ニュース

ボーイング 787が掃除機に? 三菱重工、複合材主翼の工程廃材を家電に再利用

2022年6月21日 発表

ボーイング787 複合材主翼

 三菱重工業と三菱電機は、ボーイング 787型機向け複合材主翼の工程廃材を、家電部品へ再利用する取り組みを開始する。

 主翼製造時に発生する炭素繊維複合材料をリサイクルし、三菱電機製コードレス掃除機「iNSTICK ZUBAQ」シリーズのパイプ部分とハンドル部分として再利用。資源の有効活動を通じて環境負荷低減と地球環境保護への貢献を図る。

 炭素繊維複合材料は、その軽量・高強度な特性から旅客機の主翼部分などへの適用が拡大している一方、炭素繊維製造時の大きなエネルギー負荷によって、多くのCO2が排出される。また、廃棄処理時にかかる環境への負荷も大きな課題となっている。これを受け、安定したリサイクル材を供給できるサプライチェーンの構築とリサイクル材特有の技術課題の克服に取り組んできた。

 787向け複合材主翼の工程廃材からリサイクルされた材料は、今後三菱電機から発売予定の「iNSTICK ZUBAQ」シリーズの新製品のほか、さまざまな用途で再利用を進めていく予定。

iNSTICK ZUBAQ