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NEXCO東日本、外環道トンネル直上の市道陥没でボーリングと音響検査、空洞調査実施へ

周辺は24時間監視と一般車両の通行規制

2020年10月19日 発表

NEXCO東日本調布市東つつじヶ丘2丁目で発生した市道の陥没について調査方法などを発表した

 NEXCO東日本(東日本高速道路)は、10月18日に東京都調布市東つつじヶ丘2丁目で発生した市道の陥没について、学識者による「第22回 東京外環トンネル施工等検討委員会」を開催し、報告を取りまとめた。

 その資料(PDF)では事象発生までの時系列や、現場の状況写真、応急処置完了までの写真、陥没地点と外環道シールドマシンの掘進ルートなどがまとめられており、陥没前夜~当日までの状況として、現場直下のトンネル坑内や周辺地表面、地下水位などに大きな変化がなかったことを確認したという。

陥没状況
応急復旧が完了

 一方で、陥没地点がシールドマシンのルート直上であり、マシン通過から1か月経過していること、陥没が局所的であることなどから、周辺のボーリングと音響トモグラフィによる調査を行なうという。

 ボーリングは、シールドマシンによるトンネル掘進方向に対して直角方向で行ない、陥没現場についてはトンネルの1m上(50m程度の深さ)まで穴を空けてサンプルを採取する。その後、現場の主に西側で4m離れたポイント、8m離れたポイント、2m離れたポイントを順次ボーリング。さらに現場東側とトンネル直上の縦断方向でもボーリングを実施する。

 また、ボーリング孔に対して発振器と受信機を設置し、地中を伝播する縦波(P波)を計測する音響トモグラフィによって縦断方向の地盤調査も実施する。さらに、現場周辺の公道を自走式電磁波地中レーダ探査車で走行し、空洞の有無の調査を行なうという。

 このほか、造成の経緯や井戸・防空壕などの有無を確認する地歴調査や、地下水の成分調査、埋設物の状況確認なども調査項目として挙げている。

シールドマシンのルート直上をボーリングしてサンプル採取
音響トモグラフィで地盤を調査
地中レーダ探査車で空洞を確認
周辺を24時間監視しつつ、現場の市道は一般車両の通行を規制する