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宮城県復興のシンボル、気仙沼と大島を結ぶ「気仙沼大島大橋」開通式&渡り初め。4月7日15時供用開始
大島汽船の大島航路は最終便で営業終了
2019年4月7日 14:31
- 2019年4月7日 15時開通
宮城県が東日本大震災からの復興のシンボルと位置づける「気仙沼大島大橋」が4月7日15時に開通する。気仙沼大島大橋は、東日本大震災時に大島地区の住民が長時間にわたり孤立を余儀なくされるなどしたことから、復興のシンボル事業として2011年(平成23年)に着手した。
事業区間は気仙沼と大島を結ぶ橋長356mの気仙沼大島大橋を含む8.0kmで、まずは気仙沼大島大橋を含む5.5km区間を開通し、気仙沼地区と島を結ぶ。
供用開始に先立つ4月7日午前、宮城県知事 村井嘉浩氏、復興副大臣 橘慶一郎氏、地元選出の衆議院議員 小野寺五典氏らが参加して開通式が行なわれた。
村井知事、橘副大臣とも、東北の島として最大の人口を持つ大島が橋でつながることの意義を述べ、東日本大震災で孤立した島に気仙沼大島大橋が架かることを祝った。
また、地元選出の国会議員である小野寺氏は、「多くの人たちは対岸でただ家族の安否をずっと祈るしかありませんでした。その後数日してようやく大島の状況が分かってきましたが、水道もガスも電気もすべてない。そして、海というのは津波でガレキが押し寄せると、ロープ1本浮いていても船は走れなくなります。孤立していることを、これほどつらく思ったこと、これがあの瞬間だったと思います。大島島民みなさんのほか、気仙沼市民の皆さまは、2度とあんなことはあってならない。1日も早く橋を」と、その思いを強く語り、震災復興と架橋に尽力していただいた人たちへ謝辞を述べるとともに、橋が架かることでフェリーの営業を終える大島汽船の人たちへ感謝の気持ちを述べた。
開通式では、テープカットやくす玉開披の後、大島神社の宮司を先頭に渡り初めを実施。大島から渡ってきた人たちを、太鼓の演奏などで迎えた。
この後、15時から気仙沼大島大橋は共用を開始し、大島汽船の大島航路(気仙沼エースポート~大島 浦の浜)は4月7日の最終便で営業を終える。4月8日から気仙沼と大島は気仙沼大島大橋を使ったバスで結ばれていく。