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サッカー ユーロ2024でブランデンブルク門の前が芝生に! ベルリン観光局が夏の魅力を語る

2024年5月17日 実施

ベルリンのミッション団とドイツ観光局 アジア地区統括局長 西山晃氏(一番左)

 ベルリン観光局は5月17日、都内で報道向けセミナーを開催した。

 2024年が東京とベルリンの姉妹友好都市締結30周年であることを受けて、現地からミッション団が来日して行なったもの。ベルリン観光局 代表のブルクハート・キーカー氏は、2024年1月~3月にベルリンを訪問した日本人が前年から5割以上増加していることを説明し、「コロナ後のリベンジ消費だと見ており、日本人は中央ヨーロッパ、特に東ヨーロッパに来訪しようと考えているのでは」と日本人のさらなる増加に期待を示した。

ベルリン観光局代表のブルクハート・キーカー氏

 セミナーはベルリンの「夏」をテーマにキーカー氏やベルリン観光局 国際マーケティング部長のラルフ・オステンドルフ氏、広報部長のスザンネ・シュライバー氏、文化事業推進部長のルッツ・ヘンケ氏らがプレゼンテーションを実施。

 キーカー氏は7月26日~8月11日に、パリ2024夏季オリンピックが開催されることに触れ、「パリは物価が上がり客室が埋まって満室になる」と話し、パリ以外の別の選択肢としてベルリンを選ぶよう提案した。

 ドイツ観光局によると、ドイツでは6月14日~7月14日に4年に一度のサッカーの祭典「UEFA EURO2024」が開催されるが、このうち5試合と決勝戦はベルリンのオリンピックスタジアムで開催する予定だ。

 キッカー氏は「4週間のイベントで200万人以上の訪問者を期待している。ベルリンは1日に30万ベッドを供給でき、現在も宿泊施設が予約できる」とアピール。「物価はパリやロンドンよりも15%ほど安く、ほかの観光都市と比べても宿泊料金も安い」と説明するとともに、公共交通機関が乗り放題で、施設の割引きなども付いた「ベルリンウェルカムカード」を紹介した。

ベルリン観光局 国際マーケティング部長 ラルフ・オステンドルフ氏

 オステンドルフ氏によれば、EURO2024に伴い、ブランデンブルク門の前の道路に芝生を敷き詰め、門をゴールに見立てたファンゾーンを設置する予定。ファンゾーンではスタジアム入場券がない人もパブリックビューイングを観戦できるという。

ベルリンのランドマーク・ブランデンブルク門の周辺がEURO2024仕様にさま変わりする

 また、2024年が「ベルリンの壁崩壊35周年」であることをアピール。シュタージ博物館の「革命とベルリンの壁崩壊」の野外展示をはじめ、さまざまな展覧会やイベントを予定していることを紹介し、ベルリンの壁の跡を自転車でめぐるツアーを提案した。11月9日には式典を予定しており、ベルリンの壁に沿ってポスターなどが設置されるという。

約150km続くベルリンの壁。壊された部分にポスターなどの掲示物を設置する予定だ
ベルリン観光局 文化事業推進部長 ルッツ・ヘンケ氏

 このほか、セミナーではヘンケ氏がベルリンの多様な文化について解説。ベルリンには世界遺産に登録された「博物館島」があり、2025年に200周年を迎える。2021年に開館した複合文化施設「フンボルトフォーラム」(ベルリン王宮)をはじめ、8つのミュージアムが見どころで、さまざまな展覧会が開催されているという。加えて氏は2026年、文化フォーラムに「20世紀美術館」が開館する予定であることなども説明した。

ヘッケ氏はベルリンの音楽を中心とした「テクノ・カルチャー」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことも紹介
ベルリン観光局 広報部長のスザンネ・シュライバー氏は日本語が堪能。通訳を務めるほか、ベルリンの夏のイベントなどを紹介した

ベルリン空港も来日、日本直行便開設に向け働きかけ

ベルリン・ブランデンブルク空港 ネットワーク部 シニアマネージャー ヨハネス・モールマン氏

 セミナーではベルリン・ブランデンブルク空港ネットワーク部シニアマネージャーのヨハネス・モールマン氏が登壇し、同空港の取り組みを紹介した。

 モールマン氏はブランデンブルク空港として「将来的に日本からの直行便が飛ぶよう、路線誘致の活動に一生懸命取り組んでいる」と強調した。氏によれば、ベルリン空港を訪れた2023年の日本人渡航者数は前年比94%増と回復基調にあり、2024年1月~3月も順調に増加している。ベルリン発の訪日客も好調で、「1月~2月で非常に力強く回復している」ところ。ベルリン~日本間の渡航者数ベースでは、2023年は2019年比72%まで戻ってきたという。

 一方でコロナ前と変化があったのは経由地で、ルフトハンザ ドイツ航空やフィンエアーなどによる欧州経由は依然として一定のシェアを誇るが、ターキッシュ エアラインズやカタール航空のシェアが増加しているという。こうした好調な需要を踏まえ、モールマン氏は「できればここ数年、来年には直行便が飛んでくれれば」と期待を語った。

 ブランデンブルク空港はベルリン市内から列車で約25分。ハンブルクやドレスデンなどのドイツ主要都市にも2時間以内に鉄道で移動できる。現在68航空会社が約150都市に運航しており、2023年の渡航者数は231万人を記録した。

 また、ブランデンブルク空港はインターナショナル・エアポート・レビューの「エアポート・イノベーション・アワード2023」を受賞している。モールマン氏は理由として、北米以外で初めて保安検査を時間指定できる取り組みを実施していることや、生体認証の導入、AIを活用した航空機の「デジタルターンアラウンドシステム」など、先進的な取り組みに投資し続けていることを挙げた。特に保安検査についてはオンラインで時間を指定すれば5分~10分の短い時間で終了するという。

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