ニュース

“個室のような快適空間”で東京~大阪を結ぶJR新型夜行高速バス「ドリームルリエ」運行開始

大阪駅JR高速バスターミナルで出発記念セレモニー

2017年3月31日 運行開始

西日本JRバスとJRバス関東が、東京~大阪を結ぶ新型ドリーム号「ドリームルリエ」の運行を開始

 西日本JRバスとJRバス関東は3月31日、東京~大阪を結ぶ新型夜行高速バス「DREAM Relier(ドリームルリエ)」の運行を開始。大阪発の出発地となる大阪駅JR高速バスターミナルで出発記念セレモニーが開かれた。

 ドリームルリエは、個室感を高めた客席が特徴で、乗客用の座席は2クラス18席。2列4席の上級シート「プレシャスクラス」は、パーティションとカーテンによりボックス席のような個室感を持つ。シート自体も幅60cmと広く「足を伸ばして寝返りもうてる」ことをアピール。レッグレストにはヒーターも付く。

 後方の3列14席は「アドバンスクラス」と呼ばれ、従来の「グランドリーム号」で採用されていた“ゆりかごのような”と形容される新型クレイドルシートをベースにリクライニング機能を向上したシートを採用。こちらもパーティションとカーテンで隣席や前後席を仕切ることで個室感を高めている。

 車内サービスとして、全席に充電用コンセントを装備するほか、無料のWi-Fiインターネット、スリッパ、毛布などを提供。エアコンは空気清浄機能も付く。また、全席に「iPad mini 4」を設置しており、インターネットのほか、雑誌1000冊以上を読める「dマガジン for Biz」や、インターネットTVの「AbemaTV」を楽しめるようになっている。

 車両やシートの詳細は、車両内覧会のレポート「JRバス関東と西日本JRバス、東京~大阪を結ぶ新型夜行高速バス『ドリームルリエ』の車両公開」を参照されたい。なお、車両は西日本JRバスとJRバス関東が1台ずつ所有。車両内覧会レポートはJRバス関東の車両で「足立」ナンバーで緑色のJRロゴ、本稿で紹介する大阪発第1便の車両は西日本JRバス所有で「なにわ」ナンバーで青色のJRロゴとなっている。

 料金はプレシャスクラスの普通運賃が1万4000円~1万8000円、学割運賃が1万3500円~1万7500円。アドバンスクラスの普通運賃1万400円~1万2500円、学割運賃が9900円~1万2000円。乗車前日まで購入できるアドバンスクラスの「早売1」運賃は9800円。

 運行ダイヤは下記のとおりで、東京発、大阪発をそれぞれ毎日運行。東京発は大阪駅に7時50分着、大阪発は東京駅に7時24分着と、いずれも7時台に到着する便に導入されている。初日となる3月31日のみバスタ新宿に停車しない。

ドリームルリエ運行ダイヤ

東京発「ドリームルリエ1号」:東京駅八重洲南口(23時10分)発~バスタ新宿(23時50分)発~大阪駅JR高速バスターミナル(翌07時50分)着
※3月31日発便のみバスタ新宿には停車せず、大阪駅JR高速バスターミナルに翌07時18分着
大阪発「ドリームルリエ2号」:大阪駅JR高速バスターミナル(23時00分)発~バスタ新宿(翌06時59分)着~東京駅日本橋口(翌07時24分)着
※3月31日発便のみバスタ新宿には停車せず、東京駅日本橋口に翌07時07分着

23時00分発の東京駅行きドリームルリエ2号。満席の表示
3番のりばからの出発
3番のりば近くのチケット売り場にはパンフレット
3番のりばにドリームルリエが入線
セレモニー会場に飾られたドリームルリエのモデルカー
右から西日本ジェイアールバス株式会社 代表取締役社長 宇都宮道夫氏、同 営業部長 林田広司氏、同 大阪高速管理所 所長 鼠田幸久氏がセレモニーに参列

 運行初日となった3月31日の大阪発「ドリームルリエ2号」は、年度末と週末ということもあるだろうが満席での運行。大阪駅JR高速バスターミナルの乗り場には、乗客はもちろん、新しいバスを一目見ようと多くの人が集まっていた。

 そのようななか行なわれた出発記念セレモニーで、西日本JRバス 代表取締役社長の宇都宮道夫氏が挨拶。「この(大阪駅JR高速)バスターミナルからひっきりなしに東京に向けてドリーム号が出発している。このドリーム号は1969年に東名高速道路ができたときに運行をスタートし、それから約半世紀の歴史を刻んできた。明日(4月1日)には我々JRバスは設立30年という節目を迎える。その節目にドリーム号が大きく、新しく姿を変える。そして、ドリーム号史上、最高レベルの快適性をご提供できることになり感慨深いものを感じている」と語った。

ドリームルリエをバックに挨拶する西日本ジェイアールバス株式会社 代表取締役社長 宇都宮道夫氏

 そのドリームルリエについては、「2列シートのプレシャスクラスと、3列シートのアドバンスクラスの2つの席を併せ持っており、プライバシーを重視した個室性を高めるとともに、モバイル端末を常備してコンテンツを楽しんでいただき、また空気清浄機、あるいはフットウォーマーなど、快適性を追求した新しいバス」と紹介。

 そして、「ドリームルリエの名前は一般公募して、2000名を超える方々からご応募いただき、ドリーム号アンバサダーであるAKB48の横山由依さんにも入っていただいて選考した。“ルリエ”はフランス語で“結ぶ”。まさにドリーム号が、人と人とを結び、都市と都市とを結ぶという役割を果たしてくれることを願って命名した」と説明した。

 その後、代表取締役社長の宇都宮道夫氏と営業部長の林田広司氏から乗客の代表者2名へ、大阪高速管理所 所長 鼠田幸久氏から運転を担当する小西運転士へ、それぞれ記念の花束を贈呈した。

 そして、横山由依さんからのドリームルリエ運行開始を祝うビデオメッセージが上映されたあと出発の合図。多くの人が見守るなか、東京へ向けて走り出した。

乗客代表2名と小西運転士へ花束を贈呈
運転席のカーテンを閉めて出発の準備
ドリーム号アンバサダーであるAKB48の横山由依さんからのビデオメッセージを上映
出発の合図
東京へ向けて出発するドリームルリエ2号