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日本旅行業協会、「ツーリズムEXPOジャパン2018」で実施予定の特別企画展示について説明

2018年3月8日 実施

一般社団法人日本旅行業協会 理事・事務局長 越智良典氏

 JATA(日本旅行業協会)は3月8日、東京・霞が関の本部において定例会見を開き、9月20から23日の日程で開催する「ツーリズムEXPOジャパン2018」で実施を予定している特別企画展示について、JATA 理事・事務局長の越智良典氏と、JATAツーリズムEXPOジャパン推進室 副室長の加藤克志氏、ディレクターの石井悦子氏が説明した。

特別企画「産業観光エリア」を展開

 まずはじめに、ツーリズムEXPOジャパン2018で特別企画として用意される「産業観光エリア」について説明した。

 ツーリズムEXPOジャパンでは、産業観光の普及拡大を目指して、2017年より産業観光にスポットを当てた展開を開始している。ただ、2017年は準備期間が短く、十分に産業観光団体に参加してもらえなかったという。しかし、参加した産業観光団体からは、来場者が非常に熱心で、ほかのイベントに比べて圧倒的な効果があったとの声が届いているそうで、そういった声も踏まえて、2018年は規模を拡大、より広く産業観光団体に参加を呼びかけたいとする。そして、食品や飲料メーカーの工場見学の延長線上としてとらえられていることが多い産業観光にも、さまざまな内容や魅力があることをアピールしたいという。

 ツーリズムEXPOジャパン2018に用意される産業観光エリアでは、「歴史的な工場や建物」「古い港湾・運河・鉄道」など、さまざまなテーマを設定し、それらテーマに沿った産業観光を展開している自治体や観光関係団体、企業に出展を求める。具体例として挙げられたのが、青森県十和田湖にある十和田ホテル。十和田ホテルは、1939年にオープンしたホテルで、当時の贅をつくした豪華絢爛な建物だが、もともとは1940年に開催が予定されていたものの中止となった東京オリンピックに向けて、外国人観光客のために建てられたホテルだった。

 また、日本各地の鉄道や港湾にも、鉱山で採掘された鉱物を運ぶために鉄道が敷かれ、港湾が整備されたといった背景がある。そういった、各地の建造物などを、体験、見学するだけでなく、それらが建造された背景、歴史とともに観光客に紹介てしている団体に出展を求めたいという。

 ツーリズムEXPOジャパン2018の産業観光エリアには、4小間ブースを2ブース、2小間ブースを4ブース、商談コーナーを6ユニット用意するとともに、面積が2×2mの通常よりも小さく、出展料も通常の小間よりも安価な「シェルブース」を23ブース用意し、幅広い団体に参加を募りたいとしている。現在すでに10団体ほどから問い合わせがあり、そのほかの関係団体にも声がけを行なっている最中で、最終的には25~30ほどの団体の出展を期待しているとのこと。

ツーリズムEXPOジャパン推進室 副室長 加藤克志氏

特別企画「旅の広場」も2017年に続いて展開

 続いて、産業観光エリア同様に特別企画として用意される「旅の広場」について説明された。

 旅の広場は、JATA会員旅行会社限定の出展企画で、国内や海外の登山やハイキングといった旅行商品、クルーズ専門の旅行商品、テーマ性の高いエリアの旅行商品などを扱う、エリアやテーマに特化した専門の旅行会社をターゲットにしている。そして、一般来場者に、テーマ性の高い旅行商品の紹介を目的とする。

 旅の広場エリアには、多くの旅行会社に参画してもらうことを目的として、2×2mと通常の小間よりもコンパクトで、出展料も安い小規模なブースを用意。合わせて、旅行商品をプレゼンするための共有スペースも用意されるという。また、旅の広場への集客告知をオフィシャルWebサイトなどで行なったり、大形看板の設置、共有スペースでのプレゼン開催告知の掲出なども行なったりして、来場者にアピールするとのこと。

 このほか、出展する旅行会社には、ビジネスデーとなる9月20日、21日にも入場可能となる「ゲストバッジ」を付与することも計画。そのゲストバッジを各旅行会社が顧客に配布することで、一般日よりも静かな環境のビジネスデーで商談したり、セミナーに参加できたりするようにしたいという。

 この旅の広場は、昨年(2017年)に続いての展開となるが、今年は規模を拡大し、10~20社の出展参加を計画しているとのこと。

ツーリズムEXPOジャパン推進室 ディレクター 石井悦子氏

名古屋と羽田空港でイベントを実施

 最後に、3月17日に名古屋で開催を予定している「JATA海外教養講座」と、羽田空港で3月30日から4月1日の期間で開催を予定している「もっと! 海外へ2018 ~羽田から世界へ~」について、JATA 海外旅行推進部 副部長の保坂昭彦氏が説明した。

 JATA海外教養講座は、「知的好奇心をくすぐる」というキーワードのもと、海外のユニークな歴史や文化などを大学の先生などに語ってもらうイベントで、3月17日の名古屋での開催が3回目となる。今回は、新遺跡の発掘などで注目を集めているエジプトを取り上げ、駒澤大学教授の大城道則氏によるセミナーを実施。また、欧州の建築デザインに造詣の深い名古屋工業大学名誉教授の若山滋氏による、欧州地域によって異なる様式の建築物を紹介するセミナーも予定されている。

 また、「もっと! 海外へ2018 ~羽田から世界へ~」では、海外旅行需要を目的として行なわれるイベントで、ブース出展や海外旅行セミナーを実施。また、春休み時期ということで、機内食の試食や航空機の機内見学といった、子供向けの企画も用意するという。

一般社団法人日本旅行業協会 海外旅行推進部 副部長 保坂昭彦氏