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科博、「YS-11」量産初号機の組み立て作業を7月11日からヒロサワ・シティで公開。組み立て費用のクラウドファンディングも開始

2020年7月10日 発表

科博がYS-11量産初号機の組み立て費用をクラウドファンディングで募集開始

 科博(国立科学博物館)は7月10日、茨城県のヒロサワシティで公開を予定している、国産旅客機「YS-11」量産初号機を組み立てるための費用を募集するクラウン土ファンディングを開始した。

 YS-11量産初号機は羽田空港の格納庫で保管されていたが、茨城県筑西市のザ・ヒロサワ・シティへ移転、一般展示されることが決まった。2019年9月から羽田空港格納庫で解体作業がスタートし、2020年3月末にザ・ヒロサワ・シティへ向けて胴体と左右の主翼が陸送されている(関連記事「科博の『YS-11』が道路を走る。羽田空港から展示場所のヒロサワ・シティへ陸送」)。

3月27日深夜から28日朝にかけて陸送されたYS-11量産初号機

 2021年春の一般公開に向けて組み立て作業が進められていたが、新型コロナウイルスの影響による臨時休館や入場者数制限で科博の財政状況が悪化。そのため、クラウドファンディングで組み立てに必要な費用を募ることになった。寄付型募集となっており、5000円以上の支援は確定申告時に控除を受けることができる寄付金受領証明書を発行する。

 クラファンは朝日新聞社が提供するA-portで実施。支援額は3000円から50万円まで用意されており、全員にお礼メールと組み立て映像の視聴権がリターンされるほか、寄付金額に応じて下記のようなリターンを用意。今後、新たなリターンが追加される可能性もあるとしている。

・特製写真はがき
・ご芳名をYS-11量産初号機内に保存
・公開プロジェクトの特製報告書
・YS-11量産初号機公開プロジェクト 特製スタッフワッペン(シリアルナンバー入り)
・組立完成セレモニーにご招待
・完成機体の近くにご芳名を掲示
・YS-11量産初号機搭乗と操縦室見学ツアーにご招待

 また、7月11日~26日の10時~15時に、ザ・ヒロサワ・シティで組み立て作業の特別見学会を実施。組み立て作業は平日のみとなるが、YS-11量産初号機の組み立て作業場を曜日にかかわらず見学できる。

YS-11量産初号機(写真:国立科学博物館)