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スターバックス、待たずに受け取れる「モバイルオーダー&ペイ」を愛知・大阪に拡大。さっそく試してみた
2020年内に全国で
2019年12月4日 13:14
- 2019年12月4日 愛知/大阪サービス開始
スターバックス コーヒー ジャパンは、公式モバイルアプリで注文決済し、レジに並ばずにドリンクなど商品が受け取れる「Mobile Order&Pay(モバイルオーダー&ペイ)」の導入店舗を12月4日に愛知県・大阪府下の53店舗に拡大した。
このサービスは6月にスタートしたもので、現在までに東京都内の166店舗に導入済み。12月4日には東京・愛知・大阪で計295店舗、年末までには330店舗に広がり、2020年内に全国の店舗で利用可能になる。
モバイルオーダー&ペイの仕組みは、スマートフォンから公式アプリで最寄りの対応店舗を検索して商品をオーダー、商品が受け取り可能になると通知が届き、店舗内の専用受け取りカウンターで自分がオーダーしたものを受け取るというもの。あらかじめチャージしたスターバックスカードによる自動決済のため、レジに並ぶ必要もない。
例えば通勤途中にスターバックスに寄ってコーヒーを持ち帰りたい場合、店に到着する数分前にアプリから注文しておき、店に立ち寄ってコーヒーを手に取ったらそのまま店を出て通勤経路に戻ることが可能だ。もちろん、注文時に「店内飲食」を選択して席を確保すれば、店内で飲食できる。商品のカスタマイズ機能もあるため、お気に入りのトッピングなどを加えた一杯も発注でき、購入履歴を利用すれば毎朝同じコーヒーを注文するのも簡単である。
なお、このモバイルオーダー&ペイは「Starbucks Rewards(スターバックス リワード)」参加者限定のサービスという位置づけだ。スターバックス リワードとは、商品を購入するとポイント(スター)が貯まり、スターの数によって報酬(リワード)を獲得できるプログラムで、このリワードはドリンクやフードの購入に使える。いうなればスターバックスのポイント還元サービスだ。プリペイドカード「スターバックス カード」を登録して、チャージして支払いに使うことでこのスターバックス リワードに参加できる。
スタバのモバイルオーダー&ペイを大阪で試してみた
さて、愛知・大阪でのサービス開始に先立つ12月3日、モバイルオーダー&ペイの記者体験会に参加したので、その使い勝手を実際のアプリ画面とともに紹介したい。
なお、モバイルオーダー&ペイ利用する前提として、以下の準備が必要となる。
・スマートフォンへの「スターバックスジャパン公式モバイルアプリ」のインストール、会員登録、ログイン
・スターバックス リワードへの参加(=スターバックスカードのWeb登録)
スターバックスカードを持っていない場合は、公式アプリから「Digital Starbucks Card」を発行、(オンラインまたは店頭で)チャージすればよい。
1. スターバックスジャパン公式モバイルアプリを起動、Mobile Order&Payの「オーダーする」をタップ
2. 地図から、商品を受け取る店舗を選択。画面に、商品提供時間の目安が表示されるので、その時間に到着できる店舗を選択
3. 持ち帰りの場合は「TO GO」、店内で喫食する場合は「店内飲食」をタップ
4. 商品を選択する。季節のお勧めのなかから「ナッティ ホワイト チョコレート フラペチーノ」を選んでみた
5. 商品をカスタマイズしたい場合は「CUSTOMIZE」をタップ。キャラメルソース追加を選択した
6. 「決定する」をタップして注文。注文完了画面が表示された。注文番号は「コーヒー生産地+番号」で表示される。今回の注文は「ペルー*04」。ペルー産の豆を使っていることもはじめて知った
しばらくするとスマートフォンに商品の準備ができた旨のプッシュ通知が届いた。受け取り時間は5~10分後と表示されていたが、体感は3分程度だった。
7. 店舗にて受け取り。モバイルオーダー&ペイ専用のトレイがあり、注文した「ナッティ ホワイト チョコレート フラペチーノ+キャラメルソース追加」が置かれていた。
「混雑するレジでじっくり選べない、カスタマイズを頼みづらい」をなくす
体験会とあわせて、モバイルオーダー&ペイのサービス開始の背景やその内容についての記者説明があった。
説明によると、スターバックスの店舗は現在約1500店舗、1週間の来店客数はのべ500万人以上。現在は、マルチタスキング、モバイルワーク、キャッシュレスに代表されるように、働き方や価値観の多様化や消費者ニーズの変化、テクノロジの進化などにより、カフェを利用するシーン、時間も多様化しつつある。こうした社会の変化に加え、スターバックスの利用者からはネガティブな意見として「レジ列が長い」「混雑している」というものが最も多く、混雑により10人に1人が商品の購入をあきらめているとの調査結果もあるという。
スターバックス コーヒー ジャパン デジタル戦略本部CRM部 部長の清水省吾氏は、このような現状に対応するソリューションとして、モバイルオーダー&ペイの導入を開始したと説明した。このサービスを利用することで、シームレスでスピーディな事前注文ができることはもちろん、「混雑するレジで、後ろに並んでいる人を気にしてじっくりと商品を選べないとか、細かなカスタマイズを頼みづらいといったこともなくなります。また、カスタマイズすることで、例えば自分の好みの味を見つけられるといった、これまでとは違った体験もできるようなると思っています」とモバイルオーダー&ペイ利用のメリットを話した。
今回の愛知・大阪での導入については、「東京で6月に開始したあと、どのようなエリアにニーズがあるのかの検証を進めてきました。その結果、ビジネスパーソンの皆さま、ビジネス街での利用が好調でしたので、大都市圏でオフィスエリアがある名古屋市と大阪市での展開を決定しました」と説明。
今後の展開についても、現時点では具体的な優先順位が決まっているわけではないとしつつも、モバイルオーダー&ペイの利用状況を検証しながら優先順位をつけていきたいとした。また、アプリの今後について、デジタル戦略本部 CRM部 デジタルサービス企画チームの中村訓久氏は、「お客さまの利用状況やニーズを踏まえて、順次機能の充実を図りたいと考えています」と述べた。