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沖縄観光コンベンションビューロー、定例会見で韓国対策などを報告。「今できることをやる」と下地会長

ミス沖縄の任期は暦年から年度に

2019年9月25日 実施

一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー 会長 下地芳郎氏

 OCVB(沖縄観光コンベンションビューロー)は9月25日、定例記者懇談会を実施した。その冒頭、会長の下地芳郎氏より、「ワールド・ルーツ2019(World Routes 2019)」への参加報告や、韓国緊急プロジェクトについての発表が行なわれた。

 ワールド・ルーツ2019は、9月21日から24日までの4日間、オーストラリア・アデレードにて開催された航空業界最大級の商談会・見本市。世界180の航空会社、350の空港・デスティネーションが参加した。

 今回の参加で下地氏は、18社と面談を実施。2020年運用開始予定の那覇空港第2滑走路の情報提供、宮古島下地空港、新石垣空港についての最新情報の提供などを行ない、新たな路線開発の可能性や、ハブ空港としての提案などをしてきたという。

 世界的にアジアの知名度が上がっているので、「沖縄を知ってもらい、各主要都市からの乗り継ぎ便を誘致していきたい」とのことだった。

 また、韓国緊急プロジェクトとして「沖縄セミナー・商談会 in 韓国」「訪韓ミッションツアー」の実施が発表された。

 日韓関係の悪化による就航便の減便など、観光業界にも影響が出てきているなか、8月には下地氏が韓国を訪問。そこでの話し合いなどから出た提案を今回具現化(関連記事「沖縄観光コンベンションビューロー会長が韓国を訪問し、旅行業関係者と意見交換。『政治の問題が観光に影響するのは残念』」)。

「沖縄セミナー・商談会 in 韓国」は、9月27日に韓国・ソウルのロッテホテルにて実施。韓国から53社96名が参加、沖縄からは23団体が参加するとのことであった(9月25日時点)。

 訪韓ミッションツアーは、アシアナ航空を利用し、10月29日から2泊3日の旅程で現地の観光地視察や現地観光関係団体との懇親会、eスポーツ名誉殿堂館視察などが予定されている。

 下地氏は、「事態が沈静化してから動くのでは弱い。今、できることからやろうというのが今回のプロジェクトの趣旨。商談会では、沖縄の韓国に対する姿勢が分かってもらえるのではと期待している」と語った。

10月以降実施のイベント

 続いて、各課から実施予定のイベントや告知事項が発表された。

「多様な食対応レベルアップセミナー」開催

 沖縄県とOCVBは、外国人観光客の多様化する食対応についてのレベルアップセミナーを開催する。今回で3回目。

 外国人観光客が増えるに伴い、食の禁忌についても対応する必要性が高まっている。ムスリムやヴィーガン、ベジタリアンなど、どのような食材が禁忌とされ、どのように対応すればよいか、また実際に商品化されている対応食品などを知ることができる。

 特に今回は、来沖外国人観光客のうち多くを占める台湾人にベジタリアンが多くいることに着目。その対応について詳しく取り上げる。

 セミナー第1部では、フードダイバーシティの守護彰浩氏を講師に迎え「外国人観光客×食事」の多様化するニーズと対応事例についての講演が行なわれる。第2部では、沖縄県内観光施設の飲食部門責任者をパネリストに、「ベジタリアン、ヴィーガン、ムスリムが訪れる店舗の一工夫とは」と題したパネルディスカッションを展開。会場ではベジタリアンやムスリムに対応した食品の試食会も行なう。

多様な食対応レベルアップセミナー

南部会場
日時: 2019年10月24日14時~16時30分
会場: 沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ
参加料: 無料(要事前申し込み)

北部会場
日時: 2019年10月25日14時~16時30分
会場: ハレクラニ沖縄
参加料: 無料(要事前申し込み)

「ツーリズムEXPOジャパン2019(大阪・関西)」に沖縄ブースを出展

 沖縄県とOCVBは、10月24日から27日に大阪で開催する「ツーリズムEXPOジャパン2019」に沖縄ブースを出展する。同イベントには毎年沖縄ブースを出展。沖縄の美しい海や南国らしい自然をイメージしたブースで観光情報などを提供している。

 今回は、県内の観光協会や主要観光施設の案内デスクを設置するほか、2020年に世界自然遺産登録を目指している「奄美・沖縄エリア」や、世界文化遺産登録から2020年で20周年を迎える「琉球王国のグスクおよび関連遺産群」の紹介デスクも設置。

 ブース内のステージでは、伝統エイサーや沖縄空手の演武、首里汀良町の獅子舞の演舞も披露する。

ツーリズムEXPOジャパン2019

日程: 2019年10月24日~27日(業界日:24日~25日、一般日:26日~27日)
会場: インテックス大阪

「ミス沖縄」の任期を次年度より変更

 沖縄観光親善使節「ミス沖縄」の任期が、これまでの1月1日~12月31日の暦年から4月1日~3月31日の年度に変更される。ミス沖縄の応募者には学生もおり、これまで以上に幅広く応募者を募るための変更とのこと。

 変更は2020年度(令和2年度)からで、応募期間を2019年11月1日から12月27日まで、最終審査を2020年2月(予定)とし、2020年4月1日から2021年3月31日までが任期になる。

 これに伴い、現在活動中のミス沖縄2019(第38代)の任期は2020年3月31日まで延長する。