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マレーシア・ペナン州がセミナーを開催。世界遺産の「ジョージタウン」などを紹介
「FIT誘致に力を入れたい」とペナン州観光局
2018年11月16日 13:04
- 2018年11月13日 実施
マレーシア政府観光局とペナン州観光局は11月13日、共同で「ペナン州セミナー」を開催した。
セミナーの冒頭ではマレーシア政府観光局 東京副支局長のシャハルル・アマン氏がスピーチ。「ペナンは魅力あふれるデスティネーションであり、古いものと新しいもの、自然やビーチと街など対比が興味深い場所です。近代的な街から徒歩でユネスコ世界遺産を訪れることができるうえ、ショッピングやグルメなどの楽しみも。ぜひ最新情報を片手にペナンへと訪れてほしい」と話した。
進化したジョージタウンでの滞在がイチオシ。世界遺産の街でホリデーを過ごそう
続いてペナン州観光局 CEO Ooi Chok Yan氏があいさつとともにペナンの見どころを解説。ペナンはジョージタウンの州都で、イギリス植民地時代の遺産を活かし発展を続けている。最寄りの空港はペナン国際空港で、日本からはシンガポールや香港などの経由し訪れることができる。クアラルンプールからは飛行機で約50分ほど、電車やクルマでもアクセス可能だがタイの国境からは約90分、クアラルンプールからは約4時間かかるという。
ペナン州はマレーシア、日本、中国、インドからの駐在者住む多様性もポイント。かつてはビーチが有名だったが、2008年にユネスコ世界遺産にジョージタウンが登録されたことで街の整備が進んだとのこと。荒廃していた建物を修復しブティックホテルとして再利用された事例を挙げ、歴史的な建造物での宿泊やハイティが楽しめることもアピールした。
続いては見どころをカテゴライズし紹介。「アート&文化」では先ほどのジョージタウンを主軸に美術館や博物館、伝統的なラタン編みなどの工芸品にペナン・プラナカン文化、そして近年ではストリートアートに注目が集まっていることにも言及した。
2つ目は「食べ物&ライフスタイル」。ペナンがアジアのフードキャピタルであることを解説。アジアンフードの都市と呼ばれるだけあり、代表的な屋台料理ペナン・アッサム・ラクサの美味しさや定番デザートのチェンドル、プラナカンキュイジーヌの美味しさについて熱く語った。
3つ目は「自然&アドベンチャー」。世界最小の森林保護地域であるペナン国立公園などをメインに紹介。亀の保護地区も園内にはありグリーン・ジャイアント・タートルなどが産卵に訪れる豊かな場所であると紹介した。
また、「MICE、クルーズ、ウェディング・ツーリズム」として観光だけでなく会議や大規模イベントの誘致にも意欲を見せた。最大収容人数1万3000人の「ザ・サブテラニアン・ペナン・インターナショナル・コンベンション・アンド・エキシビジョン・センター(SPICE)」が稼働中のほか、2021年には新たなコンベンションセンターがオープン予定とも告知した。
ウェディングに関しては、マレーシアならではのさまざまな文化を尊重した挙式が挙げられることを紹介。同時に歴史的建造物内でのウェディングフォトも喜ばれているという。
そのほか、最新のアクティビティとしてペナンでナンバー1の高さを誇る「ザ・トップ」でのジップライン「ザ・グラビティーズ」やチョウやトンボ、ホタルのすむ「ペナン・バタフライ・ファーム、エントピア」にペナン・ヒルの環境保護施設「ザ・ハビタット・ペナン・ヒル」を紹介。自然のなかを長さ1kmのウォータースライダーで駆け抜けるなど、充実のウォーター系アクティビティなどが楽しめるアドベンチャーパーク「エスケープ」に、120ものインタラクティブ展示スペースやアクティビティに挑戦できる「テックドーム」などをレコメンド。
さらに、「gorgeous penang」を打ち出し日本でのさらなる認知度向上とペナンの独特の文化や魅力を伝えるキャンペーンについても告知。キャンペーンの一環で初めてペナンを訪れる観光客に対し基本情報からドレスコード、各エリアの見どころや旅のコース提案などを詰め込んだ冊子も作成。バイクシェアの「Link Bike」や専用アプリに「e-coupon」を活用し、旅を楽しんでほしいとプレゼンテーションを締めた。
プレゼンテーション終了後のインタビューで同氏は「現在ペナンへの日本人渡航者は約3万人ほど。今後はFIT誘致も力を入れたいと思っています。有名なスポットで写真を撮るだけではなく、参加型のアクティビィが増えるなど旅のあり方が変化してきています。ですので、ペナンでぜひグルメや伝統的なクラフトにメディカル関連や自然を含め、五感に刺激を与えてくれる体験をしていただきたいのです。
現在ペナンは観光が約50%、製造産業が約50%と言えます。世界遺産の島でもありますが、IT企業の工場がひしめくエレクトロニックアイランドでもあるのです。電子産業と歴史に自然、西洋と東洋の文化や食べ物が混じり合い、近代的なショッピングモールに伝統的なクラフト。対比する2つ、例えるならば陰と陽がともに楽しめる面白いエリアだと言えます。
よさこいや盆踊りなどペナンでは日本の文化も非常に馴染み深い存在です。生活費も安く医療も発達しているため、定年退職後に移住する方々も多い場所ですので、ぜひ一度ペナンへと足を運んでいただけたらうれしいです」と話してくれた。
老舗からファミリー向けホテルまで同伴者や目的で選びたい宿泊を考える
世界遺産に登録されたジョージタウンにはブティックホテルが多く立ち並び、ビーチエリア周辺には有名ホテルが揃っているのがペナンの特徴。今回のセミナーには、ペナンを訪れたならば一度は訪れたいホテルから、文化を再生させ現代的な解釈で生まれ変わらせたホテル、そしてファミリーからカップルまで滞在目的で選べるリゾートが参加していた。
「EASTERN & ORIENTAL HOTEL」は1885年創業の老舗中の老舗。趣のあるコロニアルスタイルの建築が特徴でタイムスリップしたかのような雰囲気が味わえる。プレゼンテーションではnk8の法村薫氏が解説。「本館のヘリテージ・ウィングと新館のビクトリー・アネックスの2棟からなる全221室のオールスイートルーム。そしてマラッカ海峡が望める立地であることや著名な作家が愛した部屋には『WRITERS SUITE』と名付けられているなどの歴史を紹介した。
2軒目は「George Town Heritage Hotel」。こちらは動画中心のプレゼンテーションだったが、古き良き時代を再現し、プラナカン文化をモダンにアップデートしたうえでホテルとして提供する心意気がぎゅっと詰まった内容だった。
Reimagine Preservation by Chris Ong(George Town Heritage Hotels, Penang)
Integrity of the Experience by Chris Ong(George Town Heritage Hotels, Penang)
3軒目は「SHANGRI-LA HOTELS AND RESORTS」より「Golden Sands Resort」と「Rasa Sayang Resort & Spa」。セールスマネージャーの田畑崇氏によると「Golden Sands Resort」はペナン国際空港からクルマで約45分、ジョージタウンから約20分で到着するビーチリゾートであり子供向けのアトラクションが充実している部分がポイントとのこと。社員旅行やチームビルディング、ファミリーユースとしての利用も多く、ウッディで落ち着いた雰囲気の客室でリラックスできると話した。外観やロビーのデザインは白を基調とした明るく開放感のある雰囲気とのこと。
「Golden Sands Resort」から徒歩ですぐの「Rasa Sayang Resort & Spa」は色味を抑えシックな装いが特徴。カップルや熟年層、MICEとしては報償旅行などのニーズた高いとプレゼン。「Rasa Wing」に114室、「Garden Wing」が189室。「Rasa Wing」側のバルコニーにバスタブ付きの「Rasa Premier Room」が一番人気とのことだった。