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ANA、羽田~ウィーン線の初便運航。平子社長が「オーストリア航空の協力で欧州各都市にスムーズに乗り継げる」とアピール

2019年2月17日 就航

ANAが羽田~ウィーン線に就航。初便を記念してセレモニーを実施した

 ANA(全日本空輸)は2月17日、新路線となる羽田空港(東京国際空港)~ウィーン国際空港線に就航し、初便の運航を記念するセレモニーを搭乗口で実施した。

 ANAの就航都市として44都市目、欧州路線では7都市目の就航地であり、欧州5か国目の新たな国への乗り入れともなる。ANAではオーストリア、ウィーンやその周辺を目的地とした旅だけでなく、ヨーロッパの中央エリアにあるほか、ルフトハンザグループのオーストリア航空便が多く運航されていることから、オーストリアからの乗り継ぎ利便性もアピール。特に東欧へアクセスする際のゲートウェイとしての利便性が高い。

 その点を踏まえ、日本発の運航ダイヤもウィーンから乗り継いだ先の目的地へ午前中に到着するよう、ウィーンに早朝に到着するものとなっている(関連記事「ANA、羽田~ウィーン線を2019年2月就航。深夜発・早朝着でビジネス需要を取り込む」)。

ANAの羽田~ウィーン線の運航ダイヤ

NH205便: 羽田(01時55分)発~ウィーン(06時00分)着
NH206便: ウィーン(11時50分)発~羽田(翌06時55分)着

羽田~ウィーン線の初便にはボーイング 787-9型機の「R2-D2 ANA JET」を使用
108番搭乗口近くでセレモニーを実施
全日本空輸株式会社 代表取締役社長 平子裕志氏

 17日未明に行なわれた就航記念セレモニーでは、ANA 代表取締役社長の平子裕志氏があいさつ。「日本とオーストリアの国交樹立150周年の記念の年。その節目の年に直行便を開設できることを心から喜ばしく思っている」と述べたのち、「ウィーンは音楽と芸術の街。美術品、あるいはクラシック音楽、オペラ、バレエといった芸術作品をいたるところで見ることができる。加えて昨今は教育や安全、医療、インフラといった面での評価も高まっており、昨年、世界でもっとも住みやすい都市に選出された。これからますます観光、ビジネスの需要が増えると期待している」と、オーストリア、ウィーンの魅力についてコメント。

 また運航便の乗り継ぎ利便性についても、「オーストリアはヨーロッパ大陸の中央に位置している。東西の交通の要衝として、ますますその重要性を発揮している。高速鉄道の利用も便利だが、パートナーのオーストリア航空の協力を得て、ウィーン経由でヨーロッパ各都市へスムーズに乗り継げるものとなっている」とアピールした。

 さらに、機内誌「翼の王国」の2月号でウィーンのカフェを特集していることを紹介し、「オーストリア人は実は欧州平均の1.6倍、1日約3倍のコーヒーを消費するそう。彼らはコーヒー好きでクラシック音楽好き。実は私もクラシック音楽とコーヒーには目がなく、皆さまと一緒にウィーンに行きたかったが、おかげさまで当便は満席。本日はお見送りに専念したい」と話し、利用者に向けてのお礼のメッセージを伝えた。

 その後にはANA 上席執行役員 東京空港支店長の南日隆男氏やCA(客室乗務員)、地上旅客スタッフとともにくす玉を開き、セレモニーを終えた。

全日本空輸株式会社 上席執行役員 東京空港支店長の南日隆男氏、CA(客室乗務員)や地上旅客スタッフも加わってくす玉を開披

 出発予定時刻を約30分前に控えた1時25分ごろに搭乗がスタート。搭乗口には、平子氏のほか、CA(客室乗務員)や地上旅客スタッフが並び、初便搭乗者に記念品をプレゼント。同便にはオーストリアのセバスティアン・クルツ首相も搭乗。地上からは、駐日オーストリア大使のフーベルト・ハイッス氏も見送った。

 初便の機材は、ボーイング 787-9型機の「R2-D2 ANA JET(登録記号:JA873A)」を使用。座席数は、ビジネスクラス48席、エコノミークラス167席の全215席で、最終的に209名が搭乗し、ほぼ定刻どおりの1時57分にプッシュバックをスタート。ウィーンへと旅立った。

初便搭乗者に贈られた記念品は搭乗証明書とANAロゴ入りのレザーポーチ
CAや地上旅客スタッフが気軽に記念撮影に応じていた
搭乗客を迎える平子社長ら
1時25分ごろに搭乗がスタート
搭乗客全員に初便の記念品をプレゼント。満席近い209名が搭乗した
オーストリア共和国 セバスティアン・クルツ首相も搭乗
駐日オーストリア大使 フーベルト・ハイッス氏(右から3番目)も地上から見送り