ニュース

東急、2023年3月に運賃値上げへ。初乗り+10円程度、通学定期は据え置き

2005年の運賃改定以来17年ぶり

2022年1月7日 発表

2023年3月の実施に向けて鉄軌道旅客運賃の改定を申請

 東急電鉄は、2023年3月の実施に向けて、鉄軌道旅客運賃の変更認可申請を行なった。2005年の運賃改定以来17年ぶり。

 改定率は12.9%で、初乗り運賃は10円程度、そのほかの区間は改定率と同程度の値上げとなる。定期券は通勤定期は改定率と同程度の値上げだが、通学定期は家計負担に配慮し、運賃据え置き。なお、こどもの国線は普通運賃・定期券ともに運賃据え置き。

 同社はこれまで安全性・安定性の確保を目的に、ホームドア・センサー付固定式ホーム柵、車内防犯カメラ、踏切障害物検知装置を完備するなど、業界水準を大きく上回る規模の設備投資を継続的に実施してきたという。

 一方、設備維持に要する費用は年々増加していることに加え、新型コロナウイルス感染症拡大によるテレワークなどの新しい生活様式の定着により、特に定期利用者が同業他社と比較しても大きく減少していることから、今後もコロナ前の需要水準には戻らないと想定され、厳しい経営状況にあるという。

 今回の運賃改定は、安全性・安定性を支える高水準な鉄道インフラを適切に維持・更新し、将来世代に負担を先送りすることなく鉄道事業を継続するとともに、社会に必要とされる価値を今後も提供していくとしている。