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国交省、“特別警報級”が予測される台風10号の見通し発表。ハザードマップなどで早めの備え呼びかけ

2020年9月3日 発表

国土交通省 気象庁と水管理・国土保全局は台風10号の見通しについて発表した

 国土交通省 気象庁と水管理・国土保全局は9月3日、“特別警報級”の勢力に発達することが予想される2020年台風10号の見通しについて緊急記者会見を実施した。

 台風10号は3日15時現在、日本の南にあって西北西に進んでおり、今後は北寄りに進路を変えて5日から6日にかけて沖縄地方に接近。その後も特別警報級の勢力を維持したまま北上を続け、6日から7日にかけて奄美地方から九州に接近あるいは上陸する恐れがあるとしている。

 北上に伴い、沖縄地方や奄美地方、九州に警報級な大雨になり記録的な大雨になる可能性があるほか、暴風や猛烈なしけ、高潮の恐れがあるとしてる。また、北上に伴って、西日本の太平洋側や東海地方でも雨が降りやすい地域があるほか、暴風に伴って発達した波が伝播し、西日本から東日本の太平洋側において警報級の高波、大しけになる可能性があるとしている。

台風10号の見通し

 水管理・国土保全局では、台風に伴う大雨による河川の増水や氾濫、台風の接近による高潮が発生する可能性があり、市町村が作成している洪水ハザードマップなどを確認し、浸水の可能性や避難する場所、経路などを把握するとともに、避難への備えを行なうようアナウンス。また、台風が接近する地域においては、暴風により移動が難しくなることも考えられることから、風が強くなる前に避難するなど早めに身の安全を確保するよう呼びかけている。

 また、九州などでは治水のための容量を確保するため、降雨量の予想をもとにダムの事前放流を実施する予定としている。事前放流が行なわれた場合、河川の水量が増えることが見込まれることから、できるだけ河川内には留まらない、立ち入らないよことが重要となる。

 なお、洪水浸水想定区域や土砂災害警戒区域、道路防災情報、家屋倒壊等氾濫想定区域などを指定、公表するハザードマップについては、国土交通省が、防災に役立つリスク情報などを1つの地図に重ねて表示される「重ねるハザードマップ」、全国の市町村が作成したハザードマップを検索できる「わがまちハザードマップ」を集約した、「ハザードマップポータルサイト」を公開している。