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西日本JRバス、新型ドリームルリエ公開。東京~大阪の夜行バスに“寝返りの打てる”個室シートを増席

プレシャスクラス6席、アドバンスクラス10席へレイアウト変更

2018年4月27日 運行開始

西日本ジェイアールバスが新型ドリームルリエを公開した

 西日本ジェイアールバスは、4月27日から導入する夜間高速バス「ドリームルリエ(DREAM Relier)」の新車両を報道公開した。

 ドリームルリエは、同社とジェイアールバス関東が運行する高速バス「ドリーム号」のラインアップ中、最上位に位置するもの。寝返りを打てるほどゆとりのあるシートと、天井近くまでのパーティションに区切られた空間により個室感の高い2列シート「プレシャスクラス」と、同社が“ゆりかごのような快適さ”とうたうクレイドルシートを備える3列の「アドバンスクラス」の2クラス制で、2017年3月31日から東京~大阪間を運行している。本誌でも、運行開始当時にその車内を詳しく紹介した(関連記事「JRバス関東と西日本JRバス、東京~大阪を結ぶ新型夜行高速バス『ドリームルリエ』の車両公開」)。

 公開された新型ドリームルリエは、初代ドリームルリエからシート構成を変更し、プレシャスクラスを4席から6席へ、アドバンスクラスを14席から10席として、全体では2席削減することで、よりゆったりしたレイアウトに改めている。ベースになっている車両は変わらず、日野自動車「セレガ」を採用(年式も同じとのこと)。追突被害軽減ブレーキシステムや衝突防止補助システム(車間距離、車線逸脱警報など)、映像記録型ドライブレコーダーといった安全走行のための装備も変化はない。

 この新型ドリームルリエを両社が1台ずつ導入し、初代と合わせて計4台体制、1日最大2往復で4月27日から運行を開始する。

新型ドリームルリエ。ベース車両は日野自動車「セレガ」で変わらず。外観上の変化としては、行先表示器をフルカラーLED化したことと、2020年東京オリンピック・パラリンピック仕様のナンバープレートを装着したことの2点

アンケートで寄せられた要望をもとに改良した新型ドリームルリエ

ドリームルリエ新車両の変更点

プレシャスクラス:
・4席から6席に増加
・荷物置き場を新設
・パーティションの形状、材質変更できしみ音を低減
・降車ボタンの位置を変更
アドバンスクラス:
・14席から10席へ削減
・シートピッチを約1.2m確保
・足元スペースを拡大
・A/B席間にカーテンを新設
・荷物置き場を新設
・パーティションの形状変更で通路へのアクセス性を改善
・パーティションの形状、材質変更できしみ音を低減
・独立フットレストの大型化と形状変更
車両設備:
・行先表示器をフルカラーLED化して視認性を向上
・2020年東京オリンピック・パラリンピック仕様のナンバー装着

 ドリームルリエは初代/新型とも全席にタブレット端末「iPad mini 4」を備えており、車内のフリーWi-Fiによってインターネット接続や動画サービス、電子書籍サービスなどを利用できる。同社ではこのタブレットを使ってユーザーアンケートを実施しており、寄せられた要望や不満点をもとに改良すべき箇所を検討したとのこと。例えば、両クラスとも「荷物置き場がない」との不満に応えて頭上に荷物置きを新設、アドバンスクラスでは独立フットレストが小さかったため、横方向に大型化、形状を変更して脱いだ靴を収納できるようにした。

 また、各席を区切るパーティションは、材質と厚み、形状を変更することで、走行中のきしみ音を低減。アドバンスクラスの3列シートは隣り合うA席とB席、独立したC席という構造だが、A席とB席の間にプライバシーカーテンを新設して、個室感を高めている。

 細かいところでは、初代のプレシャスクラスは降車ボタンがちょうどくつろいだ姿勢のときに膝に当たるということで、ボタンの位置を大きく変更している。

車内に踏み込むとプレシャスクラスのパーティションが迎える
車内中央から奥はアドバンスクラス。パーティションが小さくなり、カーテンでの仕切りになるため、個室感はやや劣る
車内最後尾にトイレがある

 さて、新型ドリームルリエ最大の変更点は、全体で2席削減したことによるシートレイアウトの改善にあり、9割を超える乗車率で予約が取りづらいというプレシャスクラスは2席増えて計6席になっている。シートまわりの寸法などは変わらないが、アドバンスクラスより15cmほど広いという約61cmのシートは、成人男性が着席しても太ももの左右に拳を置けるほどゆとりがあり、「寝返りを打てる」というのも大げさな表現ではないと感じた。背もたれとレッグレストは独立して操作でき、最も深く倒した状態とレッグレストを持ち上げた状態は、フルフラットではないが体感的にはそれに近い。独立したフットレストに足を投げ出せば、なんの違和感もなく眠りに就けそうだ。プレシャスクラスはシート背後にもパーティションがあり、背もたれを倒しても後席に影響しない。そのため、周囲に気兼ねなく、存分に個室のよさを満喫することができる。

プレシャスクラスのスペース全景
後席からプレシャスクラスをのぞき見たところ。左上に見えるのは新設された荷物置き場
成人男性が座っても左右に拳が置けるほどのシート幅がある
プレシャスクラスのフットレスト
開けると物入れになっている
カーテンを閉めると個室感が増す
全席にiPad mini。読書灯や降車ボタンは上部にある
折りたたみ式のテーブルは小さく、iPad miniが置ける程度
iPad miniの裏にはスタンドが付いている
読書灯はフレキシブルアームで可動する。降車ボタンは初代と設置箇所が変更されている
プレシャスクラスの荷物置き場。フック付きの網があるので揺れても飛び出さない
完全リクライニングの状態
リクライニングに合わせて座面がやや持ち上げる
身長178cmの記者が足を投げ出してもゆったり
横になったときに見える天井
背もたれとヘッドレストは幅広でしっかりと体を支える作り
カーテンを閉めた様子
シート前方には小さなネットとカップホルダー。各席にAC100Vの電源コンセントがある

 一方でアドバンスクラスは3列シートのため、幅は46.5cmと数値上も体感上もかなり差が付いているが、全体で2席減らすことでシートピッチを初代の「1m以上」から約1.2mと拡大しているため、窮屈さはない。さすがに寝返りは難しいが、足を投げ出しても前席にぶつかるような気配はなかった。また、アドバンスクラスのシートは「ゆりかごのような」と表現するだけあって、リクライニング時に背もたれと座面が連動して倒れる仕組みになっている(レッグレストは独立して操作可能)。そのため、フラット感はないが包まれるような印象で、十分リラックスできる。新型ではA席とB席の間にもカーテンが新設されたため、こちらも個室感に不満はない。ただし、シートの背後はカーテンなので、最も深く倒すと後席にそれなりに影響がある。この辺りは一般的なバスと同じで、声をかけるなどして譲り合えばよいだろう。

アドバンスクラス全景
進行方向向かって左側が2列。奥の窓側A席、通路側がB席
進行方向向かって右側が1列(C席)
基本装備がコンパクトに収まっている
ACコンセントは肘掛けにある
フットレストは形状変更で大型化。(完全にではないが)中に靴を収納できる
A席とB席の間にカーテンが新設された
カーテンがあって前席の後端は見えないが、着席時に膝まわりに余裕があるのは分かるはず
C席でカーテンを閉めた様子
最も深く背もたれを倒してレッグレストを上げた状態
背もたれに連動して座面が持ち上がる
最大リクライニング時の後席への影響
新設された荷物置き場
A席とC席の荷物置き場は小さめ

 なお、6月には初代ドリームルリエがメンテナンスに入るとのことで、その際に新型に施した改良(荷物置きなど)を初代にも反映させる可能性があるという。

2018年4月27日~5月31日の運行ダイヤ

ドリームルリエ102号(新車両):大阪駅(21時40分)発~京都駅(22時50分)発~東京駅(翌06時20分)着、4月27日~5月6日、5月11日~5月31日の金・土・日曜運行
ドリームルリエ2号:大阪駅(23時00分)発~バスタ新宿(翌06時59分)着~東京駅(07時24分)、毎日運行

ドリームルリエ101号(新車両):東京駅(22時20分)発~京都駅(翌05時47分)着~大阪駅(06時59分)着、4月27日~5月6日、5月11日~5月31日の金・土・日曜運行
ドリームルリエ1号:東京駅(23時10分)発~バスタ新宿(23時50分)発~大阪駅(翌07時50分)着、毎日運行

2018年6月1日~7月5日の運行ダイヤ

ドリームルリエ102号(新車両):大阪駅(23時00分)発~バスタ新宿(翌06時59分)着~東京駅(07時24分)着、毎日運行
ドリームルリエ101号(新車両):東京駅(23時10分)発~バスタ新宿(23時50分)発~大阪駅(翌07時50分)着、毎日運行