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東武線・日比谷線直通の座席指定列車「THライナー」に乗ってみた
新駅「虎ノ門ヒルズ駅」にも停車
2020年6月8日 06:00
- 2020年6月6日 運行開始
東武鉄道と東京メトロ(東京地下鉄)は6月6日、東武線・東京メトロ日比谷線相互直通の座席指定制列車「THライナー(ティーエイチライナー)」の運行を開始した。
新型コロナウイルス感染症の影響で、車両の事前内覧会やセレモニーなどは中止になっており、試乗会や東武久喜駅駅長による発車シーンのフォトセッションなどが行なわれた。
THライナーは、ニーズの大きい朝や夕夜間に、東武伊勢崎線の久喜駅~東京メトロ日比谷線の恵比寿駅(下り列車は日比谷線の霞ケ関駅発)間で運行する直通列車。東武鉄道「70000系」をベースに新造したロング・クロスシート転換車両「70090型」を使用する。
朝方に久喜駅から上り列車を2本、夕方から霞ケ関駅から下り列車を5本運行。平日と土休日で運行本数は同じだが発車時刻を変えている。北千住駅では乗車降車ともにできないので注意してほしい。
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座席指定券は乗車日の1か月前から購入でき、各停車駅の券売機のほか、東武携帯ネット会員サービスのチケットレスサービスでも購入できる。
試乗したのは、土休日ダイヤで東武久喜駅を9時23分に出発するTHライナー4号。この1~2号車が報道向けとして使われ、座席はクロスシートの状態で久喜駅~霞ケ関駅間に試乗した。
シートは赤にファブリック地のロング・クロス転換座席で、ライナー運用時と通常時で使い分ける。座席の転換は運転台から操作する。クロスシートでは、座席背面に用意されたAC100Vコンセント、ドリンクホルダー、荷物フックが利用できる。
また、すべての車両にフリースペースを設けていて、車いすやベビーカーなどでの利用も考えられている。フリースペースと対面する座席は優先席になっている。
台車にはボルスタ付き片軸操舵台車が採用されていて、カーブでの揺れが抑えられている。シッカリとした生地のシートと相まって乗り心地はたいへんよい。THライナーでは、ドアが各車両で1か所に限られている。降車時にはドア上の案内表示をチェックしておこう。
また、新型コロナウイルス感染症感染防止対策として、車内巡回時には乗務員がフェイスシールドを着用のうえ、金銭授受の際にはコイントレーを使った受け渡しをする。
THライナーの運行にあたり、西新井駅付近の上り側に急行線から緩行線への渡り線を新設している。これまで日比谷線直通列車は緩行線のみを走っていたが、急行線が利用できるようになった。今回の上り列車では、急行線から緩行線へ走行したことになるが、東武伊勢崎線内で急行運行できるのがトピックとなる。
THライナーは、時短より混んでいる時間帯でも必ず座れるところが魅力。春日部駅は東部アーバンパークライン、新越谷駅はJR武蔵野線の乗り換えで利用できる。うまく通勤や行楽に組み込んでみてほしい。