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【ハワイ現地発】「ラーメンなのに高い」は日本人の感覚!? ハワイで人気のディナーレストラン「ラーメン居酒屋」
2023年3月13日 12:00
円安が進んだ昨年は、「ハワイに行って家族4人でラーメンを食べたら1万円だった!」という情報が日本で飛び交っていたように思う。確かにハワイはラーメンに限らず物価が上がっている。
一つ気になるのは、そもそも「ラーメン」に対して、日本人とローカルとでは価値観が違う。日本人にとっては「昔は500円で食べられた(もっと安かった!?)」「時間がないからササっとラーメンにしちゃおう」「締めのラーメンでも……」という感覚がある。
一方、ローカルは「よし、今晩は家族で"ラーメンレストラン"へディナーへ行こう」という感じになる。以前、ローカルファミリーに「週末はラーメンレストランの○○でディナーだから一緒にどうか?」と誘ってもらったことがある。
彼らは、まず冷えたビールとププ(ハワイ語でつまみ)をオーダーし、子供もうれしそうに「僕はフライドポテト!」と自分用のププを頼んで、前菜タイムを楽しんだ。そして、メインディッシュのごとく、ラーメンを選ぶときの目は真剣そのもので「ここの店のこのラーメンはね」と、そのこだわりを説明してくれた。そして最後は「アイスクリームも絶品なんだ!」とデザートで締めて、なんとも楽しいディナータイムだった。
そんな習慣もあってか、ハワイでは「ラーメン居酒屋」が定着している。コロナ禍で飲食業界が苦戦を強いられるなか、新店舗を次々とオープンさせて世間を驚かせたのもラーメン居酒屋だった。
「田中ラーメン&居酒屋」は、すでにアトランタやシカゴなど米本土で店舗展開していて、ハワイに上陸して瞬く間にカポレイマーケットプレイス、パールリッジセンター、そしてアラモアナセンターと3店舗をオープン。現在は全9店舗を誇っている。
日本酒など酒類も豊富で、居酒屋メニューは、枝豆、餃子、唐揚げ、たこ焼き、串カツ、フライドポテト、サラダなどが並ぶ。
メインディッシュのラーメンは、一番人気が豚骨ラーメン。各部位の骨を使うことで旨味とコク、深みを出しつつも、やや軽めに仕上げているという。このほか、あっさり派に向けた鶏だしスープ系や、ワンタン麺、冷やしラーメン、ビーガンラーメンまで、老若男女が楽しめる味を揃えている。
先日訪れたとき、ハワイの有名シェフがプライベートで食事に来ていたので、味はお墨付きといえるだろう。
ハワイ大学を卒業した女性オーナーが経営するだけあり、デザートも充実している。ハワイではまだ数少ないミルクレープは自慢のメニュー。
このほかにどんなラーメン居酒屋があるかというと、長年地元に愛されてきた定食屋「佐野屋」が、ラーメン居酒屋としてオープンした「大野屋ラーメン」。
地元の人が子供連れで訪れるアットホームなラーメン居酒屋「わがや」。
レンガ造りのカフェのような雰囲気でおしゃれに食事を楽しむ「ラーメン・ビストロ・順風」。
2015年に「ラーメンバー」としてオープンし、ハワイに「替え玉」スタイルを浸透させた「ゴールデンポーク・豚骨ラーメン・バー」。
新店舗として注目を浴びている「竈ラーメン」も「かまどを囲んでみんなで食事を楽しむ」をコンセプトにオープンしたラーメン居酒屋。
どうでしょう? ハワイのローカルファミリーが集まるラーメン居酒屋で、ハワイの食文化を感じながら、ビール、ププ、ラーメン、デザートを楽しむ。お値段以上の価値がある一食になるかもしれない。