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鉄道でも13日からマスク着用は自己判断に。ラッシュ時間帯・混雑時の基準は各社判断。国交省が新ガイドライン公開

2023年3月7日 公開

国交省が「鉄軌道事業における新型コロナウイルス感染症対策に関するガイドライン(第5版)」を公開

 国土交通省は3月7日、「鉄軌道事業における新型コロナウイルス感染症対策に関するガイドライン(第5版)」を公開し、鉄道車内でのマスク着用に関する記述を削除した。

 政府は、「3月13日からマスク着用は個人の判断」としたうえ、医療施設の訪問・受診時や混雑した公共交通機関の利用時などはマスクの着用を推奨しており、これまで飛行機(定期航空協会)、バス(日本バス協会・貸切バス旅行連絡会)、タクシー(全国ハイヤー・タクシー連合会)などが13日以降のスタンスを表明しているが、鉄道事業者も国交省のガイドラインに沿って、13日以降は駅構内・車内でマスク着用を求める表記を削除するとみられる。

 ガイドラインの第5版では、車両の換気(密閉対策)、混雑状況の情報提供(密集対策)、空いている車両・列車の利用促進、構内では空気の流れに配慮した仕切りの継続設置(密接対策)といった3密に関する文言は引き続き残っているものの、「マスク」については文書末尾に以下の表記を残すのみとなっている。

IV その他
・輸送障害発生時など、やむを得ない事情がある場合には、その範囲において本ガイドラインの定めによらないものとすることができる。

・感染対策上又は事業上の理由等により、利用者又は従業員にマスク着用を求めることができる。

鉄軌道事業における新型コロナウイルス感染症対策に関するガイドライン(第5版)

 鉄道事業関係者によると、正式な方針は今週中にも公開予定としたうえで、政府方針にある「混雑した公共交通機関の利用時などはマスクの着用を推奨」という部分については、「何をもって混雑か」「どの時間帯をラッシュとするか」などはガイドラインに示されていないので各社の判断に委ねられており、マスク着用を求める根拠が上記の引用文しかないため、利用者に求めるのは難しいのではないかという。