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ANA西嶋氏「盗撮には毅然と対処」。性的姿態撮影罪の施行を前に定航協が啓発ポスター

撮影罪は明日13日施行

2023年7月12日 実施

撮影罪について説明する全日本空輸株式会社 取締役 執行役員 客室センター長 西嶋直子氏

 ANAは7月12日、性的な盗撮などを取り締まる、いわゆる「性的姿態撮影罪」が翌13日に施行されることを受けて、取締役 執行役員 客室センター長の西嶋直子氏がこれまでの実態や新設法への期待などを説明した。

 6月16日に国会で可決した「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」(性的姿態撮影罪、撮影罪)は、性的な部位や下着の盗撮行為およびその電子データの提供・保管を取り締まる法律で、盗撮行為は「3年以下の拘禁または300万円以下の罰金」、提供も同じく「3年以下の拘禁または300万円以下の罰金」、不特定多数への提供は「5年以下の拘禁もしくは500万円以下の罰金、または併科」、保管は「2年以下の拘禁または200万円以下の罰金」と定めている。

 こうした盗撮はこれまで都道府県の条例を適用して対処してきたが、上空を飛ぶ機内では「どの都道府県で盗撮されたか」の立証が難しかった。これが法制化されたことで、西嶋氏は「発生場所にかかわらず処罰対象になることは航空業界としてありがたい」と述べ、「盗撮などの行為に毅然と対処することでお客さまにも安心して乗っていただける」と期待を示した。また、現場からは「盗撮の抑止になればうれしい」との声が上がっているという。

 なお、定期航空協会は今回の法制化を受けて啓発ポスターを作成しており、この日、羽田空港で先行して貼り出しを行なった。また、9月以降に機内でも啓発ビデオの放送を行なうという。

啓発ポスターを貼り出し