ニュース

JAL、ファーストクラス機内食をイメージした新開発の弁当を都の宿泊療養施設に提供。彩り鮮やかな洋食メニュー!

2022年2月3日 実施

JALが宿泊療養施設に向けて機内食弁当の提供を行なった

 JALは2月3日、新型コロナウイルスのために宿泊療養施設に入っている人に向けて機内食弁当の提供を行なった。東京都の要請を受けて実施したもので、これまでにもJR東日本が駅弁の提供などを行なっている。

 都知事の小池百合子氏が1月14日の会見で明らかにした取り組みで、宿泊療養施設では日常と違う・単調になりがちといった声が上がっていることを受けて、週1回の頻度で特色ある食事の提供を行なっている(関連記事「東京都、宿泊療養施設で駅弁や機内食提供。小池知事『食事は重要。工夫しながら感染止めたい』」)。JALとしても、コロナ禍で隔離されている人たちの助けになれば、と協力を決めたという。

機内食風のお弁当。温かいコンソメスープ付き

 今回の機内食風弁当は、東京都の要請を受けてから1週間くらいで決めたそうで、手がけたのはJALのファーストクラスの機内食も担当しているTFK(ティエフケー)。これまでのノウハウは活きているものの、既存の機内食メニューを転用したのではなく、今回のためのオリジナルの献立を作成した。弁当箱などの容器は乗務員向けの弁当などに使っているものだという。

 作成したメニューは和食と洋食の2パターンで、今回提供するのは下記の洋食メニュー1500食分(和食メニューの提供日程は未定)。開発にはTFKの特別チームが関わっており、監修したシェフはJALで国際線ファーストクラスの機内食の担当経験もある人物とのこと。ということもあってか、市販のお弁当ではあまりお目にかかれない彩りのよさと、野菜や果物を使ったフレッシュさが新鮮な印象を受ける。

 開発時にイメージしたのは「ファーストクラスの機内食」。ファーストクラスの機内食を手がけるTFKならではの見どころとしては、見た目に華やか、立体的な飾り付け、みずみずしさが伝わるようなメニューであることと、季節感を大切にしつつ、(和食・洋食メニューとも)早春をテーマにしているという。

 機内食といえば、スチームオーブンで温められたものが出てくるイメージを抱いている人も多いと思うが、各宿泊療養施設に電子レンジなどが備わっていると限らない。そのため、冷たくても美味しく食べられるものにする必要があり、メインディッシュを冷製のサラダパスタにするといった工夫を凝らしている。

機内食風弁当の献立

・海老、烏賊、小柱のシーフードマリネ
・ローストビーフと生ハム、かぼちゃのサラダと共に
・ベーコンとチーズの香るサラダスパ、ドライトマトを添えて
・トマトソースの煮込みハンバーグ、彩り野菜添え
・イチゴのプチケーキと甘夏ミカン、ホイップクリームと共に
・コンソメスープ

取材時にちょうどTFKのコンテナが機内食を搭載していた
乗務員用の弁当容器を転用している
冷製パスタ。ベーコンとドライトマトが食欲をそそる見た目
ローストビーフ、生ハムにシーフードマリネ。この華やかな彩りは、加温前提の弁当では難しそう
煮込みハンバーグのおかげで満足感も十分ありそう(弁当の総カロリーは800kcal弱)
フルーツとデザートがうれしい
今回は節分ということもあって三角パックに入った豆と、バレンタインデーが近いためロッテのガーナチョコレートもセットになっている