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露天風呂付きの贅沢な和風モダン客室にうっとり! 大規模リニューアルした箱根湯本の温泉旅館「はつはな」に行ってきた

2022年9月11日 リニューアルオープン

「心と五感が満ちる静かなとき」をコンセプトに生まれ変わったはつはなは、全室露天風呂付き

 小田急リゾーツが主催する、箱根湯本にある高級温泉旅館「はつはな」(神奈川県足柄下郡箱根町須雲川20-1)の内覧会に行ってきました。2022年の正月明けから進められてきた大規模改造がこの度終了し、9月11日からリニューアルオープンしています。

 今回は新宿からロマンスカーに乗って箱根湯本へ。ロマンスカーってそれだけで「箱根の温泉旅館に行く!」という特別感がありますね。

小田急線新宿駅西口改札内にある「ロマンスカーカフェ」で出発前のコーヒーを
乗車したロマンスカー「EXE(エクセ)」。ちなみに帰りは「EXEα(エクセアルファ)」でした
1時間30分ほどで箱根湯本駅に到着

 箱根湯本温泉の奥に位置するはつはなは、箱根湯本駅からタクシーで約10分。クルマで向かう場合は箱根新道の須雲川ICを出たら0分! すぐ正面にあります。客室棟と温泉棟からなる建物は須雲川の渓谷沿いに建っていて、エントランスがある地上階が最上階の6階になります。

春はソメイヨシノが出迎えるエントランス。背後に見えるのは湯坂山
5つの花びらをあしらったロゴマークは水引のあわじ結びがモチーフ

 はつはなは、1993年に「ホテルはつはな」として開業して以来約30年間“女性にやさしい宿”として人気のお宿でした。今回のリニューアルではきめ細やかなサービスは残しつつ、非日常の特別感をより一層感じられるリブランディングを全面的に実施。男性も女性も楽しめるホテルに生まれ変わりました。

ゲストが自由に利用できるラウンジ。暖炉を設置して癒やしの空間に
19時〜22時はオーガニック・デトックスティーやオリジナル小菓子を用意
こちらは展望テラス。とびっきりの絶景ポイントを客室ではなく、贅沢にもテラスに使っています
SNS映えする景色を一望
遠く東側には相模湾が見えます
ギャラリーショップ。オリジナルのクラフトリキュールや箱根の伝統工芸「寄木細工」などが並んでいます
オリジナルメソッドの湯治セラピーがウリのリラクゼーション「まほろみ」は5階に。カップルで施術を受けられるペア個室も

丸一日どこへも出かけずに過ごしていたい! 露天風呂が付いた贅沢感あふれる客室

“美人の湯”といわれる自家源泉の温泉をプライベート空間で心ゆくまで堪能できます

 今回の改修は、手を付けていない部分はほぼないというほど大掛かりなものだったそうで、客室は47室あったところを35室に減らし、それぞれの広さを確保しています。注目ポイントは全客室に自家源泉の露天風呂を完備したこと。内覧した3室を順番にご紹介しましょう。まずは4階の「プレミアム B type」のお部屋から。

「プレミアムB type」のお部屋。入った瞬間、窓の外に見える景色に歓声が上がりました

 客室は、広さや設えが異なるラグジュアリー、グランド、プレミアム、デラックス、コンフォートの全5種類。デザインは「宙(sora)」「白(siro)」「地(chi)」の桜をコンセプトにして分かれており、室内のマテリアルもそれぞれのイメージカラーに統一されています。

 この「プレミアム B type」は「地」がコンセンプトということで、アースカラーを基調にしたシックな雰囲気。定員3名で広さは87m2あります。

シモンズベッドが置かれた寝室がお隣に
外を眺めながらゆったりくつろげます
ベッド周りには電源とUSBポートを完備。ベッドサイドテーブルにはJBLのスピーカーも。もちろん全室Wi-Fi利用可です
ラグジュアリー感のある洗面台はダブルシンク
オーガニックコスメ「OASAJI(オサジ)」
シャワーブース
温泉用かごバッグに丹前

 続いては、同じく4階にある「プレミアム C type」。「白」の桜をイメージしたこちらの客室は白木調で明るく優しい雰囲気。リビング、寝室のほかに和室エリアがあって定員は4名です。

「プレミアム C type」の寝室。窓際でノートPCを広げることもできそうです
広さは88m2とゆったり。モダンなリビングルームは畳敷きで和の風情も
4名利用時はこの和室に布団が2セット敷かれます
「地」の客室とは照明の雰囲気が違うのが分かります

 今回の内覧会で私が一番ときめいてしまったのが「プレミアム C type」の半月型の露天風呂。十和田石で造られた美しい湯船、このロケーションにしてこの眺望です! 湯船は大人3名でも入ることができるサイズで、湯坂山に向かってアーチ状になった面に腰掛けられるようになっています。すべてが癒やしの空間で、もうため息しかでませんでした。

湯船は希少天然石の十和田石で造られているためお湯が青緑色に見えてこれまた美しい。この露天風呂、いつか絶対入りたいっ!
湯沸かしポットやコーヒーマシンのコーナー
厳選された3種類のお着き菓子
冷蔵庫内のオリジナルクラフトビールやジュースは無料です

 3つ目のお部屋は6階にある「ラグジュアリー C type 緋(ひき)」です。最上階で1番空に近いということで、コンセプトは「宙」。桜の凛とした気高さと、宙へほころぶ花びらをピンクゴールドで表現したという上品で華やかさのある客室です。こちらはラグジュアリータイプのなかでも最も広いお部屋だそうで、92m2あります。

6階「ラグジュアリー C type 緋(ひき)」の客室露天風呂
リビング、寝室、和室とあります。定員は4名

 6階には5部屋あって、どれも最上位カテゴリーである「ラグジュアリー」の客室。はつはなは地上階が6階という構造なので、ロビーやラウンジのある階と同フロアということになりますが、抜け感のある眺めで湯坂山を1番美しく望める場所にあると考えると納得です。

見るからにぐっすり眠れそうな寝室
奥には湯坂山側に向いたテーブルも
なぐり加工を施した床板の表面が気持ちいい
6階にある5室はコーヒーマシンなどワンランク上のアイテム。冷蔵庫には無料のシャンパンハーフボトルも
「ラグジュアリー」はドライヤーも違いましたよ
601〜605は展望テラスと同フロアになります

4つの貸切風呂がすべて無料なのがスゴイ! さらに男女入れ替え制の大浴場も

開業以来の大掛かりな改装でも、よいものは残したというはつはな。この温泉棟へ続く美しい石畳はリニューアル前にもあったそうです

 くつろぎの客室に自家源泉の露天風呂が付いていれば「お部屋から出たくな〜い!」と思ってしまいそうですが、そうはいかないのがはつはなのスゴイところ。なんと館内には貸切風呂が4つもあって、すべて無料で利用できます。さらには男女別の大浴場も! 思う存分“美人の湯めぐり”を楽しめそうですね。

静寂(しじま)の湯。吹き抜けの高い天井を見上げると格子状に組んだ梁。“瞑想して自分を振り返る”がコンセプトだとか
水面(みなも)の湯。温泉から外につながっているかのような水盤が特徴
床の窓の外に光ファイバーを仕込んでいる明灯(あかり)の湯。夜はまるで星空のなかで浸かっているような気分!?
川音(かわと)の湯は唯一の屋外施設。湯船に柵がないインフィニティ風呂は深いところで1.1mあり、深湯を楽しむことができます

 趣向の違うそれぞれの貸切風呂にはアメニティが置かれたパウダールームやミネラルウォーターが用意されたくつろぎスペースも。また湯上がり後にはビールやコーヒー牛乳、アイスキャンディーが無料でいただけたりと、至れり尽くせりです。貸切風呂の利用は1回45分。宿泊予約時に貸切風呂の予約ができます。

各貸切風呂に備わっているシャワーブースやパウダールームなど

 男女別の大浴場は温泉棟の2階と1階にあります。1階大浴場「竹の葉」に行くにはスロープカーと呼ばれる斜面走行モノレールに乗るのですが、これがアトラクション感覚で楽しい♪ レール長は約30m。着いた先は竹が生い茂る渓谷で空気感が違いました。この大浴場にもいくつかの湯船があって温泉好きにはたまりません。男女入れ替え制なので、チェックイン日と帰る日でそれぞれ楽しめます。

温泉棟にある定員6名のスロープカー
ゆっくりと渓谷へと降りていきます
大浴場「竹の葉」の湯上がりラウンジ。竹林に癒やされます
デトックスウォーターを用意
パウダールームの窓の外は絵画のような景色
丸い湯船や寝湯などがあり開放的な大浴場「竹の葉」。2階の「山の端(やまのは)」には窓のあるドライサウナと水風呂も

全卓個室仕様でプライベート感を重視したダイニング「はなゑみ」

神奈川の食材を生かしたこだわりの食事を楽しんで

 最後は一新したダイニングでいただける夕食と朝食の一例をご紹介しましょう。5階のダイニング「はなゑみ」には、プライベート感を重視した完全個室の料亭風エリアと、山側の明るい雰囲気の2エリアが誕生しました。

ダイニングは個室スタイルで用意。全31室、114席あります

 夕食は今までの懐石スタイルは残しつつモダンな洋のスタイルを取り入れた「モダン懐石」。神奈川県のブランド牛や旬の野菜など地元食材を中心としたコース料理です。ワインのラインアップにも自信があるとのことで、ソムリエによるワインペアリングを楽しめそうですね。

夕食は懐石料理をベースに洋の要素も取り入れたモダン懐石
お肉は南足柄産ブランド牛の相州牛。お皿がどれもステキ!
ダイニングの入り口にはワインセラー

 朝食は、今回のリニューアルから和食と洋食どちらか好きなほうを選ぶスタイルに。こちらも地元神奈川で作られた野菜やソーセージ、ベーコンなどを使用。お米はしっかりとした粒感があり、甘い粘りが特徴の小田原米「はるみ」をいただけます。

こちらは山側の景色が望めるダイニングエリア
和食(左)と洋食(右)の朝食一例。予約時に和洋をチョイスできます

 気になる宿泊料金ですが、1泊2食付きで1人4万3000円〜となっています。ただし部屋や食事おタイプ、時期によっても変動するので、平均価格は1人6万円〜6万5000円とのこと。なかなか気軽に泊まれる価格帯ではありませんが、「コロナ禍の新しいニーズを生かしながら作り上げた」と奈須由美支配人がおっしゃっていたとおり、多くの人たちがいま求めているモノや体験がギュっと詰まっているな〜と感じました。

「私も次回はぜひ泊まってみたいな〜! そのときはあの半月型の露天風呂があるお部屋に……」と未来の自分を想像しながら、夢見心地でロマンスカーに揺られ帰ってきたのでありました。

プライベート空間で極上の滞在と湯めぐりができるはつはな
空室・料金チェック