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JRバス関東、スウェーデン・スカニア製の2階建て新型バスを報道公開。バスタ新宿~東京ディズニーリゾート線で7月14日から運行
2018年7月3日 15:28
- 2018年7月14日 運行開始
ジェイアールバス関東は、スウェーデンの商用車メーカー「SCANIA(スカニア)」製の新型バスを導入し、7月14日からバスタ新宿(8時10分発)~東京ディズニーリゾート(10時00分発)線で運行を開始する。運行に先立ち、7月2日に東京タワー内駐車場において報道向けに内覧会が開かれた。
なお、運行開始日の7月14日には、一般応募可能な試乗会「JRバス関東創立30周年記念 新型2階建車両導入特別試乗ツアー(オリジナル記念品付)」を、都内を周遊するルートで開催する。ツアー代金は2000円(子供同額)で東京駅八重洲南口の高速バスチケット売り場で販売中。初回の11時分は完売で、13時半からの2回目が残りわずかとなっている。
2階建てハイデッカータイプで、エンジンとシャシーをスウェーデンのスカニア(SCANIA)が、ボディはベルギーのバンホール(Van Hool)が担当し、日本の法規に合わせた特別仕様として「はとバス」の協力も得て開発されている。型式は「TDX24」。2階建てバスの生産は、2009年に国内メーカーでの生産が中止していて、海外に頼らざる得ない状況となっている。
スカニア製エンジンは1万2742ccの直列6気筒ディーゼルエンジン。最高出力は410PS、最大トルク2150N・m、12速のオートマチック。セーフティテクノロジとして、衝突被害軽減ブレーキ、車線逸脱警報装置、横滑り防止装置や、車間距離保持機能付きオートクルーズを備えている。
室内は、窓が広くとられ景色がよく見える。特に2階席の見晴らしは抜群。シートピッチは855mmで、従来モデルより50mm広がったとのこと。足元はとても余裕があり、リクライニングと合わせれば、かなりゆったりと過ごすことができそうだ。シートはバンホールがアメリカのKiel(キール)と共同で開発し、生地などを決めたそう。各シートの足元にUSBポート(2.1A)があるが、テーブルはない。乗降に便利なように、通路側肘掛けを下げることができる仕組みがある。
定員は正座席が58名で、補助席はなし。車イス用に1名と乗務員用1名を合わせると60名となる。1階に洗面が付いたトイレも用意している。ゆとりのある室内空間から、今後長距離の夜行バスとしての運行も視野に入れているとのこと。
内覧会では、ジェイアールバス関東 常務取締役の岡村淳弘氏があいさつに立ち、これまで1年8カ月前から準備していたこと、スカニア製バスを先行導入している「はとバス」の協力を得られたこと、2台を7月14日からバスタ新宿~東京ディズニーリゾート間で運行開始し、年度内にさらに数台導入予定であり、2019年度以降はより快適性を高めたバージョンの導入、さまざまな路線への導入を考えていることなどを語った。
続けてあいさつに立ったスカニアジャパン 執行役員 営業本部長の中井誠氏は、スカニアのある北欧スウェーデンが、今年国交が150周年となるなど技術面を含め深いつながりがあることなどを紹介。スウェーデンのスカニアが作ったシャシーが海を渡り、ベルギーのブリュッセルにあるバンホールで製造され、日本に渡ってくること、より充実したアフターサービス、部品供給体制、技術体制をジェイアールバスの技術部門と連携し、サポートと安全運行を目指していくこと、継続的なパートナーシップを末永く構築し、スカニアとバンホール、ジェイアールバスで同じ目標に向かって一緒に走っていくことを約束していること、そして、新たな設計思想をもたらす新車両を導入していくことを説明した。