ニュース
“食材の宝庫！”岩手県のグルメや観光地を紹介する「Tastes of JAPAN by ANA IWATE」記者発表会
2017年8月29日 20:01
- 2017年8月29日 実施
ANA（全日本空輸）と岩手県は8月29日、日本各地の食材や観光地などの魅力を国内外に発信する「Tastes of JAPAN by ANA」の第17弾として9月～11月に実施する「Tastes of JAPAN by ANA IWATE」の記者発表会を盛岡市内で実施した。
2013年9月にスタートしたTastes of JAPAN by ANAは、3カ月を1クールとして3県ずつ取り上げ、今回の2017年9月～11月で岩手県、兵庫県、沖縄県を特集。ついに47都道府県の企画が完結することになる。
記者発表会で挨拶したANA 代表取締役社長の平子裕志氏は、まずTastes of JAPAN by ANA IWATEについて概要を説明したのち、「1971年7月30日に、雫石において、ANA機と自衛隊機が衝突するという不幸な事故が起きた。以来46年間、職員一同は真摯に安全意識の啓蒙活動に取り組んできた。私も先月、慰霊の森を訪問し、管理していただいている高橋さんから事故当時の話を聞き、地元の皆さまに大変お世話になったことへの感謝と安全を守る強い気持ちを新たにした」と語った。
ANAの岩手県に関する取り組みについては、「残念ながら岩手県には就航していないが、『国立公園満喫プロジェクト』に参加すべく、2016年に環境省と『国立公園オフィシャルパートナーシップ』を締結しており、岩手県の十和田八幡平国立公園、早池峰国定公園の魅力を国内外に発信していく。そのため、ANAセールスの『旅作』で『岩手へ行こう！』と銘打った商品を継続的に展開、誘客に努めていく」と紹介した。
岩手県への送客への具体的施策についての質問には、「昨今の訪日ブームで国際線の果たす役割が大きくなっている。東北では仙台空港がより国際化していくことを鑑み、まずは仙台空港をゲートウェイにして、そこからの二次交通で東北6県へ送客できたらよいと考えている」としたほか、「元々ANAは成田空港と羽田空港の2つを大きな国際線ハブ空港としているので、そこからの鉄道輸送をより効率的な形でできるような形を将来の形として考えている」との考えを示した。
続いて挨拶した岩手県知事の達増拓也氏は、Tastes of JAPAN by ANAで岩手県を取り上げることや、東日本大震災からの復興に向けた支援に対して感謝の意を示したうえで、「四国4県に匹敵する広大な大地と世界有数の漁場である三陸からの、山の幸、海の幸に恵まれており、先人たちから受け継がれた郷土料理や食文化も豊かで多彩。平泉と橋野鉄鉱山（釜石）という2つの世界遺産をはじめ、歴史、文化、自然、郷土芸能など優れた地域資源を数多く有している。県では地域資源を活かした観光振興や、2年後のラグビーワールドカップ2019の釜石での開催、ILC（国際リニアコライダー）の誘致などに取り組んでおり、岩手県の多彩の魅力を国内外へ広く発信する本プロジェクトは国内外との交流促進につながる」と期待。
そして、「このプロジェクトを契機に岩手を訪れたことのない人にも足を運んでいただき、岩手の魅力を五感で体感し、岩手のファンになってほしい」と話した。
閉会の挨拶をしたANA 上席執行役員 東京本店長 菅谷とも子氏は、就航していない岩手県の魅力をこの機に数多く知ることができたと話し、今回のTastes of JAPAN by ANAの取り組みのなかから、機内番組「SKY EYE～空からのメッセージ～ 岩手編」を個人的なお勧めとして紹介。「ドローンの映像がとても似合う県で、迫力はもちろん、色彩がとてもきれい。海のブルーやお寺の金色、すべての色彩にインパクトがあって目に飛び込んでくる」と見どころを紹介。
また、食についても触れ、「岩手県は本州で一番大きい県ということもあって食材の宝庫。海の幸、山の幸がたくさんあり、機内食やラウンジで28点も取り扱わせていただく。この点数は有数の多さで、県の食材の豊かさを実感した」と、これらの食材を国内外の乗客に味わってもらえることを楽しみにしているとした。
ちなみに、今クールをもってまずは47都道府県の取り組みが終了するTastes of JAPAN by ANAについて、平子氏は「第2弾を考えている」と明言。
「より広域を狙ったキャンペーン、紹介になればと思う。従来のモノ、商品を中心する紹介から、より“コト”に焦点を当てたもの、よりリピーターに期待できるものにしたい。これまでの取り組みでは、各県の食材、お酒などを紹介して、実際に機内や国内線の食事サービス『My Choice』で好評を博したものもある。これらを踏まえ、モノとコトの両方の商品を紹介する企画にできれば」との考えを示した。
Tastes of JAPAN by ANA IWATEの取り組み
機内提供メニュー
国際線のファーストクラス、ビジネスクラスで、岩手県産食材を使った機内食を提供する。
ずわい蟹と菊芋のガトー仕立て 岩手県産ドライトマトのヴィネグレット キャビアとともに
ずわい蟹と菊芋を生クリームやクリームチーズなどと合わせ型に詰め、ケーキ仕立てにアレンジ。岩手県産ドライトマトを使ったソースでさっぱりと仕上げた。
提供路線：欧米、シンガポール路線（日本発、一部路線を除く）
提供クラス：ファーストクラス
提供期間：2017年9月～2017年11月
和牛フィレ肉のグリル 岩手県産“安芸のクイーン”レーズンのソース コニャック風味
和牛フィレ肉に、岩手県産の「安芸クイーン」というレーズンを使用したソースを合わせたメニュー。付け合わせは、ジャンボマッシュルームにカラフルな野菜を詰めている。
提供路線：欧米、シンガポール路線（日本発、一部路線を除く）
提供クラス：ファーストクラス
提供期間：2017年9月～2017年11月
岩手県産ほろほろ鳥のロースト セープ茸風味 赤ワインソース
国産のほろほろ鳥をローストしオーブンで焼き上げた。セープ茸をミックスしたバターを乗せた、ジビエ風料理。
記者発表会でこのメニューを試食した達増知事は「とても柔らかくて、切るときから柔らかくて、口の中でもふわっと広がるような感じ。ソースがまた非常に美味しくて、ほろほろ鳥がこんな風に美味しくなるとは。食べたことのないほろほろ鳥で、すごい」、平子氏は「ジューシーなお肉とソースが本当に合っている。美味しい」と、それぞれ感想を話した。
提供路線：欧米、シンガポール路線（日本発、一部路線を除く）
提供クラス：ファーストクラス
提供期間：2017年9月～2017年11月
平泉黄金バウム バニラアイスクリーム添え
平泉黄金バウムを使ったスイーツ。平泉黄金バウムは、古くから伝わる奥州平泉の黄金文化への想いを、色、形、こだわりの素材で表現したというバウムクーヘン。
提供路線：欧米、シンガポール路線（日本発、一部路線を除く）
提供クラス：ファーストクラス
提供期間：2017年9月～2017年11月
手造り梅干
晩菊漬けと柚子大根、岩手の無添加/無農薬の昔ながらの梅干し。
提供路線：欧米、シンガポール路線（日本発、一部路線を除く）
提供クラス：ファーストクラス
提供期間：2017年9月～2017年11月
郷土料理 岩手
和食メニューとして提供。魚の甘露煮やふきのとう味噌、濃厚な甘みが特徴のご当地カボチャである「南部一郎かぼちゃ」、三陸の宮古で採れた鮭の燻製、三陸産めかぶなど、岩手県産の味覚を提供。主菜は岩手県を代表する郷土料理「ひっつみ汁」（ひっつみとは、平らにちぎったすいとん）に、岩手県の鮭や南部麩を盛り込んだ鍋仕立てのメニュー。ご飯は岩手県産のひとめぼれに雑穀を加えて風味を豊かにしている。
提供路線：バンコク、シンガポール、ジャカルタ、クアラルンプール路線（日本発、一部路線を除く）
提供クラス：ビジネスクラス
提供期間：2017年9月～2017年11月
奥州いわいどりのロースト 南部一郎かぼちゃのピューレ添え
奥州いわいどりは岩手県の銘柄鶏で、これに「南部一郎かぼちゃ」を付け合わせたメニュー。
提供路線：シドニー、ホーチミンシティ、ヤンゴン、ハノイ、プノンペン路線（日本発、一部路線を除く）
提供クラス：ビジネスクラス
提供期間：2017年9月～2017年11月
提供路線：杭州、大連路線（海外発）
提供クラス：ビジネスクラス
提供期間：2017年9月
国産牛の煮込み 岩手県産えごま入りマスタード風味 アマランサス入り焼きリゾット添え
ソースに岩手県のえごまマスタードを使用した国産牛の煮込み。アマランサス（スーパーフード）と柚子のアクセントがきいた焼きリゾットとともに提供。
提供路線：北米、メキシコ路線（日本発、一部路線を除く）
提供クラス：ビジネスクラス
提供期間：：2017年9月～2017年11月
ラウンジ提供メニュー
深夜便出発旅客を対象に、注文を受けてから調理するレストラン形式のラウンジ「DINING h」などで、岩手県産の食材を使った料理やスイーツを提供する。
岩手県産奥州いわいどりと海老のバロティーヌ スパイシーなココナッツミルクのスープ ターメリック風味のフライドライスを添えて
奥州いわいどりを、スパイシーなココナッツミルクスープを用いて、風味豊かにアレンジ。
提供ラウンジ：羽田空港 国際線 ANA SUITE LOUNGE DINING h
提供期間：2017年10月
ANAオリジナルパフェ 岩手
リンゴ「新世界」のコンポートと、岩手県葛巻の牛乳で作ったバニラアイスクリームを添えたスイーツ。リンゴの名産地である岩手県をイメージしたパフェ。
提供ラウンジ：羽田空港 国際線 ANA SUITE LOUNGE DINING h
提供期間：10月
ラウンジで「國酒」を提供
羽田空港 国内線、成田空港 国際線のANA LOUNGE内に設けられた「國酒」特設コーナーで、岩手県産の日本酒12銘柄を提供。通例では1つのラウンジで1カ月4銘柄ずつを提供していたが、本クールでは、岩手県の日本酒2銘柄と沖縄県の泡盛2銘柄の4銘柄を、2カ所のラウンジで1カ月ずつ提供する。
併せて提供される沖縄県産泡盛については関連記事「“沖縄にトリを”――ANAと沖縄がともに発展を目指す「Tastes of JAPAN by ANA OKINAWA」記者発表会」を参照されたい。
羽田空港 国内線 ANA LOUNGE、2017年9月提供
・菊の司酒造株式会社「純米酒 菊の司 吟ぎんが仕込」
・高橋酒造店「純米酒 堀米」
羽田空港 国内線 ANA LOUNGE、2017年10月提供
・廣田酒造店「純米吟醸 廣喜」
・合名会社吾妻嶺酒造店「あづまみね 純米 美山錦」
羽田空港 国内線 ANA LOUNGE、2017年11月提供
・株式会社わしの尾「北窓三友」
・株式会社菱屋酒造店「別撰純米酒」
成田空港 国際線 ANA LOUNGE、2017年9月提供
・株式会社桜顔酒造「桜顔 特別純米五割五分磨き」
・有限会社月の輪酒造店「純米酒 月の輪 秋あがり」
成田空港 国際線 ANA LOUNGE、2017年10月提供
・両磐酒造株式会社「関山 純米酒」
・酔仙酒造株式会社大船渡蔵「岩手の地酒」
成田空港 国際線 ANA LOUNGE、2017年11月提供
・泉金酒造株式会社「龍泉八重桜 特別純米酒」
・株式会社南部美人「南部美人 本醸造」
機内番組
ドローンで上空から撮影した浄土ヶ浜などの景色や、食や名産品など岩手の魅力を紹介するオリジナル機内番組「SKY EYE～空からのメッセージ～ 岩手編」を、国際線全便で10月～2017年12月、国内線では10月の奇数便で放映（いずれも一部機材を除く）。ナレーションを女優の余貴美子さん、全体ナビゲートを2017ミスさんさ踊り（盛岡さんさ踊り実行委員会）の松本登子さんが務めている。
機内誌
ANA機内誌「翼の王国」に掲載されている各地の美味しいものを紹介するコーナーで、600年以上の歴史を持ち、ときには保存食として、ときには慶事にも用いられる「南部せんべい」を10月号で取り上げる。
通信販売
ANAの公式ECサイト「A-Style」の特設ページで岩手県産品を販売。10月には岩手県特集を予定している。販売商品の一例は下記のとおり。
・岩手県産株式会社「＜中村屋＞岩手丸」（販売中）
・ニューノザワフーズ「岩手県産天日干し ひとめぼれ」（販売中）
・株式会社肉の横沢「八幡平牛ロースステーキ」（10月1日発売）
