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タイ国政府観光庁、TTCJ 6月例会で観光セミナー。ゴルフやマラソンなど「見る・参加するスポーツに注目」と藤村氏

2019年6月10日 実施

タイ国政府観光庁 東京事務所 マーケティングマネージャー 藤村喜章氏

 タイ国政府観光庁は6月10日、TTCJ(Tourism&Transportation Club of Japan)の6月例会「タイの夕べ」において、集まった会員向けに観光セミナーを実施した。

 TTCJは旅行会社や航空会社など、業界関係者向けの親睦団体として1947年に発足、現在はホテル関係者やツアーオペレーター、国際交流に関心を持つ人たちの集まりとなっている。

Tourism&Transportation Club of Japan 会長 佐藤勉氏
タイ国政府観光庁 東京事務所長 パッタラアノン・ナチェンマイ氏

 セミナーではTTCJ 会長の佐藤勉氏が開会のあいさつを述べ、タイ国政府観光庁 東京事務所長のパッタラアノン・ナチェンマイ氏が両国間の観光交流の近況を説明。続いて、タイ国政府観光庁 東京事務所 マーケティングマネージャーの藤村喜章氏がタイ観光の最新情報を説明した。

 この日の会場には20回以上のタイ渡航経験を持つ“タイ通”がいる一方で、藤村氏は「やはりターゲットはファーストタイマー(初めてタイを訪れる人)」と説明する。タイはリピーターが多いことで知られており、2018年の渡航者数は約165万人を記録しているが、同庁は2019年の目標を約180万人と掲げている。この実現にはファーストタイマーによって母数の拡大を図りつつ、女性やカップル、ファミリー、学生、シニア、スポーツ愛好家などの取り込みが必要と分析している。

 ところで、一般的なタイのイメージといえば「仏教」「寺院」「南部のビーチリゾート」といった印象がまだ強いかも知れないが、最近はスポーツで注目を集めていると藤村氏は説明する。

 例えばゴルフ。2月にパタヤでLPGA(全米女子プロゴルフ協会)ツアーが開催されており、ゴルフコース自体もタイ全土で200超と豊富。料金が安く、一人一人にキャディが付くなど、ラウンドの快適さでも大きな魅力を持っている。また、国内で200を超える大会が行なわれているマラソンは、早朝の暗い時間に始まって暑くなる前に走り終えるといった特徴がある。

 タイでも盛んなサッカーは、「タイのメッシ」と呼ばれるチャナティップ・ソングラシン選手がコンサドーレ札幌に所属するなど、日本のJリーグで活躍するタイ人選手がいるほど。そして本誌でもお伝えしているが、バイクレースのMotoGPや自動車レースのSUPER GTがブリーラム県で開催されるといった具合に、タイのスポーツは見てよし参加してよしの発展が続いている(関連記事「10万人が熱狂した初開催のMotoGP タイグランプリ観戦記」)。

タイの既存のイメージと新しいイメージ
石川遼選手がゴルフ親善大使を務めるなどタイのゴルフは盛ん
ローシーズンを盛り上げるためのゴルフトーナメントも

 観光やショッピングで注目したいのは、バンコクでチャオプラヤ川流域に新しくできたホテルや複合施設。なかでもクローンサーンに開業したタイ最大級の複合施設「アイコンサイアム(IconSiam)」は、高島屋がタイに初出店していたり北海道どさんこプラザがオープンしていたりと、2018年11月の開業から話題になっている新スポットだ。

 また、BTS(スカイトレイン)のチョンノンシー駅前で2018年末に完成したキングパワー・マハナコーンビルは、高さ314mでタイ最高層のビルであり、その最上階の展望台「マハナコーン・スカイウォーク」は床面がガラス張りになった部分があることで話題をさらっている。

チャオプラヤ川流域に新スポットが誕生している