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JAL、サバヌーヴォー初空輸。ファーストクラス機内食でも提供する初物を食べてみた!

2021年9月24日 実施

JALが「サバヌーヴォー」を空輸した

 JALUXとノルウェー水産物審議会は9月24日、ノルウェーから「サバヌーヴォー」の初空輸を行なった。

「ヌーヴォー」は、ボジョレー・ヌーヴォーでもおなじみの、フランス語で新しいを意味する言葉。従来の輸入サバは冷凍品だが、冷凍していない生のサバをJALの直行便で空輸して、国内線ファーストクラスの機内食として提供するほか、首都圏のスーパーなどでも販売するという日本初の取り組みだ。

 そもそも、ノルウェーでは持続可能性の観点から、サバの脂肪分が最も高くなる9月下旬から11月上旬の期間に限ってサバ漁を行なっている。JALのサバヌーヴォーは、この期間に漁獲したサバを船上から0℃前後を保ちながら輸送・空輸・通関。冷凍では味わえないふっくらした身の柔らかさや、脂の旨味を楽しめるのが特徴になっている。

 今回は、JALUXの現地職員が目利きした脂肪率約30%、重量500g以上のサバを買い付けており、初回は300kg程度をヘルシンキ発JL48便で羽田へ運んだ(ノルウェーからフィンランドまでは陸送)。

 羽田に届いたサバヌーヴォーは、羽田発着の国内線ファーストクラス機内食の朝食として、9月21日~30日と10月21日~31日に提供するほか、スーパー「ロピア」(東京・神奈川・千葉・埼玉の全店、9月24日~10月下旬)と「クイーンズ伊勢丹」の都内複数店舗(白銀高輪店・品川店ほか、9月24日~10月下旬)で切り身として販売。また、焼き鯖寿司(予定)をJALショッピングなどで販売すべく、商品企画中とのこと。

 サバヌーヴォーは今後も週2便で空輸を続け、期間中に計15~20トンの輸送を目指すという。

サバを載せたJL48便が羽田に到着
サバヌーヴォーのコンテナがローダーで下ろされた
株式会社JALUX 代表取締役 副社長執行役員 丸川潔氏
日本航空株式会社 執行役員 貨物郵便本部長 岩越宏雄氏
ノルウェー大使館 臨時代理大使 リーネ・アウネ氏
税関職員によって改められるサバヌーヴォー

ファーストクラスの朝食を食べてみた

 このサバヌーヴォー、国内線ファーストクラスの機内食では塩焼きで提供されるのだが、今回試食することができた。

 朝食メニューの詳細はJALのWebサイトで確認していただくとして、主役のサバは耐油性のある包み紙にくるまれていて、すぐにはお目にかかれない。その包みをほどくと、瞬間に食欲をそそる香りが広がり、口へ運ぶとぎゅっと身の詰まった食感に、パンチのある脂肪分を強く感じられる。口の中にサバを数尾詰め込んだような凝縮した味わいで、水分調整にこだわって炊いたという俵御飯(ふっくりんこ)にも実によく合う。

9月21日~30日に提供する国内線ファーストクラスの機内食でサバヌーヴォーの塩焼きを提供
彩りも鮮やかな朝食メニュー
包みを開くと塩焼きが現われる
凝縮感のある味わい

 なお、ロピアやクイーンズ伊勢丹で取り扱う切り身の価格は、冷凍物と比べると空輸した分高価になるものの、日本のブランドサバと遜色ないという。今のところ首都圏でないと購入できないが、この鮮度、近くに店舗がある方はぜひ味わってみていただきたい。

左がサバヌーヴォー、右が冷凍物。鮮度の違いは明らかだ