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フェリーさんふらわあ、日本初のLNG燃料フェリー2隻を建造。静寂性や環境性能向上

伝統の「紅」「紫」が復活。2022年末~2023年前半に順次就航予定

2019年11月20日 発表

商船三井とフェリーさんふらわあは、日本初となるLNG燃料フェリー2隻の建造を決定。2022年末から2023年前半にかけて順次就航する予定

 商船三井とフェリーさんふらわあは11月20日、日本初のLNG燃料フェリーとなる「さんふらわあ くれない」「さんふらわあ むらさき」の2隻の建造を決定したことを発表した。

 12月に商船三井から三菱造船への発注を予定。商船三井が引き渡しを受けたのち、フェリーさんふらわあが借り受け、同社が運航する大阪~別府航路に2022年末から2023年前半にかけて順次就航する予定。

 船名は変更になる可能性があるとしているが、予定どおりであれば、商船三井の前身である大阪商船が3代にわたって受け継いだ「紅(くれない)丸」「紫(むらさき)丸」の船名が、さんふらわあで復活することになる。

 同船はLNG燃料とA重油それぞれを燃料として使用できるDual Fuelエンジンを搭載し、安定したスケジュールの維持や、既存船からの静寂性を向上させることで快適な空間を提供。LNG燃料化により、CO2(二酸化炭素)やNOx(窒素酸化物)の排出量を従来から大きく削減するほか、SOx(硫黄酸化物)をほとんど排出しない環境性能を両立できるという。

 1997~1998年就航船の姉妹船「さんふらわあ あいぼり」「さんふらわあ こばると」と比較し、総トン数は9245トンから約1万7300トンとなり、全長は153mから199.9mへ、13m換算でのトラック積載数は92台から136台へ、乗客数は710名から763名へと、それぞれ増強し、モーダルシフトに対応する。

 フェリーさんふらわあでは、和洋室をつなげるコネクティングルームを設けるほか、浴場面積やレストラン席数の増強を計画。バルコニー付きスイート客室や、ペットと一緒に過ごせる客室なども用意する。

既存の「さんふらわあ あいぼり」「さんふらわあ こばると」との比較