ニュース

JR東日本、水素を燃料にするハイブリッド車両「FV-E991系」の試験車両。2021年度落成、実証実験へ

  • 編集部：稲葉隆司

2019年6月4日 17:05

2019年6月4日 発表

2021年度内 実証実験

JR東日本は水素をエネルギー源とした「ハイブリッド車両（燃料電池）試験車両」の製作と実証試験の実施を発表

　JR東日本（東日本旅客鉄道）は6月4日、水素をエネルギー源とした「ハイブリッド車両（燃料電池）試験車両」の製作と実証試験の実施を発表した。

　製作するのは「FV-E991系」2両が1編成。水素を燃料とする燃料電池と蓄電池を電源とするハイブリッドシステムを搭載した試験車両で、将来にわたり安定的にエネルギーを確保するエネルギーの多様化の実現や、CO2排出量の削減などに寄与する。さらにこの試験車両は、世界で初めて70MPa（メガパスカル）の高圧水素を利用できる燃料電池鉄道車両で、走行距離を延ばすことが可能になるという。

JR東日本が発表した「ハイブリッド車両（燃料電池）試験車両」の概要

　車両は2021年度内に落成予定で、鶴見線、南武線尻手支線、南武線（尻手駅～武蔵中原駅）など実使用環境下において走行試験を伴う実証試験を行ない、安全性、環境性能、車両性能などを確認。燃料電池制御技術の最適化や、地上設備に関する技術開発項目の検討など、将来の燃料電池車両実用化に向けたデータを収集していく。

車両は2021年度内に落成予定で、鶴見線、南武線尻手支線、南武線（尻手駅～武蔵中原駅）など実使用環境下において走行試験を伴う実証試験を行なう
「ハイブリッド車両（燃料電池）試験車両」の主要諸元