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【ハワイ現地発】ロックダウンから3年、盛大に行なわれた「ホノルルフェスティバル」
2023年3月27日 12:00
3年前の2020年3月26日、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、ハワイ州で外出禁止令が発令された。いわゆるロックダウンで、旅行客も原則的にホテルで待機を求められた。
その後、日本とハワイ間の飛行機がキャンセルとなり、ワイキキは静まり返り、人もクルマもまったく見かけなくなった光景は現実のこととは思えなかった。
その年にキャンセルを余儀なくされた「ホノルルフェスティバル」が、4年ぶりに開催された。ホノルルフェスティバルは、日本とハワイ、環太平洋の国々との文化交流をテーマとして毎年3月に実施されてきた。日本各地から、伝統文化や音楽団体、ダンスグループ、大学などのほか、卒業旅行として参加する高校もあって、彼らはダンスパフォーマンスを披露したり、グランドパレードに参加したりする。このほか、ハワイ各島からも参加者が集い、教育、文化体験、交流などいろいろな角度から楽しめるイベントとなっている。
第1回が行なわれたのが1995年、今年は第27回を迎えた。日本からハワイへの到着数もぐんと増え、にぎわいを見せた3日間を振り返ってみたい。
1日目の目玉は「フレンドシップ・パーティー」。ステージでのエンタテイメントを楽しみながら、地元で人気のレストランの味を満喫する。
お目当てとなる食事は、「アロハステーキ」「アロハテーブル」「ヘブンリー・アイランド・ライフスタイル」「ジグ」のほか、注目のサステナブルフレンチ「ナチュール・ワイキキ」「竈ラーメン・タバーン」のスペシャルメニューが揃った。
今年は全店舗の料理とドリンク1杯付きのチケットが1人100ドル。毎年、集まった基金は、地元の学生達に国際的な理解と意識を高めるための機会や質の高い教育プログラムを提供することに役立てられている。
2日目と3日目は、コンベンションセンターで日本映画祭や酒&フードフェス、物産展、クラフトフェア、盆ダンス(ハワイでの夏の風物詩)、ステージではダンスサミットが行なわれた。文化体験をしたり、買い物をしたり、踊ったり、いろいろな体験ができる。
この数日前にニュースでも話題になったのが、水質汚染が問題になっていたアラワイ(ワイキキ沿いの運河)を、自然の(菌の)力できれいにする「ゲンキ・アラワイ・プロジェクト」。定期的に実施されてきたこのプロジェクトだが、最近はアラワイにホヌ(海亀)が現われ、先日はモンクシールが泳いでいるのが報道された。その活動のために必要な菌を入れた「ゲンキボール作り」が会場で行なわれた。
できあがったゲンキボールを数日寝かせると菌がゲンキになって力を発揮するという。
このあと、あらかじめ作っておいたゲンキボールをアラワイに投入するイベントが行なわれた。
今回新たに「ホノルル アートマーケット」も開催された。ローカルアーティストによる絵やグッズが多数販売され、個性あふれるアートを一度に見ることができるので、多くの人が集まっていた。
酒&フードフェスも大盛況で、試飲販売が行なわれた。
最終日のクライマックスはワイキキのグランドパレードと長岡花火だ。グランドパレードは16時から行なわれ、各国からの参加者がその国の伝統的なパフォーマンスをしながらカラカウア通りを4時間かけて練り歩いた。
毎年風物詩のように3月に行なわれていたホノルルフェスティバルが、こうして再開して大盛況に終わったことは、我々一般市民にとっても感慨深いものがあった。開催されて「当たり前」ではなかったと気付かされた大きなイベントだったから……。