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JR東海、踏切の安全性対策強化。踏切や車両に2020年度から順次導入

2020年7月15日 発表

JR東海は新たな踏切の安全性対策を実施することを発表した

 JR東海(東海旅客鉄道)は7月15日、踏切の安全性対策として、踏切への高機能障害物検知装置、踏切用ATS(自動列車停止)装置、車両逸脱防止ストッパの導入を進めることを発表した。

 踏切内で立ち往生した自動車などの検知に、これまで光線式の障害物検知装置を整備してきたが、全範囲を検知エリアとし、歩行者や自転車、車椅子への検知機能を向上させたレーザー・レーダー式の高機能障害物検知装置を2021年度以降に導入。2025年度までに列車本数が多く、歩行者や自転車の通行料が多い18踏切に順次導入する。

 また、踏切内で障害物を検知した場合は、専用の信号機が発光し、運転士が手動で列車を停止させているが、手動ブレーキ手配を補完する「踏切用ATS装置」を新設。踏切での障害物検知時、列車が地上にある踏切用ATS装置を通過すると、列車の制限速度である速度制御パターンを発生させ、踏切より手前で自動的に停止するよう制御する。2020年度以降、2025年度までに列車本数や、大型自動車の通行が多い54踏切に導入する。

 車両に対しては、踏切で衝突して脱線したときに、列車の逸脱を抑制して対向列車との衝突を防ぐ「踏切用逸脱防止ストッパ」を実用化。313系列車を対象に、2020年度から2024年度までに183両に順次導入する。

踏切用ATS装置
踏切用逸脱防止ストッパ