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ベトナム航空、ダナンやクイニョン、フーコック島など7つのリゾート地をPRするセミナー実施

成田~ダナン線の機材大型化とプレエコ導入は「可能性あり」

2018年3月12日 実施

ベトナム航空が旅行業界関係者向けに市場動向や販促情報を紹介するプロダクトセミナーを実施

 ベトナム航空は3月12日、旅行業界関係者向けに市場動向や販促情報を紹介するプロダクトセミナーを実施した。

 冒頭ではベトナム航空 日本支社 日本地区総支配人のヴー・グェン・クォイ(Vu Nguyen Khoi)氏が登壇。「3月25日から夏ダイヤになり、さらに快適なスケジュールを用意している」として、1月から東京発着便(羽田/成田~ハノイ線と成田~ホーチミン線の午前便)はプレミアムエコノミークラスを設定しているが、7月1日からは成田~ホーチミン線の午後便がエアバス A350-900型機の投入で大型化し、こちらもプレエコを設定すると紹介した(関連記事「ベトナム航空、夏ダイヤで機材大型化。エアバス A350-900の投入で一部にプレミアムエコノミー設定」)。

ベトナム航空 日本支社 日本地区総支配人 ヴー・グェン・クォイ(Vu Nguyen Khoi)氏

 東日本地区 旅客営業部 次長の青木英雄氏は、2017年の市場動向について「昨年の日本からシンガポールへの出国は約79万3000人と聞いていますが、ベトナムへは昨対比+7.7%の約79万8000人だったので、シンガポールに匹敵する市場になったと言えます。2018年は83~84万人を目指せるのでは」と述べ、方面別ではフーコック島(143%)やクイニョン(136%)が2016年に比べて伸びていると説明。また、ベトナムから欧州へはパリやロンドン、フランクフルト行きが400%に迫る伸びを見せており、その接続にはVN385便(羽田~ハノイ線)がベストであると強調した。

 なお、ダナンは5月から8月にベストシーズンを迎えるが、成田~ダナン線は5月2日と3日、8月8日から15日の期間中、ダブルデイリー(1日2便)で運航する。詳しくはベトナム航空のWebサイトで成田~ダナン線 臨時スケジュールを確認していただきたい。

ベトナム航空 日本支社 東日本地区 旅客営業部 次長 青木英雄氏
2017年の日本からベトナムへの渡航者は約79万8000人
国際線の運航スケジュール
成田~ダナン線の臨時便

 同社はこの1月、旅行業者向けに「プレミアムエコノミー体験視察ツアー」を実施したという。そのときの模様を、東日本地区 旅客営業部の渡辺将吾氏が司会になり、3人の参加者を交えて振り返った。同社のプレミアムエコノミークラスはボーイング 787-9型機とエアバス A350-900型機にそれぞれ設定されているが、両者の仕様は微妙に異なる。ということもあって、視察ツアーは往路を787-9型機、復路をA350-900型機に搭乗するという日程が組まれた。

 両方のプレエコシートを利用した参加者の意見はおおむねどちらも快適と好意的だったが、細かいところで言うと、A350-900型機より787-9型機のほうがリクライニング角が深い一方、機内エンタテイメント用のモニターが肘掛けから立ち上がる構造のため、787-9型機は窓側席だと通路に出にくい(隣席のモニターも収納する必要がある)ことが指摘されていた。

ベトナム航空のプレミアムエコノミークラスの仕様

ボーイング 787-9型機(成田~ハノイ/ホーチミン線)

座席数:35席
配列:2-3-2
シートピッチ:106.7cm
シート幅:51cm
リクライニング角:非公開
機内エンタテイメント:10.6インチ

エアバス A350-900型機(羽田~ハノイ線)

座席数:36席
配列:2-4-2
シートピッチ:91~96.5cm
シート幅:45.7cm
リクライニング角:非公開
機内エンタテイメント:11インチ

ベトナム航空 日本支社 東日本地区 旅客営業部 渡辺将吾氏
シートピッチやシート幅にはそれぞれ違いがある
プレエコには優先チェックイン、受託手荷物のプライオリティタグ、優先搭乗/降機などのサービスが含まれる
伸びているダナン線へのプレエコ導入は、機材の大型化と合わせて可能性ありとのこと

 東日本地区 旅客営業部 次長の森田順吾氏は、すでに知名度の高いホーチミンやハノイだけでなく、ダナンに代表される「リゾート地としてのベトナム」をアピールする取り組みについて説明した。同社は「7つのリゾート」として、ダナン、ランコー、ホイアン、ニャチャン、クイニョン、フーコック島、コンダオ島の7つの地域を紹介する冊子を作るなど、まだ知名度の低いリゾート地の需要喚起に力を入れている。

 ベトナムは南北に長いため北部・中部・南部では同時期の気候が異なる。裏を返せば、どこかのエリアが必ずベストシーズンを迎えているため、通年で商品を造成できる、という。あいにく10月だけは空白時期だそうだが、それ以外はどこかがオンシーズンで、例えば年中とおして高需要のハノイも4月から6月は少し落ち込むが、その時期はちょうどダナンがベストシーズンを迎えている、という具合だ。

 なお、2017年の方面ごとの構成比で見ると、ハノイが29.6%、ホーチミンが23.7%、ダナンが23.2%となっており、前述のリゾートエリア(3.1%)を合わせるとベトナムのリゾート地で26.3%となり、ホーチミンを上回る。ダナンに牽引されてリゾートエリアの存在感はますます大きくなっていきそうだ。

ベトナム航空 日本支社 東日本地区 旅客営業部 次長 森田順吾氏
7つのリゾートはほぼ常にどこかがベストシーズン
ハノイやホーチミンの落ち込む時期をリゾートでカバーする
各エリアへは空路と陸路でアクセスする

 最後に、ベトナムなどでランドオペレータを務めるエーペックスインターナショナル マーケティングの水林舞子氏が、ダナンなどの見どころと宿泊施設の状況をまとめた。特にホテルは2017年時点の1万2969室~1万6769室から、2020年には約3万2000室と3年で倍増する見込みであり、ヒルトンやフォー・ポインツ by シェラトンが年内に開業予定で、3月にはダナン初の日系ホテル「グランヴィリオ オーシャンリゾートダナン」がオープンしたことなどを紹介した。

エーペックスインターナショナル株式会社 マーケティング 水林舞子氏
ダナンなどのシーズンカレンダー
ダナンは川沿いと海沿いで2つのエリアがある
最新ショップとカフェ
ホテルの供給状況
ビーチ沿いホテル一覧
ダナン初の日系ホテル「グランヴィリオ オーシャンリゾートダナン」が開業