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大阪モノレール、2024年度までの中期経営計画。南伸決定や万博開催に向けた見直し。新型車両配備は1年先送りに

2020年4月14日 発表

大阪モノレール(大阪高速鉄道)は2020年~2024年の中期経営計画を発表した

 大阪モノレール(大阪高速鉄道)は4月14日、2020年~2024年の中期経営計画を発表した。

 同社は2017年~2021年の中期経営計画を進めていたが、2018年6月に発生した大阪府北部地震による施設の被災、2025年の大阪・関西万博開催や吹田市のアリーナ建設構想。さらに2029年の開業を目指している門真市駅から南伸する瓜生堂駅(仮称)までの特許を2019年3月に取得、工事施工認可を2020年4月に取得したことなどを受け、中期経営計画を見直した。

 新たな中期経営計画では、万博開催や南伸などの機会を捉えるべく、「沿線需要の拡大」「広域来訪者の誘引」「鉄道ネットワークの拡充」を成長戦略の柱に設定。駅ナカでの新ビジネス展開や、地域の産学官/周辺施設/商業施設との連携、沿線の魅力発信などに取り組む。

 また、南伸区間においては、新たに大阪メトロ 長堀鶴見緑地線、JR 片町線(学研都市線)、近鉄 けいはんな線、近鉄 奈良線と結節することによるネットワークの拡充、沿線地域活性化に取り組むことなどを掲げている。

前中期経営計画(2017年~2021年)の取り組み目標と評価
中期経営計画見直しの背景
新たな中期経営計画の全体像
3つの成長戦略「沿線需要の拡大」「広域来訪者の誘引」「鉄道ネットワークの拡充」の内容

 一方、基本戦略としては「安全の徹底」「サービスの向上」「コンプライアンス意識の向上」を掲げている。

 このうち、安全への取り組みについては、2017年~2021年の中期経営計画で提示していた新型車両へ更新計画を変更するとしており、配備済みの1編成に加え、2021年度までに8編成を更新する予定であったものを、2020年度に1編成、2021年度に3編成、2022年度に4編成へと、更新完了を1年先送りとした。

 ホームドア(可動式ホーム柵)の設置については、全18駅のうち8駅に設置を完了。2022年度までに全駅に設置する。

 サービスの向上については、エレベータ/エスカレータの増設を検討するなどバリアフリー化を推進。社内Wi-Fiの整備や、2021年度に駅案内アプリを導入するなど、観光客の満足度向上を図る。

3つの基本戦略「安全の徹底」「サービスの向上」「コンプライアンス意識の向上」の内容