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ブランドUSA、旅行業界向けセミナーイベント「ブランドUSA セールス・ミッション 2017 セミナー」を開催

全11団体がアメリカ各地の最新情報をプレゼンテーション

2017年7月10日 開催

アメリカ各地の観光局がセミナーを開催

 アメリカ合衆国公式観光促進団体のブランドUSAは、7月10日に日本の旅行会社向けのセミナーイベント「ブランドUSA セールス・ミッション 2017 セミナー」を開催した。アメリカ各地の観光局やサプライヤなどの担当者によって、現地の最新情報が紹介されるとあって、旅行会社が今後のツアー商品の開発や販売を行なううえで役に立つ、貴重なイベントとなっている。本年は、全11の観光局およびサプライヤが参加し、各地の最新情報が紹介された。

セミナー冒頭で挨拶する、ブランドUSA グローバルトレードディベロップメントマネージャーのアナ・クラッパー氏

 イベントの冒頭、ブランドUSA グローバルトレードディベロップメントマネージャーのアナ・クラッパー氏が登壇し、次のように挨拶した。

「私は、ブランドUSAで務め始めて5年になります。日頃より、日本のブランドUSA事務所や大使館商務部のみなさまとは深いお付き合いをさせていただいております。また、JATA(日本旅行業協会)のみなさまとも深いお付き合いをさせていただき、2012年から5年続けてツーリズムEXPOジャパン(2014年以前はJATA旅博)にも参加しております。

 参加するパートナー企業も年々増え、個性を持った華やかなブースを展開しています。旅行業界は競争が激しいですが、ブランドUSAは常にみなさまのお役に立てるようにさまざまなサポートをさせていただきます。今回は、11の団体がプレゼンテーションを行ないますので、今後の旅行商品の開発にお役立ていただければと思います」

 この後、11の観光局およびサプライヤが、順に最新情報のプレゼンテーションを行なった。ここからは、それぞれのプレゼンテーションの内容をかいつまんで紹介する。

アラモレンタカー

アラモレンタカー
アラモレンタカー ディレクターの谷川秀夫氏

 アメリカのレンタカー会社であるアラモレンタカーは、アメリカでのレンタカーの利用方法や、日本人向けのさまざまなサービスを紹介。事前に日本からWeb予約を行なうことでバウチャーが発行され、現地ではそのバウチャーと日本の免許証原本、国際免許証、本人名義のクレジットカードを提出するだけで簡単にレンタカーが借りられることを説明。また、同一ランクから好きなクルマを自由に選択できる「アラモセレクト」、日本語対応の自動チェックイン機の用意、日本語音声のナビゲーションシステム装備、といった特徴が紹介された。

アメリカの観光にはクルマが必需品
アラモレンタカーを含めたエンタプライズグループは、営業所数、レンタカー保有台数が全米No.1
日本からあらかじめオンライン予約すればバウチャーが発行され、そのバウチャーと必要書類を提示するだけでレンタカーを借りられる
自動チェックイン機には日本語表示を用意
日本語のカーナビも用意している
好きなクルマを選んで借りられる「アラモセレクト」

フィラデルフィア観光局

フィラデルフィア観光局
フィラデルフィア観光局インターナショナルツーリズウ セールスマネージャーのジェフリー・ヤウ氏

 フィラデルフィアは、アメリカ東海岸で2番目に大きい都市で、日本からはダラス乗り継ぎでアクセス可能。アメリカ初の首都だったことや、アメリカ初の動物園が作られるなど、アメリカの歴史を感じられるとともに、絵画などのアートに満ちあふれている点が魅力と紹介。

 特にアートに関しては、世界的な作品を所蔵している「フィラデルフィア美術館」や、アルバート・C.バーンズが収集した絵画を展示する「バーンズコレクション」といった美術館に加えて、街のいたる所に4000種類を超える壁画アートがあるため、アートに触れるには最適とのこと。このほか、2018年1月にフォーシーズンズホテルがオープンすることや、2018年中頃にアウトレットモールがオープン予定といったことも紹介された。

フィラデルフィアは、アメリカ東海岸で2番目に大きい都市
2018年1月にフォーシーズンズホテルがオープン予定
2018年中頃にアウトレットモールがオープン予定
フィラデルフィアを代表する美術館「フィラデルフィア美術館」
世界有数の絵画や美術品を収蔵している
アルバート・C.バーンズが収集した絵画を展示する「バーンズコレクション」
フィラデルフィア市内には、4000を超える壁画がある

グレープバイン観光コンベンションビューロー

グレープバイン観光コンベンションビューロー
グレープバイン観光コンベンションビューロー 国際観光部マネージャーのタマー・アッティア氏

 グレープバインは、テキサス州の中心部に位置する都市。世界第4位の巨大空港、ダラスフォートワース空港から至近距離にあり、日本からは直行便が毎日3便就航。1日5ドルで乗り放題の観光シャトルバスがダラスフォートワース空港から出ているため、観光やショッピングに最適の街と紹介。

 1800年代の初めての入植者がぶどうを植えたことからグレープバインという名前が付いたそうで、特産のぶどうを使ったワイン作りが盛んとのことで、多くのワイナリーをめぐるのが人気だという。また、アメリカ最古の蒸気機関車が走る「グレープバイン・ビンテージ・レイルロード」も、年間10万人が利用するほどの人気を誇っている。このほか、オースティン牧場などの観光地で、テキサスらしい体験も可能と紹介された。

グレープバインは、テキサス州の中心部に位置する都市
世界第4位の巨大空港、ダラスフォートワース空港から至近距離
ダラスフォートワース空港から観光シャトルバス「グレープバイン・ビジター・シャトル」が運行
ぶどうの産地でワイナリーも多く、ワイナリーめぐりが人気
アメリカ最古の蒸気機関車が走る「グレープバイン・ビンテージ・レイルロード」
オースティン牧場などで、テキサスらしい体験も可能

イリノイ州観光局

イリノイ州観光局
イリノイ州観光局 日本事務所トレード/マーケティング担当ディレクターの小早川薫氏。この後のイリノイ・グレート・リバー・ロード観光局、シカゴ観光局の紹介も担当した

 イリノイ州は、巨大都市シカゴが有名だが、現在はテレビ番組の影響から「ルート66」のドライブを目当てとして訪れる日本人観光客が増えているという。シカゴは、そのルート66の起点となっており、起点の標識もある。また、ルート66に沿うように、ポンティアックの「ルート66博物館」、イリノイ州都のスプリングフィールドにあるアメリカ最大のドームを備える州議事堂、リンカーン博物館などの各地の見どころを紹介。

 ドライブ時のランチには、アトランタにある歴史の古いダイナー「パームグリルカフェ」や、スプリングフィールドにあるアメリカンドッグ発祥の店「コージードッグ・ドライブイン」が最適とした。このほか、クラシックカーのパレードなどが行なわれる「ルート66 マザーロードフェスティバル」が9月22日から24日の期間開催されることなども紹介された。

テレビ番組の影響で、「ルート66」のドライブを目当てとして訪れる日本人観光客が増えている
シカゴにはルート66の起点がある
シカゴから約1時間のポンティアックには、「ルート66博物館」がある
イリノイ州都のスプリングフィールド
スプリングフィールドには、アメリカ最大のドームを備える州議事堂などがある
ドライブ中のランチにお勧めと紹介された、アトランタのダイナー「パームグリルカフェ」
スプリングフィールドには、アメリカンドッグ発祥の店「コージードッグ・ドライブイン」がある
9月22日から24日の期間で「ルート66 マザーロードフェスティバル」を開催

イリノイ・グレート・リバー・ロード観光局

イリノイ・グレート・リバー・ロード観光局

 グレート・リバー・ロードは、ミネソタ州北部からメキシコ湾まで、4800km超続くアメリカのシーニック・バイウェイ(景観のよい道)の1つ。そして、そのグレート・リバー・ロード沿いにある「ガリーナ」「モリーン」「ハンニバル」「アルトン」といった街を紹介。ガリーナは、シカゴの人たちに人気の観光地で、風光明媚な田園風景や、建物の85%が歴史指定登録されているという古い街並みが魅力。

 ハンニバルは「トム・ソーヤの冒険」の著者マーク・トウェインが幼少時代を過ごした街で、マーク・トウェインゆかりの観光地や博物館があるという。そして、アルトンではミシシッピ川沿いをグレート・リバー・ロードが走り、紅葉がきれいなことや数多くの渡り鳥が見られることなどが魅力と紹介された。

ミネソタ州北部からメキシコ湾まで、4800km超続くアメリカのシーニック・バイウェイ
風光明媚な田園風景や、建物の85%が歴史指定登録されているという古い街並みが魅力のガリーナ
モリーンでは、100年以上営業しているパーラー「ラゴマルシアーノ」が紹介された
ハンニバルは「トム・ソーヤの冒険」の著者マーク・トウェインが幼少時代を過ごした街
アルトンは、きれいな紅葉や数多くの渡り鳥が見られることなどが魅力

シカゴ観光局

シカゴ観光局

 シカゴは、アメリカ第3の巨大都市。日本からは毎日5便の直行便が就航している。シカゴにはたくさんの美味しい名物があふれていて、「くいだおれの街」としても有名とのことで、大坂とも姉妹都市になっているという。なかでも特に有名なのが、高さが5cm以上にもなるシカゴピザで、多くのレストランが提供しているという。

 市内には世界初の高架鉄道があり、バスも含めて公共交通機関は24時間運行。レンタサイクル、ウォータータクシーなどもあって、公共交通機関だけで楽しめる街ということも紹介。このほか、アメリカ摩天楼発祥の街として高層ビルからの眺めの美しさ、著名な建築家による多数の有名な建造物、アメリカ三大美術館の1つである「シカゴ美術館」を含めた数多くの美術館や博物館、ミュージカルなど、さまざまな見どころが紹介された。

シカゴは公共交通機関は24時間運行。レンタサイクル、ウォータータクシーなどもあって、公共交通機関だけで楽しめる街
美術館、公園、劇場、レストランなど多数の見どころがある
アメリカの摩天楼発祥の街で、高層ビルからの眺めが魅力
アメリカ三大美術館の1つ「シカゴ美術館」を含めた数多くの美術館や博物館がある
有名建築家が設計した魅力的な建築物も多数ある
シカゴはくいだおれの街。シカゴピザなど多くの名物料理を楽しめる
大きなイベントも多数開催されている

モンタナ州政府観光局

モンタナ州政府観光局
モンタナ州政府駐日代表事務所駐日代表の坂口マコ氏

 モンタナ州は、アメリカで4番目に大きい州。観光と農業が主な産業とのことだが、消費税のない州ということで、ショッピングに訪れる観光客が多いという。最大の見どころは、世界初の国立公園「イエローストーン国立公園」で、アイダホ州、モンタナ州、ワイオミング州と3州にまたがる広大な国立公園だ。300の間欠泉と290の滝があり、年間400万人が訪れるという。また、3州のうちモンタナ州がイエローストーン国立公園へのアクセスが最も優れているという。

 アメリカとカナダにまたがる国立公園「グレーシャー国立公園」も紹介された。氷河に削られた景色が魅力で、ハイキングに最適。また、6月下旬から10月ごろまではバスツアーも運行されているという。このほか、ネイティブアメリカンの居住区が多くあることや、世界有数の化石保有数を誇る「ロッキー博物館」なども紹介された。

モンタナ州はカナダの国境沿いにある、アメリカで4番目に大きい州
世界初の国立公園「イエローストーン国立公園」
アイダホ州、モンタナ州、ワイオミング州と3州にまたがる広大な国立公園で、間欠泉や滝などさまざまな見どころがある
アメリカとカナダにまたがる国立公園「グレーシャー国立公園」
グレーシャー国立公園をめぐるバスツアーを運行
州内には、ネイティブアメリカンの居住区が多くある
世界有数の化石保有数を誇る「ロッキー博物館」

ラスベガス観光局

ラスベガス観光局
ラスベガス観光局 日本オフィス代表の赤岩和馬氏

 世界有数のカジノの街として有名なラスベガス。カジノ以外の見どころが数多くあり、なかでもセリーヌ・ディオンやマライア・キャリーのショー、日本でも人気のあるシルク・ドゥ・ソレイユのショーが毎日楽しめる点が魅力。また、世界最大の観覧車、モータースポーツ複合施設「SPEED Vegas」など、新しい施設も紹介。なかでもSPEED Vegasでは、日本の免許証でスーパーカーの運転が楽しめる(5周で195ドル)という。

 このほか、プレミアムアウトレットなどラスベガス周辺には多数のショッピングモールがあること、40以上のゴルフコースがあること、有名シェフのレストランや食べ放題形式のビュッフェなど、食も楽しめることなどが紹介された。

ラスベガスには年間約4290万人の観光客が訪れている
セリーヌ・ディオンなどのショーを連日楽しめる
シルク・ドゥ・ソレイユの常設ショーも多数開催されている
無料で楽しめるショーも多数ある
世界最大の観覧車がオープンしている
サーキットでスーパーカーの運転が楽しめる「SPEED Vegas」
40以上のゴルフコースでゴルフが楽しめる
3つ星シェフのレストランや食べ放題のバフェなど、食も魅力

オレゴン州観光局

オレゴン州観光局
オレゴン州観光局 グローバル・セールス アジア担当マネージャーのグレッグ・エクハート氏

 オレゴン州は、アメリカ北西部の州だ。日本からはポートランド国際空港にデルタ航空の直行便が就航。オレゴン州には230の州立公園があり、四季でさまざまな姿を見せる雄大な自然を楽しめる点が特徴と紹介。海の景色から内陸のカウボーイの文化まで、多様な自然や文化を体験できるところが、オレゴン州の魅力だという。また、「Kawaii Cooking」と題して、オレゴン州の名物料理などをミニチュア形式で紹介する動画を作成し、YouTubeなどで公開していることなども紹介した。この映像を楽しみつつ、オレゴン州に訪れて実際に楽しんでほしいとのことだ。

オレゴン州は、アメリカ西海岸北部にある
日本からはポートランド国際空港にデルタ航空の直行便が就航
オレゴン州では230の州立公園で自然が楽しめる
海岸沿いでは海を望む雄大な自然が魅力
内陸ではカウボーイ文化に触れられる
「Kawaii Cooking」と題して、オレゴン州の名物料理などを紹介する動画をYouTubeなどで公開
動画では、オレゴン州の名物料理などをミニチュア形式で紹介

テュアラティン・バレー/オレゴン マウントフッドテリトリー観光局

テュアラティン・バレー/オレゴン マウントフッドテリトリー観光局
クラカマス郡観光文化局 ディレクターのダニエル・コーアン氏

 テュアラティン・バレーは、オレゴン州にある街。最大の見どころが「マウントフッドテリトリー」と呼ばれる領域。日本での富士山に相当するマウントフッドを中心とした領域で、都市部ではショッピング、バレー(谷)エリアでは農業が盛んでワイナリーが数多くあり、ハイキングも楽しめるという。

 マウントフッドは年間を通してスキーを楽しめることが有名で、北米最大級のスキー場があり、夏にはオリンピック選手も練習に訪れるという。このほかにも、夏場にはトレッキングや乗馬も楽しめるとのこと。そして、スキーで訪れるときには、歴史のあるロッジ「ティンバーラインロッジ」での滞在がお勧めと紹介された。

マウントフッドテリトリーは、ポートランド国際空港から近く、都市部、山岳部、谷と3地域の見どころがある
都市部では、アートギャラリーや免税ショッピングが楽しめる
谷エリアでは農業が盛んで、ワイナリーもある
山岳部は、ハイキングや、年間を通してスキーが楽しめる
歴史のあるロッジ「ティンバーラインロッジ」

カリフォルニア観光局

カリフォルニア観光局
カリフォルニア観光局ディレクター アジアパシフィックマーケティングのキャシー・チャーチル氏

 日本から年間54万人超の観光客が訪れるカリフォルニア州。近年では、女子旅や一人旅、エデュケーショナルトラベル、ラグジュアリートラベルが人気という。そのカリフォルニア州にある世界遺産、ヨセミテ国立公園は、非常に大きな見どころとなっている。そのヨセミテへのアクセス道となる「グレーシャーポイントロード」は5月11日に、「タイオガロード」は6月29日にそれぞれオープン。また、現在閉鎖となっている「マリポサグローブ」も、2017年秋にオープン予定とのことで、夏から秋に向けて絶好の観光シーズンを迎えている。

 このほか、カリフォルニアディズニーランド・リゾートやユニバーサル・スタジオ・ハリウッドなどのテーマパークにも、新アトラクションが続々オープンしていることなども紹介。このほか、子供連れで家族で楽しめるファミリー向け観光素材「カリフォルニア・ドリームキッズ」についても紹介された。

カリフォルニアには日本から年間54万人超の観光客が訪れ、女子旅や一人旅などが人気
ヨセミテ国立公園では、「グレーシャーポイントロード」が5月11日に、「タイオガロード」が6月29日にそれぞれオープン。また、「マリポサグローブ」も、2017年秋にオープン予定
カリフォルニアディズニーランド・リゾート、ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドで新アトラクションが続々オープン
子供連れで家族で楽しめるファミリー向け観光素材「カリフォルニア・ドリームキッズ」
カリフォルニアだからこそ実現できるファミリー向け旅行を紹介している