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ピーチ、バニラエアからの移管路線、成田~奄美線を初運航。片道5990円~で東京と離島を結ぶ

2019年10月1日 実施

バニラエアからピーチに移管した成田~奄美線が運航開始

 ピーチ(Peach Aviation)は10月1日、2019年度中の統合を予定するバニラエアからの移管路線となる成田~奄美線の運航を開始した。初便にはピーチのCA(客室乗務員)らによる運航記念セレモニーが開催され、MM545便の初便搭乗客を見送った。

 10月1日からピーチでの運航を開始した成田~奄美線は、5990円~3万9290円(片道/シンプルピーチ)という料金で首都圏と奄美を結ぶもので、海と森の自然のなかでダイナミックに遊んだり、手つかずの絶景のなかでのんびり過ごしたりなど、島全体にいろいろな見どころがある奄美大島を手軽な価格で楽しめるようになっている。

 またこれにより、ピーチの成田発着路線は5路線、1日最大22便の運航となる。

ピーチの成田~奄美線(2019年10月1日~10月26日)

MM545便: 成田(13時50分)発~奄美(16時35分)着、毎日運航
MM546便: 奄美(17時15分)発~成田(19時25分)着、毎日運航

 MM545便の初便搭乗客には、移管初便を記念したステッカーをCAらがプレゼントしながら、一緒に記念撮影。運航記念セレモニーでは4名のCAとピーチ 取締役副社長の森健明氏、奄美群島広域事務組合管理者で奄美市長である朝山毅氏が並び、成田~奄美線の搭乗者にあいさつを行なった。

 ピーチの森氏は「本日の成田~奄美線初便は満席の予約をいただいており、改めて奄美群島が魅力的な就航地であることを実感した次第です。奄美群島を代表する工芸品の大島紬がありますが、本日はピーチカラーの大島紬のポケットチーフを胸に、この場に臨みました」と掴みを取り、「ピーチとバニラエアは、今月末に統合を迎えます。この成田~奄美路線も2014年にバニラエアが開設した路線で、その路線を本日よりピーチが運航できることを心より喜ばしく思います。

 本日のセレモニーに参加している客室乗務員はバニラエアの出身で、現在はピーチの客室乗務員として成田空港で大活躍しています。ピーチとバニラエアは統合により1チームとなり、飛躍的な成長を遂げてまいりますので、これからのピーチにご期待ください」とあいさつした。

「空飛ぶ電車、ピーチをどんどんご利用ください」と語るPeach Aviation株式会社 取締役 副社長 兼 COO 森健明氏

 奄美市長の朝山氏は「奄美とバニラエアは、平成26年7月に初めて出会いました。以来5年に渡る信頼と友情を培ってまいりました。おかげで(首都圏との)交流人口が格段に増え、経済活動も飛躍的に伸びました。

 われわれ奄美群島は離島で、鹿児島県と沖縄県の中間に位置する、佐渡島に次いで2番目に大きな島です。私どもの生活や経済活動においては、公共交通機関はなくてはならないもので、航空会社は公共交通機関として生活に恩恵を与えていただいている組織であり、生活に密着した大切なものです。そのなかで“バニラ効果”と言われる造語を生むような環境を整えていただきました。

 そして、今後はピーチとお付き合いをすることになりました。来年は東京オリンピックがあり、10月には鹿児島県で国民体育大会、奄美市で国体の相撲大会が開催されます。そのころには、世界自然遺産登録がされるのではと期待しております」と、奄美における航空便の重要性と観光について語った。

「交流人口が格段に増え産業が活性化され、人の往来もにぎやかになっていく。心の交流のためにも必要なのは公共交通機関」とコメントした奄美市長 朝山毅氏
ピーチの成田~奄美線搭乗者に、バニラエアとの統合記念のステッカーを配りながら乗客と記念撮影するCAたち
セレモニーに参加したCAたちは、全員が元バニラエアの従業員とのこと

 見送りでは、ピーチ運航便ながらバニラエアのセレモニーでおなじみの黄色いビッグハンドによるハイタッチを実施し、記念フライトタグを配布。161名を乗せて、MM便名となった成田~奄美線初便は、定刻どおり飛び立っていった。

黄色いビッグハンドによるハイタッチと記念フライトタグの配布の模様
MM581便が見えなくなるまで、ビッグハンドを振って森副社長とCAたちのお見送り
ピーチの成田~奄美線初便であるMM545便は、定刻どおり奄美に向かって旅立った