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ブルーインパルスが白良浜上空に「さくら」を描いた、南紀白浜空港50周年記念「空の日フェスタ2018」
JALはブース出展や航空教室を開催
2018年9月4日 14:17
- 2018年9月2日 開催
南紀白浜空港(和歌山県西牟婁郡白浜町)で9月2日、「空の日フェスタ2018」が開催された(主催:南紀白浜空港「空の日」記念事業実行委員会)。1968年4月の開港以来、50年目を迎える節目の年とあって、空港だけでなく白良浜(しららはま)の砂浜上にもステージを設け、航空自衛隊アクロバットチーム「ブルーインパルス」による展示飛行のほか、各種イベントも開催された。
当日現地は早朝こそ青空がのぞいていたものの、記念セレモニーが行なわれた10時ごろにはあいにく小雨がぱらつく天気となってしまったが、ブルーインパルスを一目見ようと、白良浜に多くの観客が集まった。
これに伴い9時ごろには周辺道路が大渋滞となってしまい、10時15分からスタートした記念セレモニーに、登壇を予定していた和歌山県知事の仁坂吉伸氏が間に合わないというハプニングがあったものの、10時45分から20分間行なわれたブルーインパルスの展示飛行には、白良浜全体から大きな歓声が上がった。
ブルーインパルスパイロットによるサイン会も開催
白良浜会場では主催の実行委員会の展示ブースや、ブルーインパルス関連の物販ブースなども設けられたほか、ブルーインパルスパイロットによるサイン会やパンフレットの配布なども行なわれた。サイン会は朝9時からの予定であったが、あまりの大行列に前倒しでスタート。物販ブースも正午前までは人が途切れることのない盛況ぶりだった。
エプロンエリアも開放し、空港全体でさまざまなイベントを開催
空の日フェスタのメイン会場である南紀白浜空港では、13時より各種イベントを開催(一部は午前から開催)。この時間帯には雨脚がやや強くなっており、周辺渋滞も続くなかでどの程度の観客が白良浜から流れるのかが気になったものの、あけてみれば空港内も大盛況。なお、現在の空港のすぐ西側にある旧空港エリアが早朝より無料駐車場として開放され、そこから白良浜への臨時シャトルバスが運行されていた。
管制塔前にはJALグループがブース出展
JAL(日本航空)グループのブースでは、J-AIR(ジェイエア)が南紀白浜空港~羽田空港線で運航している「エンブラエル 190型機」に採用しているクラスJシートの展示や、パイロットやCA(客室乗務員)のイベント用制服を着て撮影ができるコーナーなどが設けられていた。15時ごろまではあいにくの雨模様であったにも関わらず、列が途切れない人気コーナーとなっていた。
滑走路近くまで自由に出入り可能
エプロンエリアでは、空港内で働く乗り物として、海上保安庁の「はやぶさ」(サーブ 340B型機)や、遊覧飛行などに使用されている「セスナ 172P型機」、大型化学消防車などを展示。県防災航空センター格納庫内の訓練設備では、ヘリコプタ―での宙吊りを想定した体験会なども行なわれていた。
和歌山大学ソーラーカープロジェクトとそのOBチーム「Cabreo」も出展
消防車庫は滑走路周辺の見学バスの待機場所となっていたほか、鈴鹿サーキットのソーラーカーレースでも強豪チームとして知られる和歌山大学のソーラーカーが展示されていた。イベント終了間際の15時30分からはOBチーム「Cabreo」のマシンが滑走路上でデモレースを繰り広げた。こちらも同空港ならではの貴重な体験といえるだろう。
最後はバイバイフライトで閉会
16時のイベント終了間際には夕日が射し込み、最後に行なわれた大型化学消防車の放水時には、空港正面に虹がかかるサプライズ。午前中からあいにくの天候ではあったが、エプロン閉場後にも「はやぶさ」や「セスナ」のバイバイフライトがあり、来場者は最後の最後まで楽しむことができた。
こうした空港全体を使ったイベントがゆったりと行なえるのは、現在同空港の定期便が1日3往復の羽田線しかないということもある。2019年4月には民営化され、訪日客の観光需要を見込んだ国際線ターミナルビルの新設なども予定しているなど、今後同空港の存在は大きく様変わりしていくことになる。空港からわずか2~3㎞圏にある白良浜や温泉街、アドベンチャーワールドはもちろん、熊野古道などの観光資源の玄関口としても、空港の潜在力が大いに感じられる。