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ジェットスター、2018年6月期決算は増収増益。年内に成田/関空~高知線を就航で「四国全体の需要を底上げ」と片岡氏

2018年8月29日 実施

ジェットスター・ジャパンが2018年度6月期決算と事業計画を報告した

 ジェットスター・ジャパンは8月29日、都内で会見を開き、2018年6月期決算(2017年7月1日~2018年6月30日)を報告した。

 営業収入は570億円(対前年比8%増)、営業利益は11億3400万円(同3%増)、経常利益は1091億円(同22%減)、純利益が9億5300万円(同91%増)で、3期連続の増収増益となった。

 要因としては、当期の有償旅客が過去最多の536万人(同3%増)、平均搭乗率が87%(同2pt増)と好調なことが挙げられ、ASK(有効座席キロ:総座席数と輸送距離の積)は同0.5%増、RPK(有償旅客キロ:有償旅客数と輸送距離の積)は同3%増となった。

 会見ではこの1年を振り返り、有料会員「Club Jetstar」のプログラム内容を刷新(2017年8月)、NTTドコモ「d払い」の導入(2017年10月)、国内17路線目の成田~宮崎線就航(2017年12月)、セントレア(中部国際空港)の拠点化(2018年3月)、セントレア発着の国内線増便(4月)などを紹介。

 さらに代表取締役社長の片岡優氏が今期の事業計画として、4月の22号機運航開始に続いて、年内には23号機と24号機も運航が始まること、国内線網の拡充として直近では9月6日に成田~長崎線、10月27日に関空~熊本線が就航することなどを説明した。また、会見の終盤には、新規路線として成田~高知線と関空~高知線を年内に開設することをサプライズで発表。同社が四国に就航するのは、愛媛・松山と香川・高松に次ぐ3県目にあたる。

 このほか、国際線でほかのLCCとのパートナーシップを検討中であることや、9月4日以降のフライトから追加機内持込手荷物(+3kg、計10kg)のオプションを提供開始することを紹介して会見を終了した。

ジェットスター・ジャパン株式会社 代表取締役社長 片岡優氏
2018年6月期は増収増益
今後の事業計画

 質疑応答では、ジェットスターの出資元でもあるJAL(日本航空)が100%子会社として設立を進めているLCC新会社との関わりについて、「何か一緒にできることがあるだろうと検討している」が、具体的に公表できる段階ではないと回答した。また、国際線で他社LCCとのパートナーシップを検討している件については「JALのLCCのことではない」としたうえで、「ジェットスターが強くない部分」の強化が目的で、ジェットスター・ジャパン単独かジェットスターグループとして実施するのかなど、詳細はすべて「検討中」とした。

 年内に開設することを明らかにした成田/関空~高知線は、すでに運航している成田~松山線と成田~高松線が非常に好調で、今回の就航で片岡氏は「四国全体の需要を底上げできるのではないか」と期待を示した。

右から、ジェットスター・ジャパン株式会社 CFO 財務本部長 鈴木明典氏、代表取締役社長 片岡優氏、事業・戦略本部長 田中正和氏