に置かれている
旧「落合楼」の図。今より広くプールやバンガローまである
以前の本館の内部写真。ほとんど変わっていない
登録有形文化財とサウナシュランの盾

 温泉風呂が3種、サウナは2種あり、予約時のオプションで申し込むと川沿いのテントサウナも利用可能。露天風呂・洞窟風呂・天狗サウナがある「天狗の湯」と、内風呂で茶室サウナのある「月の湯」が時間帯により男女入れ替わることで、両方とも楽しめるようになっている。もう1つの「星の湯」は、50分単位で貸し切りができる離れの露天風呂。温泉は、無色透明のカルシウム、ナトリウム硫酸塩泉だ。

「月の湯」の露天風呂。周囲は緑がいっぱいで開放感抜群
屋根のあるスペースが設けられている
岩側は窟風呂に通じている
洞窟のような籠もった空間
洗い場も洞窟の中
「天狗サウナ」は狩野川に向いた眺望がよく、温泉が流れ込む
「月の湯」の内風呂
内風呂も窓が広い
外は休憩場所になっている
奥に進むと「茶室サウナ」がある
開放感のある「茶室サウナ」
下層が水風呂になっていておもしろい
「星の湯」は50分単位の貸し切りができる離れの露天風呂
この広さの露天風呂を独り占めできるのは魅力的
「星の湯」は離れになっている
オプションで申し込んでおくと川沿いでテントサウナも楽しめる
各所に休憩スペースが設けられている
脱衣所のアメニティ
ここでのドリンクも自由に飲める

 夕方と朝の食事もプラン料金に含まれる。食事は部屋食ではなく、レストラン内の仕切られた個室でいただく。調理場はオープンキッチンになっていて、調理の様子をうかがうことができる。曜日によっては鉄板焼きが可能な日もあり、専用スペースも設けられている。すべての食材は、静岡県産にこだわって厳選されているとのこと。連泊の場合には、メニューを変えて提供してくれる。

食事はレストラン内の仕切られた個室にて提供される
レストラン入口
廊下から厨房内が見渡せるオープンキッチンスタイル
各個室を廊下側から見たところ
外が見えない広めの個室もある
鉄板焼きのためのステーキハウス
熟練シェフが、富士山岡村牛や伊勢エビなどを焼いてくれる
朝食のメニュー例。鰻蒲焼きの魚は季節によって変わる
デザートに季節のフルーツも付く。今回は梨

 エントランスからロビーの間には、小さなショップを併設。客室で使われているオリジナルのアメニティ類、湯おけや風呂椅子、サウナハットやサウナポンチョ、お土産類を販売している。

エントランスからロビー間を歩くとショップがある。鮎をモチーフにした絵画が目印
ショップの内部
サウナハットとサウナポンチョ
オリジナルバスアメニティの「yayoi」
オリジナルスキンケアの「KAGURE」
オリジナルブレンド七味「八幡屋礒五郎」製。奥は「堀川」のお香
お土産に最適な、オリジナルのハンカチと巾着

 ほぼ1874年に建てられたままの館内は、レトロなモチーフで溢れている。古き良き旅館の雰囲気が好きであれば、特徴的なディテールを見て館内を歩くだけで楽しめるはずだ。気になったら、ぜひ実物を体験していただきたい。

中庭を囲む廊下。差し込む陽光が美しく感じる
同じ場所の階段付近。ガラスや天井の細かな細工が見えるだろうか
ガラス加工の詳細。こちらは中庭を2階廊下から見ている
館内中央あたりの交差する階段。全方向にアクセスしやすくなっている
この階段は仲居さんが各部屋に料理を運びやすいように設置された
幅が狭く急なのは、着物の女性の歩幅に合わせている
かなり急角度な階段なのが分かる
待合スペースの装飾
3階の休憩スペース。ここでもドリンクが提供されている
1階の廊下
窓に施された細工
こちらも凝ったデザインの窓枠
窓ガラスは波打つように見え、ノスタルジック
部屋の飾り窓も各部屋によってデザインが異なる
こちらは丸い飾り窓
窓の欄干にもかわいい装飾。日の光で足下に影を落とす
1階の読書室。もちろん自由に使ってOK
娯楽室。ミニビリヤードや卓球、レトロテレビゲームなどが置かれている
マッサージチェア
エレベーターが完備されているので、階段を上がれなくても問題ない
1階に身障者用のトイレも完備されている
電気自動車用のチャージャーもあった
自転車をレンタルして近隣の散策もできる

1棟を貸し切りにできる別邸「しゃくなげ」は12月にオープン。お得に泊まれるMakuake先行予約プランも

 12月にオープン予定の「しゃくなげ」は、取材時点でリニューアル工事中の状態だった。創業家が暮らしていた登録文化財の居住棟で3階建て。専用の入口があり、3方向が緑に囲まれた広いプライベートダイニング、3つの客室、露天風呂、サウナを備えている。

 1棟を貸し切りにするプランとなり、2〜12名で利用できる。客室はそれぞれ洗面と浴室も備えていて、友人や親戚、会社の同僚など、家族ではないグループでも、ほどほどの近さで宿泊できそうだ。

「おちあいろう」のロビーから奥に「しゃくなげ」が見える。左はショップ
さらに近づいたところ。工事中の様子が分かる
ここには露天風呂になる予定。躯体はほぼそのまま利用される
独立した「しゃくなげ」のエントランス(写真提供:Plan・Do・See)
3方向が緑に囲まれた広いプライベートダイニング(写真提供:Plan・Do・See)
客室は3つ独立している(写真提供:Plan・Do・See)
客室からも周囲の緑が眺望できる(写真提供:Plan・Do・See)
100m2超の広々とした温泉露天風呂(写真提供:Plan・Do・See)
内湯も提供(写真提供:Plan・Do・See)
景色を眺められる広めのサウナ(写真提供:Plan・Do・See)

 オープンに先立ち、応援購入サービス「Makuake」で、貸切別邸「しゃくなげ」オープン&150周年特別プランの先行予約を9月29日10時から受け付ける。リターンは、しゃくなげ貸切1泊プランが通常の約65%オフ相当となる30万円(1棟6名まで同一料金、夕朝食とドリンク込み)など全4プラン。

 また、記事で紹介した「おちあいろう」本館1泊のプランも通常より約30%オフの9万8000円で販売する(1室2名まで同一料金、夕朝食とドリンク込み)。ほかにも日帰り入浴(風呂、サウナ、ラウンジ利用ドリンク込み)1万5000円、「おちあいろう」本館を全室貸し切り(50名まで、夕朝食とドリンク込み)で250万円のプランがある。

 リターンを得るにはMakuakeの会員登録が必要。気になる人は先に登録しておくとスムーズに予約できるだろう。数量限定のプランなので、人気度によっては即完売となる可能性が高い。