ニュース

JAL、「泡盛の女王」が登場した琉球泡盛応援プロジェクト会見。20年古酒やスパークリングをラウンジで提供

羽田・成田の国際線ファーストクラスラウンジ/サクララウンジなどで

2018年5月29日 発表

2018年6月1日~30日 ラウンジ提供

JALは「國酒・琉球泡盛応援プロジェクト」を開始した。羽田空港・成田空港の国際線ファーストクラスラウンジ/サクララウンジで琉球泡盛を提供するなど、JALグループのさまざまなチャネルで琉球泡盛を国内外にアピールしていく

 JAL(日本航空)は5月29日、羽田空港国際線ターミナル内で「國酒・琉球泡盛応援プロジェクト」キックオフ記者会見を開いた。

 6月1日から30日までの期間、琉球泡盛の「甕貯蔵古酒20年」(久米島の久米仙)と「ZUISEN LEGARE」(瑞泉酒造)を羽田空港・成田空港の国際線ファーストクラスラウンジ/サクララウンジで提供するほか、那覇空港の国内線ダイヤモンド・プレミアラウンジでも「ZUISEN LEGARE」を提供。機内ビデオで琉球泡盛を紹介する番組を放映するなど、JALグループのさまざまなチャネルで琉球泡盛を国内外にアピールしていく。

羽田空港国際線ターミナル内で「國酒・琉球泡盛応援プロジェクト」キックオフ記者会見を開いた。会見には沖縄から蔵元の代表者や「泡盛の女王」も参加した

JALグループのチャネルの総力をあげてトータルで琉球泡盛の振興、観光の振興に貢献していきたい

日本航空株式会社 執行役員/日本トランスオーシャン航空株式会社 代表取締役社長 丸川潔氏

 会見ではJALの執行役員でJTA(日本トランスオーシャン航空) 代表取締役社長の丸川潔氏がマイクを握り、プロジェクトの概要を説明した。

 JALでは2011年から「JAPAN PROJECT」として、日本各地の風景、伝統、文化、食、人の魅力を国内外に発信する取り組みを行なっており、2015年からは観光振興、農水産物を中心にした「新・JAPAN PROJECT」として、各地域の人たちとともに地域の魅力、元気を作っていこうという取り組みになっている。「國酒・琉球泡盛応援プロジェクト」もこの一環として、「重要なコンテンツ」と位置付けて推進していくとのことで、「JALグループのあらゆるコミュニケーションチャネルを活用して、琉球泡盛の素晴らしさを発信し、販路を拡大し、沖縄の観光振興を図っていく」ことが目的であると話した。

 琉球泡盛はおよそ600年の歴史があり、「日本の蒸留酒の源流」に位置付けられ、古酒として熟成を楽しめることが大きな特徴。世界中に蒸留酒はあるが琉球泡盛のように数十年や100年スパンで熟成を楽しめる文化はめずらしいもので、「その奥深さを世界の皆さまに知っていただきたいと思っています」と語った。

 特に世界に向けて琉球泡盛をアピールしていきたいということで、久米島の久米仙の「甕貯蔵古酒20年」(アルコール度数:42度)と瑞泉酒造の「ZUISEN LEGARE」(アルコール度数:11度、スパークリング)を、6月1日から30日まで羽田空港・成田空港の国際線ファーストクラスラウンジ/サクララウンジで提供。さらに那覇空港の国内線ダイヤモンド・プレミアラウンジでも「ZUISEN LEGARE」を提供する。

左が久米島の久米仙の「甕貯蔵古酒20年」(アルコール度数:42度)、右が瑞泉酒造の「ZUISEN LEGARE」(アルコール度数:11度、スパークリング)

 機内ビデオでお笑いコンビ「パックンマックン」がその土地ならではのお勧めスポットやグルメを紹介するオリジナル番組「パックンマックンのなるほど日本!旅サーチ」も、「國酒・琉球泡盛応援プロジェクト」のスタートに合わせた内容になる。番組内で2人は、沖縄県で育まれ愛され続ける泡盛を旅サーチ。沖縄の歴史のなかで生き続け、島人(しまんちゅ)を支えた美酒、泡盛の温故知新に触れる旅を紹介する。番組は国内線では6月の所要時間が80分以上の上り便(偶数便)で放映、国際線では7~8月の機内ビデオチャンネルに追加する。

 さらに2018年度下期にかけても「國酒・琉球泡盛応援プロジェクト」の活動は継続し、琉球泡盛の国際線ラウンジでの提供、JAL機内誌での紹介記事、免税店や空港内売店「BLUESKY」、Webサイトでの販売など「JALグループのチャネルの総力をあげて」アピールし、「トータルで琉球泡盛の振興、観光の振興に貢献していきたい」と語った。

世界に羽ばたくJALのようにいつの日か、世界で泡盛が飲めるように

瑞泉酒造株式会社 代表取締役会長 佐久本佐枝子氏

 続いて瑞泉酒造 代表取締役会長の佐久本佐枝子氏が、同社の「ZUISEN LEGARE」について紹介した。「ZUISEN LEGARE」は2017年6月に発売した「南国の風を感じるパッションフルーツの香りが特徴のスパークリング琉球泡盛」。「LEGARE」はイタリア語で「結ぶ」という意味で、パッションフルーツの花言葉は「聖なる愛」や「永久の絆」で、「人々が愛で結ばれる」という願いを込めて作ったとのこと。パッションフルーツ味でアルコール度数は11度と低め。発泡して軽やかで甘口のため、女性でも飲みやすいものに仕上がっている。

 沖縄でリゾートウェディングを挙げるカップルが増えていることから、そのパーティで飲まれることを想定してラベルなどをデザインし、やや強めの炭酸で「ポン」と開栓してお祝いの雰囲気を楽しめるようにと考えているという。

 この「ZUISEN LEGARE」を通じて海外進出を目指し、泡盛のよさや飲み方、楽しみ方を提案し「世界に羽ばたくJALのようにいつの日か、世界で泡盛が飲めるように社員一同邁進してまいります」と述べた。

くつろぎのひとときを過ごす場に提供するお酒

株式会社久米島の久米仙 専務取締役 島袋昭彦氏

 久米島の久米仙 専務取締役 島袋昭彦氏は、「くつろぎのひとときを過ごす場に提供するお酒ということで検討し、泡盛のよさ、20年という歴史を感じながら旅のひとときを過ごしていただければ」という思いを込めて「甕貯蔵20年古酒」を今回提供するものに選んだと説明。20年寝かせた非売品の古酒とのことだ。

 そして「JALグループさまや皆さまに多大なるご支援をいただくなかで、海外展開に向けても世界に羽ばたくということで、ますます力強く取り組んでいきたいので、今後ともご支援、ご助言いただけたらと思います」とあいさつした。

琉球泡盛をもっと元気に、そして琉球泡盛で沖縄をもっと元気に

内閣総理大臣補佐官 宮腰光寛氏

 続いて内閣総理大臣補佐官の宮腰光寛氏があいさつした。宮腰光寛氏は現在、総理官邸で日本の農林水産物、お酒を含めた食品の輸出振興を担当している。そのなかで沖縄で製造されている琉球泡盛を政府全体で応援していこうと、琉球泡盛だけに特化した海外輸出プロジェクトを2月に立ち上げたとのこと。この動きに連動する形で、JALグループがこの「國酒・琉球泡盛応援プロジェクト」をスタートさせたという形になる。

 JTAやRAC(琉球エアーコミューター)を含め、JALグループと沖縄のつながりは長い歴史があり、「JALグループがしっかり沖縄路線を守ってくださったと言っても過言ではない」と語り、JALグループの今回の取り組みに感謝を述べた。

 そして「日本が世界に誇る琉球泡盛、ぜひJALグループでいろいろな方々に愛飲いただいて、これから琉球泡盛をもっと元気に、そして琉球泡盛で沖縄をもっと元気にという気持ちでがんばってまいりたいと思っていますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします」とあいさつを締めくくった。

 記者会見後は羽田空港の国際線ファーストクラスラウンジに場所を移し、「泡盛の女王」の翁長里奈さんも加わって、利用客へ琉球泡盛が振る舞われた。泡盛初心者にも親しみやすいスパークリングタイプの「ZUISEN LEGARE」、本格派の泡盛の「甕貯蔵20年古酒」とそれぞれの個性を利用客も楽しんでいた。

「泡盛の女王」の翁長里奈さん